レビュー
「HG 1/144 ザブングル・タイプ」レビュー
2024年4月22日 00:00
全体的に細身ながら、プロポーションは良好。合体変形ギミックを備えつつ、よく動く
完成したザブングルは筆者の予想よりもコンパクトで、手の中にすっぽり収まるほど。以前ハセガワの1/72ザブングルを作った経験があるので、一層小さく感じられる。スケール的には2016年のスーパーミニプラ版とほぼ同じだ。これまでの造形と比較すると、胴や脚などかなり細身な印象を受けるが、全体的なバランスは悪くないと個人的には思う。
武装は30mmライフル、4連ハンドキャノン、3連バズーカ、9連装ロケット弾ポッドの4種類。30mmライフルは専用の持ち手があり、手首ごと交換する仕組み。3連バズーカはパーツの差し替えで両手に持たせることができるが、装備できるのは腕のタイヤがないジロン機のみとなる。タイヤを取り外して装備させるときはやはり自己責任で。
公式サイトでも推しているように、完成後はアクションフィギュアのようにポーズが取れるのが大きなポイント。オープニングの馴染み深いポーズや、劇中でのコミカルなアクションなどいじっていて楽しくなる。合体ギミックの関係で頭部と腹部が若干外れやすいこともあるが、さほど気にはならない。逆にこの合体ギミックを利用して肩を大きく上に上げたり、腕のタイヤを見栄えのいい位置に動かしたりする工夫もできるはず。
そしてこのキットの目玉でもある変形合体は、一部パーツの差し替えはあるものの、想像以上にカッチリと変形が決まる出来映えとなっていた。上半身のブングル・スキッパーと下半身のブングル・ローバーは連結することでザブングル・カーとなる。もちろんそれぞれは分離して飛行形態にもなり、アクションベースを利用すれば飛行時の様子も再現できる。作っているときは気づかなかったが、分離時の形状もミニカーのようで実にいい感じだ。
ザブングル単体で見ると、細身のプロポーションは好みが分かれそうだが、完成後の総合的楽しさは個人的にかなり満足度は高く、近年のBANDAI SPIRITSらしさも感じられた。これだけ動くのならば相手のWMも欲しくなり、このサイズでダッガー・タイプやプロメウス・タイプなどの大型WMが出てくれたら最高なのだが、ひとまずもう1体手に入れてジロン機を作るとともに、第1話のザブングル対ザブングルのシーンを再現してみようと思っている。
この4月17日現在、プレミアムバンダイのホビーオンラインショップでは、6月発送分の2次予約を受け付けている。楽しいキットなので、ぜひ作っていただきたいものだ。
(C)創通・サンライズ