レビュー
「ゴジラ from『ゴジラxコング 新たなる帝国』」レビュー
2024
2024年12月18日 00:00
外皮だけでも組み立てられるゴジラの本体。個別に組み立てれば骨格の横に並べることが可能
ゴジラの外皮は単独で組み立てるか、完成した骨格に組み付けるかの選択式となる。スナップフィットなので組み立て後に分解することも不可能ではないが、説明書に分解の手順は記載されておらず、公式には選択式ということが理解できる。
外皮だけで組み立てられる仕様ゆえ、ハリボテのような空洞ではなく、要所にジョイントの凹凸が設けられパーツを相互に固定できるようになっている。外皮だけを組み立ててみると本当にこの中に骨格モデルが入るのかと思うような設計なのだが、それは後半の組み立て手順を見ていただきたい。
キットには頭部のみ2組の骨格パーツが付属していて、骨格そのものと、外皮や口などのパーツで組んだ通常の頭部を作れるようになっている。外皮と骨格以外のカラーパーツは口だけとなるが、舌と口の色が若干違っていることにも注目。なお目は色分けされていないので作例を見て塗装をするか、クリアを塗装して光沢を出すと雰囲気がよくなりそうだ。
骨格を本体に内蔵して組み立てる選択肢もある。組み立て手順が若干異なる
前述の通り、骨格と外皮を別に組み立てるか、骨格を内部に組み込むかは選択式として説明書に記載されている。今回はレビューの都合上、別々に組んだものを分解してから改めて組み立てる形で進めているが、骨格を組み込むときは完成した骨格に外皮パーツを組み付けていく手順となるので本稿でもそれに準じた流れで紹介している。
外皮は内部に凹凸があり、該当する骨格を組み込むとしっかり固定され動かないように設計されている。結構タイトなところもあるので説明書をしっかり眺めて、パーツの部位や向きを把握して組む立てるようにしたい。組み立ての手順はちょっとしたパズルのようで、外皮パーツを単独で組み立てるときとは取り付ける手順が異なることも明記しておきたい。
組み立てている最中は骨がどのように内蔵されているのかわかるが、完成してしまうと骨はまったく見えなくなってしまう。あえて一部の外皮パーツを取り付けずに飾っておくのも良さそうだ。
完成したゴジラはご覧の迫力で、手に取ったときのボリュームもかなりのもの。見どころはやはりゴジラならではの皮膚の質感やヒレの成形、尻尾のうねりなど、固定ポーズならではの造形が魅力だ。ちなみに公式の全長255mmは完成状態で頭部から尻尾の先までを測った長さであり、尻尾を伸ばした造形であったならさらに大きなものになっただろう。
ポージングの関係で骨格モデル、外皮モデルとも尻尾の下に台座を置く必要があるわけだが、透明なので目立つことはない。バランスを取るのに位置の調整が必要なので、飾ることが前提なら両面テープなどで軽く固定してしまってもいいかもしれない。
ガンプラなどと同じ頃より模型としてリリースされてきたBANDAI SPIRITSの「ゴジラ」シリーズ。このゴジラ(2024) from「ゴジラxコング 新たなる帝国」は現代の技術をもとに設計・成形され、西川伸司氏デザインの骨格という付加価値を得てプラモデル化された。「ゴジラ」シリーズや怪獣、ひいては特撮ファンが待ちわびたアイテムであり、実際に組み立ててみてシリーズ化やバリエーションも楽しみとなった。
個人的には「シン・ゴジラ」のゴジラ(2016)を作ってみたいところだが、既にフィギュアなどで多数立体化されているので、かつてバンダイ時代に展開された「The 特撮コレクション」のような「ゴジラ」にこだわらない東宝怪獣のプラモデル化といったラインナップにも期待したいところだ。
(C) 2024 Legendary. All Rights Reserved. GODZILLA TM & (C) TOHO CO., LTD. MONSTERVERSE TM & (C) Legendary