レビュー
「ゴジラ(2024) from『ゴジラxコング 新たなる帝国』」レビュー
西川伸司氏プロデュースのゴジラが全長255mmプラモデルで登場!
2024年12月18日 00:00
- 【ゴジラ(2024) from「ゴジラxコング 新たなる帝国」】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2024年12月14日
- 価格:7,480円
- ジャンル:プラモデル
- サイズ:全長約255mm
BANDAI SPIRITSは「ゴジラxコング 新たなる帝国」に登場するゴジラのプラモデル「ゴジラ(2024) from『ゴジラxコング 新たなる帝国』」を一般店頭にて発売した。
同社が久しぶりに発売する「ゴジラ」シリーズのプラモデルは、今年4月に公開されたばかりの「ゴジラxコング 新たなる帝国」のゴジラで、インパクトのあるがっしりとした体躯を全長約255mmのサイズの非可動モデルとして造形している。
さらにこのキットは「ゴジラ」シリーズ多くの作品に携わったデザイナーの西川伸司氏が、その体躯に合わせてオリジナルの骨格をデザインしたものを、立体として組み立てることができる仕様だ。骨格は本体となる外皮と別に作ることも、外皮の中に収めて作ることも可能という、面白いキットとなっている。本稿ではこのキットのレビューをお届けしていこう。
西川伸司氏デザインの骨格はゴジラ本体と同じポーズで、全身の骨のうねりまで再現
「モンスター・ヴァース」シリーズの5作目として、国内では2024年4月26日に公開された「ゴジラxコング 新たなる帝国」。2021年公開の「ゴジラvsコング」の続編で、怪獣王ゴジラとそのライバルであるコングの前に、新たな脅威が地下より出現。図らずもタッグを組むことになったゴジラとコングは、人間やほかの怪獣達を巻き込んで、壮絶なバトルを繰り広げていく。
今回キット化されたのは、ずんぐりとした体躯で頭部が小さく、大きな背ビレを持つモンスター・ヴァースを象徴するゴジラの姿だ。可動箇所は設けられておらず、背中をかがめ首を前に突き出し咆哮する姿を立体化している。
前述の通りキットには、オリジナルの骨格がキットとして同梱されている。この骨格のデザインを手がけたのは1989年の「ゴジラVSビオランテ」以降、数々の「ゴジラ」シリーズのデザインに携わってきた西川伸司氏。キットでもその手腕は遺憾なく発揮され、本当にゴジラの骨格がそうであるような説得力のある造形となっている。
キットは非可動モデルのため、大きさの割にパーツ数はそれほど多くない。もちろん接着剤は使用しないスナップフィット仕様だ。外皮はほぼ黒に近い濃いグレー、骨格は白で成形。皮膚や骨の質感表現もかなりリアルで、このあたりは同社の恐竜プラモデル「プラノサウルス」シリーズのノウハウが生きているのだとも思った。
組み立ては骨格と外皮を個別に楽しむ場合でも、外皮の中に骨格を収める場合でも、最初は骨格から組み立てていく。組み立てには特別難しいところはないが、ヒレなど尖った部分があるので、扱うときは要注意。また作例では部位ごとにパーツを全て切り離しているが、左右で似たような形のパーツが結構あるので、セオリー通りに説明書の番号に沿って切り離してパーツを確認して組み立てることをオススメする。
骨格をプラモデルで再現するにあたり、設計にはいくつかの工夫が見られる。例えば肋骨のある背骨の部分は中心となる骨のパーツに、肋骨を左右から組み付けると1本の背骨の形になる。またゴジラのヒレには骨がある設定のようで、これらは1組あたり3枚のパーツをクリア成形のジョイントで組み付け、それを背骨に取り付けることで、ヒレの骨が背骨から生えているものではないことを表現している。
骨格は恐竜や爬虫類のようで実は人間のそれを参考にしている印象があり、肋骨が胸骨で繋がっていたり、鎖骨や肩甲骨、骨盤があったりするなど、恐竜や爬虫類の骨格とは明らかに違っていることがわかる。このあたりは設計を手がけた西川氏の解釈と思われ、興味深いところだ。
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