レビュー
「島田フミカネ ART WORKS アルティニア」レビュー
2025年2月4日 00:00
細やかなディテールに惚れ惚れする組み立て
「アルティニア」の組み立ては、大きく分けて「アルティニア」本体各部と武装となっている。
本体は「アルシア」と共通した部分も多いものの、髪型の違いや胸周りの装甲の追加などがある。また、「アルシア」と同じように腕部はジャケットの袖を表現したデザインとパワードスーツのようなメカ腕デザインがある。
そして、武装としてライフルと剣に加え、背面に装備したムーバブル・バインダーをはじめ、ロングレンジライフル、大型長刀が追加され、さらに作りごたえのあるボリュームとなっている。
最初は頭部から組み立てるのだが、パーツ分けはもちろん「アルティニア」のショートの髪を強調するように神の流れが細かく造形されている。
また、表情パーツに被せることができるマスクとHUDゴーグルパーツが付属している。
胴体部分は大きく分けて2つのブロックで構成され、丈の短いジャケットにメカ要素を盛り込んだ胸部と塗装済みパーツが大きく占める腹部から腰部となっている。
メカディテールの細やかさはもちろん、パーツ分けによって成型色でも肌と服の割合などがイラストに近いものとなっており、腹部も滑らかなラインに島田フミカネ氏のキャラクターデザインではお馴染みのボトムスも表現されている。
内部には可動機構が備わっており、首は軸可動とボールジョイント、胴体にはボールジョイント、股関節部には引き出し機構が備わっている。
また胸元の装甲パーツは組み換えが可能で、ガスマスクタイプのデザインもある。
腕部は服腕とメカ腕の2種類がある。肩部は共通で厚めのジャケットタイプの造形となっている。服腕もそれにつながるデザインで幅広の袖口に白のハンドパーツで軍服のような雰囲気となっている。
一方でメカ腕はパワードスーツのような武骨さに角ばったハンドパーツで重厚感あるデザインとなっている。
メカ腕は肩アーマーパーツもあり、肩部パーツを組み合わせることで銃装甲のデザインとなる。
脚部はオーソドックスなモナカ構造で組み立てられ、太ももの内部には引き出し機構を備えたボールジョイント、膝には2重関節が採用されている。足先はブーツのような厚みのあるデザインで、靴裏も溝も細かく表現されている。
腰部パーツはベルト型のパーツでサイドにはフリルのついたデザインで、腰部には尻尾パーツがあり、可愛らしいものとなっている。
また、バックパックもあり、こちらはミリタリー感のある四角くコンパクトながら、女の子が持つには武骨な雰囲気のデザインとなっている。
次にムーバブル・バインダー。巨大なバインダーは補助アームのような可動ギミックを備え、2軸による可動を備えている。また、バインダーを支える基部は多軸アームとなっており、フレキシブルに稼働する。
バインダーの先端部には武装を保持するアームがあり、剣用、銃用の2種類がある。それぞれ2つずつ組み立てることができ、好みに合わせてバインダーに選択して付けることができる。
次に武装。「アルシア」でも収録されたライフルはストック部分は長いものと短いものを選択して取り付けることが可能。剣も鞘に納刀できるものとなっている。
そして、「アルティニア」にて新たにロングレンジライフルと大型長刀が追加された。
ロングレンジライフルはシンプルに銃身部分を組み合わせ、銃口部や上部のディテールパーツを合わせるものとなっている。銃身のディテールも作りこまれ、見ごたえのある造形となっている。ストック部分はライフルと共通となっており、選択して組み合わせることができる。
大型長刀は1パーツで剣先から柄まで造形されている。柄頭にはリング状のアクセサリを付けて完成となる。また、鞘は刃をすっぽりと覆う大型のものと、刃がむき出しとなる小型の2種類がある。こちらも1パーツとなっている。
展示ベースは光沢感あるブラック。支柱は高さが調整できるようになっており、台座と本体のジョイント部はボールジョイントでポージングのサポートが可能となっている。
最後に各パーツを組み合わせることで「アルティニア」が完成する。組み立てに複雑さはなく、オプションパーツもシンプルな構造で組み立てやすい印象を受けた。
なお、背中のディテールパーツには小さいものもあるので、ランナーからの切り取りや紛失に注意してほしい。
次のページでは完成した「アルティニア」の可動やポージングを紹介していく。
(C)Humikane SHIMADA