レビュー

Specna Arms「Daniel Defense RIII SA-P28 PRIME BLDC Aster II」レビュー

メタル外装+高機能電子トリガー搭載のハイエンド電動ガン

【Daniel Defense RIII SA-P28 PRIME BLDC Aster II】
発売日:7月下旬
メーカー:Specna Arms(国内販売元:LayLax)
価格:74,800円
装弾数:125発
推奨バッテリー:7.4Vリポバッテリー(T型コネクター)
種別:アサルトライフル

 Specna Arms(スペクナ・アームズ)の「Daniel Defense RIII SA-P28 PRIME BLDC Aster II」(以下、SA-P28)は、同社のフラッグシップラインである「PRIMEシリーズ」に属するモデルだ。本製品はDaniel Defenseの正式ライセンスを取得し、「RIS III 12.5インチハンドガード」を再現したメタルモデルで、レシーバーとハンドガードに金属素材を採用し、リアルな質感と高い剛性を実現している。

 内部機構についても、ブラシレスモーター「Dark Matter」とGATE製高機能電子トリガー「ASTER II」を標準搭載。さらに、ステンレス製インナーバレルやTDC方式のホップアップチャンバー、CNC加工されたスチールギアなどが採用されており、外観と性能の両面に抜かりのない構成となっている。

 価格は74,800円で、7月下旬に同時発売の「SA-F04 FLEX ETU G2 BLDC」(以下SA-F04)の37,400円と比べると、ちょうど2倍の価格設定だ。しかし、Daniel Defense正式ライセンスのメタル外装、高機能な電子トリガー、ステンレス製インナーバレルなど、明確な差別化が図られており、ハイエンドに仕上がっているのが魅力だ。

実銃用ハンドガードを再現した「RIS III」について

 「SA-P28」がハンドガードに採用しているのは、Daniel Defenseの「RIS III 12.5インチ」を再現したハンドガードだ。元となった「RIS III」は、米特殊作戦軍向けに開発されたハンドガード「RIS II」の構造を継承しつつ、従来のピカティニークアッドレールに代えてM-LOKスロットを採用し、軽量化と拡張性の向上を図ったレールシステムである。

 上面にはピカティニーレール、側面と下面にはM-LOKスロットを備えており、さまざまなアクセサリーを装着できる。「SA-P28」は、この「RIS III 12.5インチハンドガード」の外観を正式ライセンスのもとで再現したM4系電動ガンというわけだ。

Daniel Defense社の「RIS III 12.5インチハンドガード」を採用したリアル志向のモデルだ

メタル外装とPRIMEシリーズならではの内部機構を採用

 「SA-P28」は、Specna Armsのフラッグシップライン「PRIMEシリーズ」に属する、セミ/フルオート対応の電動ガン。全長はストック短縮時780mm、最大伸長時880mm。公称重量は2,830gで、本体とマガジンの合計重量は実測2,810gであった。メタル製のアッパー/ロアレシーバーとハンドガードを採用しているだけに、手にした際にはずっしりとした重量感が伝わってくる。

左側面
右側面

 インナーバレルはステンレス製で、内径は6.02mm、長さは370mm。前述した同時発売の「SA-F04」の229mmに対して約1.62倍の長さとなっている。ホップアップ機構には、SA-F04と同じくTDC Magnusホップアップチャンバーとフラットホップパッキンが組み合わされている。

上面と下面

 外装はレシーバー、ハンドガードともにメタル製。金属特有の剛性感と質感は、ナイロン繊維強化ポリマー製ボディーとは一線を画す仕上がりだ。Daniel Defense社の「RIS III 12.5インチハンドガード」は、上面にピカティニーレール、側面と下面にM-LOKスロットを備え、ライトやフォアグリップなどを装着するための十分な拡張性を備えている。

前面と背面
製品パッケージ
パッケージには本体、T型-ミニタミヤ変換アダプター、BB弾ローダー、マガジン×2、説明書類、クリーニングロッドなどが同梱(製品版にはM90スプリングも付属)

 同梱マガジンは、125連スプリングマガジンが2本。バレルネジは14mm逆ネジで、市販のサイレンサーやトレーサーなどを装着できる。バッテリーは7.4Vリポバッテリーに対応し、T型コネクターを採用。推奨バッテリーは「EVOリポバッテリー 7.4V/1200mAh ストックパイプイン(T型コネクター)」で、「SA-F04」と共通だ。

マガジン(125発)の前面、背面、左側面、右側面
上面と下面
本体とマガジンの合計重量は実測2,810g
マガジンの重量は実測164g

メタル外装ならではの剛性感と重量感が所有欲を満たす

 本製品の魅力のひとつは、やはりリアルな外観だ。射撃姿勢をとると、メタル製ボディーならではの剛性感と重量感が伝わってくる。実測2,810gという重量は、前述の「SA-F04」より703g重い。1日のサバゲーを通して携行しながら動き回るには相応の体力が求められるが、その分、金属製モデルならではの質感と所有感を味わえる。外観にこだわりたいミリタリー系プレイヤーにとっては、この重量感自体が魅力となるだろう。

左側面のアップ
右側面のアップ

 ハンドガードとグリップを握って強く力を加えても、きしみやたわみはほとんど感じられない。「SA-F04」以上に剛性感が高く、構えた際の安定感もある。全長は「SA-F04」より長いものの、ハンドガード自体は比較的細身で握りやすい。

 ストックは6段階で長さを調整可能。ホップダイヤルは上に回すとホップが強く、下に回すと弱くなる仕様で、直感的に操作できる。操作時には節度感があるものの、クリック位置に固定されるわけではなく、実質的には無段階で細かく調整可能だ。

上に回すとホップが強く、下に回すと弱くなる
ストックは6段階に調整可能

 本モデルの大きな特徴が、GATE製電子トリガー「ASTER II」を搭載していること。光学センサーによってトリガーやギアの動作を検知し、シャープなトリガーレスポンスを実現している。

 「ASTER II」によってトリガー感度、発射モード、アクティブブレーキなどを細かく設定できるほか、プリコックの強さは0~5の範囲で調整可能だ。

 さらに、スマホとBluetoothで接続し、専用アプリ「GCS」から設定できる。「SA-F04」に搭載されている「HAL ETU」よりも設定項目が多く、細かいセッティングを好むユーザー向けの電子トリガーと言える。

バッテリーケーブルはT型コネクター
スマホとBluetoothで接続し、専用アプリ「GCS」から多彩な設定が可能

 V2タイプのメカボックスには、16:1のCNC加工スチールギア、強化ポリマーピストン、スチール製シリンダー、ベアリング付きスチール製スプリングガイドなどを搭載。クイックチェンジスプリングシステムも備えており、スプリング交換は容易だ。

ハンドガード自体は比較的細身で握りやすい
フロントサイトとリアサイト
工具を使わずにストックエンドのふたを開けられる

良好な集弾性を確認できた一方、いくつか大きなフライヤーも発生

 ここからは実射性能をチェックしていく。まず、トリガープルは平均0.26kgと非常に軽い。トリガーストロークも短く、軽く指を動かすだけで射撃できる。「ASTER II」は標準設定でも十分にシャープな操作感だが、設定を変更すれば、ごく浅いストロークで反応させることも可能だ。

トリガープルは平均0.26kg
トリガーストロークは短め

 射撃音はセミオート時で平均90.2dBA、フルオート時で99.8dBA。SA-F04と同じくピストンの打撃音はやや大きいものの、バネ鳴りや耳障りなギアノイズはほとんど感じられなかった。ただし、メタルボディーが共振するような音はやや気になった。

射撃音はセミオート時で平均90.2dBA、フルオート時で99.8dBA

 0.25g弾の適正ホップ時の初速は77.57m/sを記録。運動エネルギーに換算すると約0.75Jで、6mm BB弾で約0.989Jとされる法定上限に対して十分な余裕が確保されている。本製品はスプリング交換を容易に行なえるが、交換後は必ず初速計で初速を確認し、法規制と使用するフィールドのレギュレーションを遵守してほしい。

 連射速度は平均14.36 RPS。数値自体はSA-F04の14.57 RPSとほぼ同等で、連射速度は必要以上に高くなく、セミオート時のシャープなレスポンスとのバランスが取れたセッティングだ。

0.2g BB弾使用時の初速は、最弱ホップで86.62m/s、最強ホップで73.51m/s
0.25g BB弾使用時の初速は、最弱ホップで77.80m/s、最強ホップで65.18m/s
適正ホップ時の0.25g BB弾の初速は77.57m/s
連射速度は平均14.36 RPS

 弾道テストでは、「SA-F04」と同じく良好な集弾性を確認できた一方、「SA-P28」ではいくつか大きなフライヤーが発生した。今回使用した個体は新品に近く、ホップパッキンの慣らしが十分に済んでいなかった可能性もある。そのため、今回の結果はあくまでも参考値として捉えてほしい。

【Specna Arms「Daniel Defense RIII SA-P28 PRIME BLDC Aster II」実射】

外観、剛性、内部機構を重視するなら次期メインウェポンの有力候補

 今回紹介した「Daniel Defense RIII SA-P28 PRIME BLDC Aster II」は、Daniel Defense正式ライセンスの「RIS III 12.5インチハンドガード」とメタル製レシーバーに、GATE ASTER IIとDark Matterブラシレスモーターを組み合わせた「PRIMEシリーズ」にふさわしいスペックの電動ガンだ。

 メタル外装の質感と剛性感は高く、実物を意識した外観を重視するミリタリーファンにとって大きな魅力となる。また、サバゲーでの運用においても、「ASTER II」のプリコックやトリガー感度調整を活用すれば、自分好みの撃ち味に調整できる。スマホから設定できる点も利便性が高い。

 一方、実測2,810gという重量は、長時間のゲームでは負担になる可能性がある。機動性や軽さを最優先するのであれば「SA-F04」などの樹脂製モデルが有利だが、外観、剛性、内部機構のすべてを重視するプレイヤーにとって、SA-P28は次期メインウェポンの有力候補と言えるだろう。