レビュー

プラモデル「30MM DAEMON X MACHINA TS 名状しがたきもの」レビュー

ヴォイドがまとうアーセナルを立体化。ディテールと可動を両立し、30MMならではのカスタマイズも充実

【30MM DAEMON X MACHINA TS 名状しがたきもの】
発売元:BANDAI SPIRITS
価格:4,180円
発売日:2026年9月26日
ジャンル:プラモデル
サイズ:約135mm(頭頂高)

 BANDAI SPIRITSが展開するプラモデル「30 MINUTES MISSIONS(30MM)」シリーズに新たなコラボアイテムが登場する。マーベラスのメカアクションゲーム『DAEMON X MACHINA TITANIC SCION』(デモンエクスマキナ タイタニックサイオン、以下『DAEMON X MACHINA TS』)に登場するアーセナル(戦闘用外部装甲)2機種と、そのカスタマイズアイテムがラインナップされる。

「30MM DAEMON X MACHINA TS 名状しがたきもの」。9月26日発売。価格は4,180円

 30MMシリーズの特徴である組み立てやすさやカスタマイズする楽しさを活かし、ゲームに登場する機体を忠実に再現しつつ、設定同様のカスタマイズを楽しめるシリーズとして展開される。

 本稿では9月26日に発売されるラインナップのうちの1体、「30MM DAEMON X MACHINA TS 名状しがたきもの」のレビューをお届けしよう。

河森正治氏デザインの戦闘用外部装甲「アーセナル」をまとって戦う『DAEMON X MACHINA TS』

 2019年発売の『DAEMON X MACHINA』の続編として、2025年に発売された『DAEMON X MACHINA TS』。メカデザインは河森正治氏が担当。濃密なストーリーと緻密なメカ描写のもと、ロボットをカスタマイズして戦う3Dアクションゲームとして制作されている。

【『DAEMON X MACHINA TITANIC SCION』ローンチトレーラー】

 かつて「赤い惑星」から「青い惑星」へと入植した人類。入植時の惑星改造や惑星間戦争で使われた「フェムトエネルギー」の影響で、人類の中に超能力を持つ「アウター」と呼ばれる存在が誕生する。人間によるアウター迫害により両者の対立は深まり、やがて革命戦争「Great War」が勃発。これに勝利したアウターは軍事政権「統制局」を設立し、空の楽園「ガーデン」より地上の人間を支配するようになる。そのガーデンからの脱走者である主人公「ノヴァ」は、統制局に対抗する反乱組織「解放旅団」の傭兵となり、統制局の戦闘部隊「ノイン」との戦いに身を投じていく。

こちらは同時発売の「30MM DAEMON X MACHINA TS バハムート」。価格は3,850円。主人公ノヴァ専用のアーセナルだ

 アーセナルはこの世界における戦闘用パワードスーツであり、頭部や胴体、四肢、武装などが共通の規格で設計され、パーツの交換によりカスタマイズを可能としている。

 クトゥルフ神話にもその名が登場するこの「名状しがたきもの(The Unspeakable)」は、ノインの隊長である「ヴォイド」がまとうアーセナル。重力を操る能力で相手の動きを制する唯一無二の戦術を用いて戦う。

「30MM DAEMON X MACHINA TS 名状しがたきもの」パッケージ

 キットは同時発売される「30MM DAEMON X MACHINA TS バハムート」と同じ30MM準拠のフォーマットで設計。対象年齢が8歳以上である点も同様だ。関節部などに共通のパーツもあり、作中と同様に頭部・胴体・両腕・両脚・武装を交換することでカスタマイズも可能としている。

 ランナーは9枚。クリア成形色のFランナーのみABSで、右腕の武装「フィン」の展開エフェクトはPET素材となっている。

Aパーツ
B1パーツ
B1+B2パーツ
C1パーツ、C2パーツ
D1パーツ、D2パーツ
Fパーツ、PETシート
SB-9Pパーツ

組み立て開始。30MM準拠のパーツ設計で、同シリーズの一部のパーツとの互換がある

 組み立てはヘッドパーツから開始。各部位は「デメテル」のパーツで構成され、このヘッドには悪魔を思わせるラウンド状の角のような飾りが左右にある。関節は頭部側にあるボールジョイントで可動する仕組みだ。

ヘッドパーツのパーツ群
完成したヘッドパーツ

 ボディパーツは胴体、腰、脚部付け根などを備える。各部に見えるディテールにも注目したい。このサイズにして胸や腹、背中などの細かなディテールはモールドで再現。背中のフィンなども設定通り再現されている。腰の左右と後方にはスカート状の装甲があり、それぞれが付け根で可動する仕組みだ。背中にはクリアパーツのウェポンラックがあり、「ヘロン」などの武装を装着できる。

胸部のパーツ群
完成した胸部。肩の内部関節は引き出し式だ
ウェポンラックのパーツ群
完成したウェポンラック
背中にウェポンラックを取り付ける
腰部のパーツ群
完成した腰部。股関節はスイング可動する
胸部に腰部を取り付ける
脚部付け根のパーツ群
脚部付け根が完成。
股関節に脚部付け根を取り付ける
腰周りのスカートのパーツ群
腰部の左右と後ろにスカートパーツを取り付けてボディパーツが完成

 アームパーツは左右で色が違う設計で、左上腕には肩アーマーに懸架された外装が見られる。ディテールなどの関係でかなりパーツが多く、情報量も多いが、可動自体はシンプルだ。手首は武装の持ち手を兼ねた握り手1種となる。

アームパーツのパーツ群
完成したアームパーツ。左右で色と一部外装が異なる

 レッグパーツもやはりその形状を再現するためにパーツは多い。アームと違って左右対称で、膝の可動範囲を広げるための脛後ろ側の飾りが可動するといったギミックもある。足先が細いため、自立させるときは付属のサポート用台座を足裏に取り付ける仕様だ。

レッグパーツのパーツ群
レッグパーツの完成。足元にある板は直立時の台座で取り外しが可能

 組み立てた各所のパーツを取り付ければ本体が完成。肩や膝、腰のスカートにはジョイント穴があり、後述の武装を取り付けられる設計だ。

完成した“名状しがたきもの”本体。シルエットはシンプルめだが、各所のディテールはかなり細かい
立たせるときは台座の突起を足裏に差し込む

「名状しがたきもの」が完成!6種の武装と「オプションパーツセット」で多彩なカスタマイズに対応

 武装は「クラウソラス」、「フィン」、「アブソリュートゼロ」、「タケミカヅチ」、「ヘロン」、「トラップマイン」の6種。造形はそれぞれ凝っていてパーツも多い。写真だと見えにくいが、それぞれクリアパーツをハーネスとして各所に取り付けることが可能だ。

武装6種のパーツ群
完成した武装6種。それぞれ本体に装備できる状態にしてある
フル装備の状態。重心が少し高くなるので立たせるときはバランスを調整しよう
レーザーブレードのクラウソラスとブレードのアブソリュートゼロ。前者は左腰に装備、後者は左肩に装備している
抜刀時のクラウソラスはブレードのパーツを取り付ける
抜刀時のアブソリュートゼロはグレーのパーツを使用

 エネルギーシールドのフィンは、収納時はグリップを右腰に接続する。展開時は、収納状態のものとは別のグリップパーツにPETシートを取り付けて装備させる。フィンやアブソリュートゼロは使用時と収納時では別のパーツが用意されているので、使用時のポーズを作るときは、収納時のパーツを取り外そう。

エネルギーシールドのフィンとレーザーライフルのタケミカヅチ。前者は右腰、後者は右肩に装備
展開時のフィンは手首を分解してグリップに挟み込んで装備する
タケミカヅチも同様に手首を分解して持たせる
ショルダーウェポンのヘロン。付け根はジョイントで自在に可動する
左右の脛に装備するトラップマイン。機雷を発射するオーグジュアリだ

 『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』に続く、ゲームIPと30MMのコラボレーション。ともにメカデザインの原点には河森正治氏の存在があり、同じカスタマイズができるメカとしての面白さは、この『DAEMON X MACHINA TS』のキットにも受け継がれている。今回発売された3アイテムだけでもかなり色々なカスタマイズを楽しめるはず。もちろん『ARMORED CORE VI』なども含め、ほかの30MMシリーズのパーツを使ってみるのもいいだろう。

各所のディテールは非常に凝っている。これが素組みで作れるのは嬉しい
膝を曲げるときは、脛の後ろの飾りを起こすとより深く曲げられる。このような工夫も随所に見られる
空中でのアクションポーズもよく似合う。別売りのアクションベースを用意しよう(本稿の作例は「アクションベース7 [クリアカラー]」を使用)
同時発売の「30MM オプションパーツセット DAEMON X MACHINA TS WEAPON SET 01」の武器を装備させ、より凶悪な姿を演出してみた

 ゲームを知っている人、遊んだことがある人はもちろん、知らない人も河森メカが好きならきっと楽しめる「30MM DAEMON X MACHINA TS」シリーズ。以降のラインナップは未発表だが、今後の展開にも注目していただきたい。