特別企画

開発者が語る全高50cmの「ゴジラ(2002)」。ガレキを商品化した「デストロイア」などエクスプラスの怪獣フィギュア【ワンフェス】

【ワンダーフェスティバル2023[冬]】

開催期間:2月12日10時~17時

開催場所:幕張メッセ国際展示場1~8ホール

 エクスプラスは通販サイト「少年リック」で様々な怪獣フィギュアを展開している。ワンフェスでは様々な商品を展示していたが、その中でも一際目立っていたのが、「ギガンティックシリーズ ゴジラ(2002)」だ。全高50cm、その名の通りギガンティックなフィギュアである。価格は未定だ。

 「ギガンティックシリーズ ゴジラ(2002)」のモチーフは2002年の映画「ゴジラ×メカゴジラ」。この大きさだからできる圧倒的な存在感と、細かい皮膚の表現、ダイナミックなポーズ付けと、引いてみたり、目を近づけてみたり、本当に見ているだけで時間を忘れて各部をチェックしたくなる。

「ギガンティックシリーズ ゴジラ(2002)」。全高50cm、ディテールの表現や、スタイリングなど、ゴジラファンにとって宝物と言える商品となるだろう

 ゴジラは映画によって撮影用のスーツを作る。本商品はそのスーツを基にしてはいているが、立体化はサイズによってバランスが変わるし、テーマによって解釈も変わってくる。映画によってゴジラは特徴となる表情やデザインラインがあるが、どう強調し表現するかもフィギュアによって変わってくる。

 そして本商品で開発者が特に力を入れたのがうろこの表現だという。ゴジラの皮膚の表現は本当に何の生物が元になっているのかわからない不思議なうろこだが、その独特な形状が特に楽しいフィギュアとなっている。うなじ、首、尻尾、腹、胸、すべてでうろこの"流れ"が違う。このうろこの表現は本当に圧倒される情報量だ。ゴジラの存在感をしっかり確認できるフィギュアである。

顔、首、胸から腕、すべてのうろこの流れが独特だ。このディテールはさらにブラッシュアップされるという
尻尾、背中の情報量もスゴイ

 映画寄りの「ギガンティックシリーズ ゴジラ(2002)」に対し、「リアル・マスターコレクション デストロイア(完全版)」は、アーティストの感性を前面に出した商品。ガレージキットメーカー黒龍工房のガレージキットを塗装済み完成品フィギュアとして商品化するのである。

 このフィギュアのセールスポイントは、このデストロイアならではの"解釈"。原作と体のバランスから大きく異なるのだ。獰猛でアグレッシブなデストロイアはまさに唯一無二の存在感とキャラクター性がある。ガレージキットは自分の解釈、技術でさらに自分なりのデストロイア像を追求できるが、完成品フィギュアとして、購入すればこのクオリティのデストロイアが手にできるという魅力は大きい。独特のデザインをたっぷりと楽しみたいところだ。

躍動感のあるデストロイア。黒龍工房の表現による、オリジナリティの強い姿だ
細部の表現はガレージキットのものだが、そこから彩色でさらに表現を深めている
ガレージキットはかなり高い技術を求められるが、完成品でこのクオリティのフィギュアが入手できるというのは、大きな魅力だろう

 そして開発者が「今回、ぜひ注目して欲しい」と一押しの商品が「ギガンティック×デフォリアル ゴジラ(1954)」。全高30cm近い大サイズで、頭が大きく体の小さいデフォルメアレンジだが、"怖い"のだ。初代ゴジラならではの目の焦点の定まらない目、リアルなキバの表現、密度の高い皮膚表現など、初代ゴジラならではの表現に力が入っている。

 列車をかみ切る映画のポスターでおなじみのポーズだが、デフォルメにすることでかわいらしさもあるのだが、やはり細部を見るとリアルで、怪獣フィギュアとしての面白さが確かに感じられる。

 実は「ギガンティック×デフォリアル ゴジラ(1954)」は、通常のフィギュア以上に頭部が大きいので、より詳細な頭部表現が可能なのだ。いびつな鼻の穴の形、全体的に歪んだ造型など、ゴジラならではの怖さ、不気味さが改めて感じられる。ゴジラファンとして要チェックの商品と言えるだろう。

デフォルメというが、とても怖い。このスタイルだからこその表現を追求していて、魅力的なフィギュアだ