特別企画

キャラクターの魅力を引き出す「PLAMATEA レーシングミク 2023Ver.」塗装企画

塗装でより立体感のある造形に変化

 ここから各パーツの塗装工程を紹介していく。塗装ではラッカー塗料を基本にエアブラシで塗っていく。細かい部分は筆塗りで色分けをしている。エアブラシ塗装の際は接続部分をマスキングテープで保護し、接続のしやすさを確保する。

 また、本キットではABS製のパーツもあるので、そのままエアブラシ塗装をすると溶剤が浸透し、パーツの破損の恐れがあるので、プライマーを使用する。

 下地には肌色にピンク、ゴールドやベルト箇所などはブラック、衣装、髪、ソックスにはホワイトのサーフェイサーを使用する。

【下地】
ガイアノーツのガイアマルチプライマー、サーフェイサーエヴォ ブラック、サーフェイサーエヴォ ホワイト、サーフェイサー NP004 ピンクサフ

 ABSパーツはプライマーからホワイトサーフェイサーをエアブラシで塗装。色味の変化は殆どないが、合わせ目消しの確認や細かいモールド、ボタンなどの造形がくっきりとして、確認できる。

 また、髪や黒のソックス部分はホワイトで大きく色の変化がうかがえる。

【ホワイトサーフェイサー】
胴体パーツはプライマーを吹いた状態からサーフェイサーを重ねる
黒の成型色にホワイトサーフェイサーを吹く時は隠ぺい力が低いので、2、3回に分けて薄く重ね吹きをする
髪パーツも同様に数回に分けてサーフェイサーを吹く

 ブラックのサーフェイサーはツインテールのアクセサリ部分やベルト、ブーツの底などに使用。隠ぺい力が高いので、薄く吹きかけても色の変化がわかる。

【ブラックサーフェイサー】
ツインテールのアクセサリパーツを吹く

 ピンクサーフェイサーは肌色パーツに使用。のちに塗装する肌色がより血の通ったような温かみのある色表現をしやすくなる。

【ピンクサーフェイサー】
肌色パーツはピンクサーフェイサーで濃い色合いに

 次は各色に塗装していく。

 髪パーツは「レーシングミク」を象徴するグリーンで塗装する。イラストでは明るい色彩だが、今回は少しキラっとするパール塗料で立体感ある色に調整する。

 パール塗料は塗装する前に光沢クリアーで一度コーティングしてから行なう。乾燥後はメラミンスポンジで軽くなでて、髪の陰影をつける。

【髪 塗装】
基本色となるグリーンはガイアノーツのピュアホワイト、ストーングリーン、エメラルドグリーンを合わせて調色。パールカラーはプリズムパステルミントグリーンブルーにフラットブラックを少し入れ、青味の強い色合いに調色する
グリーンは明るい雰囲気の色合い
パールカラーを入れると青味が強くなりつつも、煌びやか色彩となる。メラミンスポンジで陰影をつける

 ブラックの部分はブラックにクリアーパープルを混ぜたものを使用する。黒下地はより深い色合いとなり、白下地では薄く2、3回に分けて塗装することで少しグラデーションがかかった表現が可能となる。

 またブーツのハート型のデザインはマスキングテープで仕切ってエアブラシ塗装を実施。

【黒 塗装】
ガイアノーツのクリアーパープルにフラットブラックを少し入れて調色
黒下地のパーツはより深い色合いに
白下地はグラデーションのかかった色合いを表現できる
マスキングテープで塗装箇所を仕切る

 衣装の基本色である白にはガイアノーツのアルティメットホワイトでより明るい色合いに調整する。

【白 塗装】
ガイアノーツのアルティメットホワイトを使用
白下地では明るめの色合いに

 肌色はMr.COLORのラスキウスよりホワイトピーチで塗装。ピンク下地で温かみのある色彩となる。またハンドパーツも指ぬきグローブデザインなので、指先を筆塗りで色分け

【肌色 塗装】
Mr.VOLORのホワイトピーチを使用
滑らかな肌色に

 細かいパーツの塗装ではマスキングテープでの色分けや筆塗で塗装を実施。

 ベルトはバックルをマスキングテープで仕切りってゴールドにエアブラシ塗装。また、右側には白のラインは付属のシールを貼り、ライン部分をデザインナイフで切ってから、エアブラシ塗装を実施。

【細かいパーツの塗装 塗装】
使用する塗料はMr.COLORのキャラクターレッドとGXブルーゴールド、ガイアノーツのストーングリーンとアルティメットホワイトを使用
髪のアクセサリなどは重厚感あるゴールドに
胸部の肌色部分には衣装に紐の造形があるので、こちらをホワイトで塗装
耳のアクセサリは円形の造形に合わせてゴールドを筆塗り
ネクタイ部分は先端をホワイト、ブローチ部分をゴールドで筆塗り
カフス部分はボタンをゴールドに筆塗り。また、イラストでは袖口にグリーン系の色とインナーカラーにレッド系の色が確認でき、こちらも筆塗り表現
ベルトはマスキングテープで塗る箇所を分けてエアブラシ塗装。右側のホワイトラインは付属のシールを使って塗る箇所を切り、必要な個所をホワイトで塗装

 全体の塗装ができたところで、モールド部分をスミ入れ。ホワイトのパーツにはグレー、ベルトのモールドにはブラックを使用。

【スミ入れ】
スミ入れはタミヤのエナメル塗料「スミ入れ塗料(ブラック)」、「スミ入れ塗料(グレー)」
スミ入れすることでモールドが強調される

 次は水転写デカールを貼っていく。貼るパーツにはあらかじめ光沢クリアーでコーティングを施してから貼っていく。

 曲線部分でのデカール貼る場合はマークセッターを使いつつ、外側に向かって水分をふき取りパーツになじませていく。また、デカールを柔らかくするマークソフターがあると便利だ。

 また、付属のデカール用フェイスパーツ「通常顔」、「笑顔」に瞳デカールを貼る。瞳デカールはメガネ型の左右の瞳が繋がったもので、瞳の位置が決めやすいものとなっている。

 そして、デカールを貼り終えたら、もう一度光沢クリアーでパーツになじませる。

【デカール貼り】
コーティングにはガイアノーツのEX-クリアーを使用
帽子の天面に「グッドスマイルカンパニー」のロゴマークを貼る
後ろには応援隊のコトリさんのマーク
胸元には「グッドスマイルレーシング」のロゴ
腕部側面には「GOOD SMILE RACING」の文字プリントがデカールで表現されている
太もも部分には「CRYPTON」のロゴ
ケープの後ろにも「piapro」の文字プリントのデカール
「通常顔」には右向きの瞳、「笑顔」には中央向きの瞳を使用

 そして、フェイスパーツにはチークと頬線を入れていく。チークにはタミヤの「ウェザリングマスター《Hセット》フィギュア用II」を使用し、頬線は筆塗り表現していく。これによって、表情もより鮮明になっていく。

【フェイスパーツ チーク】
タミヤの「ウェザリングマスター《Hセット》フィギュア用II」のピーチ、頬線にはMr.COLORのピンク(桃)を使用
頬のチークと頬線を彩る
「ウェザリングマスター《Hセット》フィギュア用II」は肌のフチ部分に使用してグラデーションを表現できる

 最後にトップコートとしてつや消しのクリアーをエアブラシで塗装し、各パーツを組み合わせて完成する。

【トップコート】
トップコートはガイアノーツのEX-フラットクリアーを使用