特別企画

「遊戯王」で少年と少女の奇跡の旅路描く「烙印」テーマの魅力を紹介!

「Yu-Gi-Oh! CARD GAME THE CHRONICLES」第2弾は本日6月20日12時公開

【「Yu-Gi-Oh! CARD GAME THE CHRONICLES」第2弾 白の物語】
6月20日12時 配信開始
「Yu-Gi-Oh! CARD GAME THE CHRONICLES」第2弾 白の物語

 爆アドォォォ!アドえもんです!

 筆者は普段YouTubeにて遊戯王を中心にカードゲーム動画を投稿している愉快でうるさいオジサンだ。

 今回は本日6月20日12時に公開を予定しているプロモーションアニメシリーズ「Yu-Gi-Oh! CARD GAME THE CHRONICLES(ザ・クロニクルズ)」第2弾に抜擢された「烙印ストーリー」について熱く紹介したいと思う!

アニメ第2弾として選ばれた「烙印」の概要を紹介

 「Yu-Gi-Oh! CARD GAME THE CHRONICLES」はYouTubeにて公開されている「遊戯王OCG」のカードテーマを題材としたアニメーションとなり、今までの遊戯王のアニメ作品とは異なりカードの世界観やモンスター達を描いた作品だ。先駆けとなった第1弾の「閃刀姫」では、カードイラストと同様にアクションする「閃刀姫-レイ」の姿やプロの声優による熱演も相まって圧巻の完成度となり、大きな注目を集めた事が記憶に新しいだろう。

【【Special Announcement】Promotional Short Anime Series "Yu-Gi-Oh! CARD GAME THE CHRONICLES"】

 その第2弾となる今回の「烙印(らくいん)」テーマ群は直近の「遊戯王OCG」テーマの中でも特にストーリー面に比重を置いたテーマで、物語上のドラマティックなシーンや魅力的なモンスターの活躍を描いたカードが多数登場する点が大きな特徴となっている。

 第11期(2020年~2023年)全体を通して毎弾新カードを登場させながらじっくり世界観と物語を構築した事もあり、多くのファンを獲得しながら物語が大団円を向かえた事も合わさって「OCG産テーマ」の中では近年でも稀に見るレベルの人気っぷりと言っても過言ではないのだ。

 昨年には「烙印」テーマを題材とした限定商品「COMPLETE FILE -白の物語-」が発売されていたり、今回のアニメーションでも話数が増えて全6話も製作される事が決定しているなど、今もなお根強く愛されているテーマ群なのがわかる。

 今回はそんな「烙印」ストーリーの第1話の公開に先駆けて、魅力のポイントを抜粋しつつ、生粋の「アルエク(主要キャラクターの2人の呼び方)」オタクである筆者がアニメーション化で特に注目してほしいポイント等も合わせて紹介していこう!

【[Trailer] 白の物語 / The Fallen & The Virtuous】

王道JRPG風味な世界観とストーリー!

 「烙印」ストーリーの魅力としてまず取り上げたいのはオタク心をくすぐる王道的な世界観とストーリーだ。

 物語の舞台「深淵」と呼ばれる大陸に存在する「教導国家ドラグマ」では国民全員に「聖痕」と呼ばれる奇跡の力が与えられ、力の強い者は教導騎士団に属して「聖痕」を持たない邪教徒と戦いを繰り広げている。

 さらにこの世界では人々や大地すらも飲み込む異空間「ホール」が度々出現しており、厄災として恐れられながらも「ホール」からは未知のテクノロジーや人知を超えた物質が流れ込む事もあるため“危険ながらも恩恵もある”といった認識の世界となっている。

一見平和そうに見えるけどキナ臭さが凄まじい国家……RPGやファンタジー作品ではお馴染みの設定と言える
ドラグマの教会最高指導者にして民に聖痕を与える者「教導の大神祇官(マクシムス・ドラグマ)」。ただでさえ怪しさ満点なのに、この度CVが子安武人さんになった事でさらに怪しさが増したぞ!

 主人公である「アルバスの落胤(以下:アルバス)」は異空間「ホール」から“ドラゴンの姿”で舞い降りた少年だ。

 暴走状態の竜「灰燼竜バスタード」となっている「アルバス」は、教導軍の騎士長かつ聖女の1人「教導の騎士フルルドリス」と激闘を繰り広げ敗北。人間状態に戻った「アルバス」には自身の名前を含めた全ての記憶が無く、そこに「教導国家ドラグマ」の聖女「教導の聖女エクレシア」が現われて……といった形で物語が始まるのだ。

 冒頭から非常に王道なストーリー展開でありながら、主人公とヒロインが出会う流れとしては100点満点の流れと言える。

 「烙印」ストーリーではこのようなRPGなどで見られる「ベタだけど良いよね……!」といった展開をストレートに表現してくれる事が多く、何かしらのオタクコンテンツに触れて来た人間であれば心躍るシーンが数多く用意されているのが魅力の1つと言えるだろう。

ストーリーの主人公「アルバスの落胤」。記憶喪失、追われる身、竜に変身する力…と主人公属性がモリモリな少年
ストーリーのヒロイン「エクレシア」。聖女でありながら異形の存在であるアルバスを庇う心優しい少女。ごはんはよく食べる事で有名
二人が出会うシーンを描いた「ドラグマ・エンカウンター」はこの物語を象徴する1枚と言っても良い素晴らしいカードデザインとなっている! 俗に言う「運命構図」な事もあって、心惹かれたプレーヤーも多いだろう

 この後の展開としては聖女でありながら「アルバス」を「エクレシア」が庇った事を切っ掛けに「教導の大神祇官」と対立。

 「聖痕」のヤバい力を使って粛清される「エクレシア」を目にした「アルバス」は激昂し「痕喰竜ブリガンド」へと姿を変えて本格的に「ドラグマ」と対立する事を決意する。

 「ドラグマ」の敵対組織である「鉄獣戦線(トライブリゲード))」達の協力もあって窮地を脱した二人だったが、当然「ドラグマ」から追われる身となってしまう。そこで「鉄獣戦線」のリーダー「シュライグ」から逃亡先として「大砂海ゴールド・ゴルゴンダ」を告げられた二人は、案内役の鳥型ロボット「メルクーリエ」を携えて、逃亡の旅へと繰り出すのだ。

 ここまでが冒頭のストーリー展開となり、以降は大陸を旅して様々なキャラクターや事件と遭遇する2人の姿が描かれる。

 記憶消失の主人公と追放者となったヒロインの旅路、強大な力を持つ敵組織、魅力的なキャラクター達との出会いと別れ……といった正にRPGの様な物語と世界観を「烙印」ストーリーでは味わう事ができるのだ。

 「遊戯王OCG」テーマの世界観の中でもここまで風呂敷を広げた存在は珍しく、濃密で王道な展開の数々に多くのオタクが見事に魅了されていった。

「エクレシア」を粛清する「教導の大神祇官」を描いた「教導神理」左下のアルバスが迫真過ぎて暫しネタにされた事もあったが、物語の方向性を決めた大事な一枚となっている
「エクレシア」を守る為に変身した第二の竜「痕喰竜ブリガンド」。イラストをよく見るとその手にはエクレシアが大事に抱えられているのがわかる。烙印ストーリーはこのようにイラストの細部を見る事で物語や登場人物の感情が示唆されているカードが非常に多いぞ!

アルバスとエクレシアのボーイミーツガール!

 王道の展開として欠かせないのが主人公とヒロインのボーイミーツガール要素だ。「烙印」ストーリーではそれはもう濃密に2人の関係性を描いたカードが多数登場している。

 今回は中でも筆者が心を撃たれた2人に関連したカードを数枚に絞って紹介しよう。(以降の記事では一部物語後半のネタバレを含むカードが登場するので注意してほしい)

 まず1枚目は「追放者エクレシア」と「黒衣のアルバス」だ。コチラは「ストラクチャーデッキ ALBA STRIKE」にトークンカードとして収録されたカードとなり、物語序盤の旅を開始した直後の2人が描かれている。

 どことなくまだ心の距離や逃亡生活への不安を感じさせながらも、互いを庇いあった2人の信頼関係が構築され始める機微を感じ取れる素晴らしいイラストとなっている。

このトークンカードは1枚のイラストを切り分けたカードとなっており、海外では元のイラストを使用したプレイマット等も出ているのでぜひチェックして欲しい

 2枚目は「スプリガンズ・ブーティー」だ。こちらは旅を開始して最初のイベントとなる「スプリガンズ」達との邂逅を経て事件が一件落着した後の姿が描かれている。

 注目してほしいのが二人の表情となり、旅を開始してから初めて朗らかな笑みを浮かべているカードとなるのだ。特に「アルバス」に関しては物語全体を通しても笑顔のカードは数少ないため非常に印象的な1枚と言える。

不安を感じながらも開始した旅で、初めて安息の時間が訪れたような幸せがイラストから伝わってくる……!

 3枚目は「烙印の絆」だ。旅の途中、再び暴走状態となった「アルバス」を鎮めるために優しく手を伸ばす「エクレシア」の姿が描かれている。

 恐らくオタクの中でこの展開が嫌いな人間なんて存在しないと思うほど王道展開と言えるだろう。2人の出会いを描いた「ドラグマ・エンカウンター」とも通ずるデザインかつ、物語上この出来事の後に「エクレシア」の新たな姿「白の聖女エクレシア」が登場した事でも大きな話題になった事を覚えている。

 物語の中で2人の関係が一気に進み、多くのオタクたちを悶絶させたカードなのだ。

2人の間に確かな絆が芽生え始めた事を感じさせるカードがこの2枚! 記憶喪失の少年に白の意味を持つ「アルバス」の名を与えたエクレシア本人が「白の聖女」を名乗る事態に当時界隈は阿鼻叫喚していた

 続いて紹介するのが「灰燼のアルバス」と「赫の聖女カルテシア」の2枚だ。

 物語終盤の2人を表現したカードで、竜に変身する力を失った「アルバス」と敵に捕らわれ混沌の存在の一部となってしまった「エクレシア」の姿となっている。

 最悪な状況で力を失っても立ち上がる「アルバス」のヒーロー性や、凶悪な存在として歪められた「エクレシア」の姿で物語の絶望度を強調してくれたカード達だ。

 先の展開が気になるカードとして登場当時は大きな話題となり、簡単にはハッピーエンドにはさせない“ある意味「遊戯王」らしい”ダークなストーリーテイストに感心したプレーヤーも多かったという。

力を失う主人公、敵に捕らわれるヒロイン……両方ともしっかり王道的な展開ながら同時にやられると絶望感が凄い!

 最後に紹介するのが「烙印の光」。「エクレシア」を取り戻すために手を伸ばす「アルバス」が描かれた物語の最終盤を象徴する1枚だ。

 数千枚存在する遊戯王カードの中で最上級の「ボーイミーツガール」を感じられるデザインとなっており、上記で紹介した「烙印の絆」とは逆シチュエーションという部分も踏まえて色々悶えさせてくれるカードとなっている。

 全てを失った少年は奇跡を起こす事ができるのか……! 今回のアニメ化で2人の物語がより鮮明に描かれる事を期待したい。

セリフが無いのに「エクレシア」の名を叫んでいる事が想像できる決死な表情の「アルバス」がカッコ良すぎる……! 個人的には今回のアニメーション化で最も見たいシーンだ

物語を効果で演出したドラマティックなカード&テーマ達

 ここまでは「アルバス」と「エクレシア」に焦点を絞って紹介してきたが、勿論2人以外のキャラクターやテーマも魅力的に作られている。

 特に「烙印」ストーリーは物語の設定や演出に合わせた効果を持つカードが非常に多いため、カード効果からも物語を読み取れるようなデザインなのが面白いポイントなのだ。

 代表的なのが「アルバス」と「エクレシア」と最初から敵対するテーマ「ドラグマ」となり、テーマの大きな共通点として「EXデッキをコストとして使用する」という特徴が存在する。

 「アルバス」達の味方になるテーマは基本的に融合・シンクロ・エクシーズ・リンクといったEXデッキを活用するテーマがほとんどとなり、この点からも敵である「ドラグマ」は対極にデザインされている事がわかる。

 他にも敵対するテーマの中には「アルバス」達に対して致命傷となる光属性・闇属性の除外が可能な「深淵の獣」や、「アルバス」と同じ竜の力を持つ「アルベル」が率いる「デスピア」は「アルバス」と同じく融合テーマだったりと、ストーリー性を強く押し出したデザインが成されているのだ。

最終的にはEXデッキを使用して儀式召喚を行なうようになる「ドラグマ」“EXモンスターを出さずに利用する”や“相手のEXを破壊する”という行為が敵テーマのデザインとして100点満点だ
物語に暗躍する「アルベル」は「ホール」の向こう側の存在だからなのか「アルバス」と同じ力を持っている。彼が属する「デスピア」と「深淵の獣」はそれぞれ同じ力かつ、「アルバス」系デッキに致命傷を与えられる効果を持っているぞ

 勿論ストーリー上「アルバス」たちの味方になるキャラクターも設定に絡めた性能や効果を持っている。

 最初に「アルバス」達と協力関係になる「鉄獣戦線」は敵対する「ドラグマ」に対抗するようにEXモンスターが共通して「墓地に送られた時」に発動する効果を持っていたり、「アルバス」や「エクレシア」の代表的な仲間筆頭の「キット」は「鉄獣戦線」と「スプリガンズ」と両方に所属していた事で2種類のテーマに跨ってカードが作られているなど、効果やデザインによるストーリー表現方法は多岐にわたっている。

 他にも物語上重要となる名シーンを描いた魔法・罠カードカードや、物語の進行によって進化したキャラクターなどストーリー性を強く感じられるカードが多数登場するのが「烙印」カード達の大きな魅力と言えるだろう。

 アニメーション化に際してこれらの効果部分の表現がどのように成されるかも注目ポイントとなるだろう。

「鉄獣戦線」のリーダー「シュライグ」は物語上でもキーパーソンとなる存在。「ドラグマ」に対抗するように直接EXから墓地に送られても後続を確保できる能力を持っている
「鉄獣戦線 キット」と「スプリガンズ・キット」の2種類の姿が存在しているキャラクターの「キット」。「アルバス」と「エクレシア」と最も密室に関わった仲間であり、ヤバイ状況を発明で大体解決してくれる便利な人(獣)
魔法・罠カードには各シーンで重要となる一コマが描かれている事が多い
本筋とは違う場所で大活躍するキットの姿や、正に今生け贄にされかけているエクレシアの姿など、温度差が凄まじい
最終決戦に合わせて新たな姿となった仲間たちのカードも! 敵・味方問わず物語の進行に合わせて同じキャラクターのカードが多数登場するのは遊戯王では意外と珍しいかもしれない

 という事で今回は今話題再熱中の「烙印」ストーリーやテーマについて紹介した。

 今まではカードデザインと設定が記載された書籍の「ヴァリアブルブック」等からしか情報を得られなかったが、今後展開されるアニメーションでストーリーがより補完されることが期待できる。

 「烙印」関連のカードは非常に膨大なので今回の記事では紹介しきれてない部分も多いため、気になる人はアニメ公開に合わせて「烙印」ワールドにぜひドップリ浸かってみてほしい。アルエクは良いぞ!!!

 それではグッッッッ爆アドォォォ!!!