特別企画
フジミ模型「1/700 WN6 日本海軍航空母艦 信濃」で艦船モデル初挑戦!
入門に最適な「波シリーズ」。海面にも一工夫して全塗装
2026年5月15日 00:00
- 【1/700 WN6 日本海軍航空母艦 信濃】
- 発売元:フジミ模型
- 価格:5,390円
- 発売日:2025年8月
- ジャンル:プラモデル
- サイズ:全長約400mm
筆者はこれまでにキャラクターモデルやミリタリーモデルにかかわらず様々なジャンルのキットを制作してきました。しかし、これまで艦船モデルだけは制作したことがありませんでした。というのも、以前造船所に勤務していたことがあり、実物の船舶には触れてきましたが、模型としての艦船に触れる機会がなかったのです。今回、初めての艦船モデルに挑みます。
キットはフジミ模型から発売中の「1/700 WN6 日本海軍航空母艦 信濃」。初心者にもやさしく、パーツ分割とシールで色分けを再現したスナップフィットのウォーターラインモデルです。艦船モデル入門企画として、初挑戦の艦船モデルで全塗装の工程をご紹介します。
実戦に参加することなくその生涯を終えた幻の航空母艦がフジミ模型の波シリーズでプラモデル化
今回制作する「日本海軍航空母艦 信濃」は太平洋戦争末期に竣工した航空母艦です。1940年5月に横須賀海軍工廠で建造が開始された本艦は、当初、大和型戦艦の3番艦として起工し、1945年に戦艦として竣工する予定でしたが戦局の変化に伴い航空母艦に設計変更されています。
1944年11月19日に竣工した本艦は艤装工事や兵装搭載の工事が完了していない状態で呉海軍工廠に回航されることになりましたが、回航中の1944年11月29日に紀伊半島潮岬沖でアメリカ軍潜水艦の魚雷攻撃を受けて沈没しました。竣工後わずか10日で沈没した本艦を鮮明にとらえた写真はほぼ存在せず、幻の空母ともいわれます。
今回制作するプラモデル「1/700 WN6 日本海軍航空母艦 信濃」は、フジミ模型が展開する波シリーズの1隻で、2025年8月に発売したキットです。完成姿は航海時に水上に露出する部分のみを立体化したウォーターライン仕様のキットになります。シリーズの最も特徴的な付属品として、海面ステージが付属しており、完成後にキットをステージにセットすることで簡単に洋上を航行する姿を楽しめます。
船体のパーツ構成に着目すると、各部パーツは色分け済みのパーツで成形されており、塗装を行なわなくともイメージするカラーリングを再現できます。各パーツのはめ合わせにはスナップフィットが採用され、接着剤無しで組み立てられます。初心者にもやさしい仕様となっており、今回初挑戦する艦船モデルとして選択しました。7月には同キットのエッチングパーツ付き特別仕様版も発売を予定しています。
「日本海軍航空母艦 信濃」の全塗装に挑戦!
ここからは実際にキットを組み立てていきましょう。まずは初めて艦船モデルに挑戦するということでパッケージからしっかりと見ていきます。パッケージイラストは航行する「日本海軍航空母艦 信濃」を艦首側上部よりとらえた構図です。
パッケージ側面にパーツカラーが記載されていました。キットの色分けはパーツの成形色とシールで再現されていますので、無塗装でも信濃の姿を再現できます。今回の作例では色分けを塗装で再現します。
艦船モデルは初めてということもあり、キットの制作にあたって何から手を付けていいものかわかりませんが、とりあえずランナーや説明書を眺めつつ構成を考えてみることにしました。パーツを眺めてみた感想としては「とにかくパーツが小さい!」が第一印象でした。取り扱いには細心の注意が必要そうです。
艦載機に目をやるとその小ささがより感じられました。筆者が普段制作するのは、主に1/48スケールのレシプロ機です。本キットは1/700スケールなので、その小ささがよく感じられます。その小さな機体にもきちんとパネルラインのモールドが彫られている点には非常に驚かされました。
まずは仮組みで制作方針を固める
さて、パーツを眺める作業はここまでにして、キットを組み立て始めます。手探りですが、まずは全部組んでみることにしました。ここで、本シリーズの特徴であるスナップフィットは大きなメリットになりました。組み立て上で接着剤が必要な箇所がないので、一度組み立てても再度分解できます。ダボのはめ合わせを外しやすく加工しつつ、仮組みを進めました。
左舷のパーツ分割場所は建造時に発生しない分割線と判断して合わせ目消し
仮組みした船体を確認していきます。右舷のパーツ分割は艦橋下部のせり出した部位が外舷2号色の別パーツであり、艦体塗り分けの際にマスキングしやすい工夫がされています。
一方、左舷に注目するとパーツの分割が艦体の塗り分け線に合わせた位置で分割されています。この部位について筆者の造船所での経験から検討するに、実際の艦船で艦体の塗り分け線に合わせて鋼材が分割されていることはないと思います。実際の艦体には存在しなかった合わせ目と考えられるので、この箇所はパテで埋めて自然な艦体表面を再現することとしました。
塗装状態を考慮してパーツを接着し、分割を行なう
合わせ目処理が完了した艦体は、塗装を考慮して再度分解しておきます。スナップフィットが採用されているため、分解作業も簡単です。今回は塗装時の塗膜厚を考慮してダボを緩く加工していたため、一体化する部位は接着剤で固定した後に分解しました。
塗装はシンプルにベタ塗り後にウェザリングで雰囲気を出す
キットの基本工作完了後は塗装作業に入ります。今回の作例では飛行機モデルで使用するプレシェードを活用したグラデーション塗装といった技法を行なわず、シンプルなベタ塗りとウォッシングを使用したウェザリングで塗装を進めます。
サーフェイサーはモールドを埋めにくいものを選定。
塗装にあたって、艦船モデルの塗装にサーフェイサーは吹いていいものかという疑問がありました。筆者はスケールモデルの制作を行なう際、飛行機模型等のモールドの細かいキットにはサーフェイサーは吹かず、カーモデルのような表面処理が重要な模型にはサーフェイサーを吹いていました。その観点で考えると、本キットにはサーフェイサーを吹かないことが正解のように思います。
しかし、本キットは色分け済みパーツで成形されている点、そして、合わせ目箇所のチェックをしておきたい点を考慮して番手の細かいサーフェイサーを塗布することとしました。ここではクレオスの「Mr.フィニッシングサーフェイサー1500 グレー」を選択しました。
飛行甲板は水転写デカールを使用せず、塗装で表現する
「信濃」の飛行甲板は木材を使用した木甲板ではなくコンクリートを使用した甲板だったそうです。そこで、飛行甲板の塗装色はシンプルなグレーであるクレオスの「Mr.カラー C13 ニュートラルグレー」を使用しました。
次に飛行甲板上の白線マーキングの再現も塗装で行ないました。白線マーキングの配色はシンプルな白で問題ないと考え、ガイアノーツの「Ex-01 Ex-ホワイト」で塗装しました。甲板のマスキングはデカールの寸法を参考にマスキングテープを切り出してマスキングしています。
船体の明色はクレオスの設定色塗料で塗装
「信濃」の船体色は緑色2色を使用した迷彩塗装が施されていたそうです。本キット外箱の説明欄によると本キットの成形色では迷彩の2色を「外舷22号色」と「外舷2号色」で成形されていました。迷彩色の明色はクレオスの「Mr.カラー C605 外舷22号色」で塗装しました。
本作例の最難関ポイント、「外舷2号色」をどう再現するのか?
「外舷22号色」の塗装後は迷彩色の暗色である緑色を塗装します。今回の作例で、この迷彩色の暗色が最も頭を悩ませるものとなりました。まず、本キットの迷彩色である暗色は「外舷2号色」による成形でした。そこで、クレオス等各種主要塗料メーカーを中心に「外舷2号色」の塗料を探しましたが一致する色がなかったのです。
こうなると逆にその色について知りたくなったので、艦船に関する資料を多く所蔵している「呉市海事歴史科学館」(通称:大和ミュージアム)のライブラリーにお邪魔し、「明治百年史叢書 海軍諸例則」などを読んで調査を行ないました。しかし、「外舷2号色」の色味に関する明確な資料は発見できませんでした。
資料がないと正確な色がわからないものの、このままではキットが完成しないので、パーツの成形色から色味を判断して塗料を調色することとしました。今回の調色はクレオスの「Mr.カラー C525 緑色」と「Mr.カラー C604 外舷21号色」を混ぜ、近似色まで調整し、ガイアノーツの「036 純色グリーン」、「035 純色イエロー」、「Ex-02 Ex-ブラック」で色味を調整します。
「信濃」の「外舷2号色」の塗装範囲は敵に艦影を誤認させるため、船体側面に小型の艦体を描き込みます。今回はマスキングテープを活用した塗り分けで迷彩色を描き込みます。
艦橋の床面色は専用色がある
本キットの艦橋部床面は説明書だとシールによる色分けです。今回は塗装で再現していきます。この床面についても調べたところ、リノリウムという床材が使用されていたようです。旧日本海軍の艦船で使用されていたリノリウムの色は、クレオスより専用色の塗料「Mr.カラー C606 リノリウム色」が発売されているので、これを使用します。
細かい部分塗装は筆塗で慎重に
残る塗装箇所の細かさから、艦体のエアブラシ塗装はここまでが限界と感じたため、残りの塗り分けは筆塗りで行なうこととしました。各部の塗り分けはタミヤのエナメル塗料で筆塗りを行ない、はみ出しても拭き取れるよう配慮しています。
高角砲等装備品は後付けされたという妄想で鼠色に塗装
「信濃」に装備された高角砲や噴進砲といった装備品は横須賀海軍工廠での工事では取り付けられず、回航先の呉海軍工廠で取り付け工事が行なわれる予定だったそうです。大戦末期の状況において他の艦艇が鼠色で塗装されている中、「信濃」に装備される高角砲類が迷彩に合わせた外舷色で塗装されているものとは思えませんでした。そこでこれら装備品については呉海軍工廠の標準色であるクレオスの「C601 呉海軍工廠標準色」で塗装しました。
つや消しコート後にウェザリングカラーでリアルな雰囲気の演出を試みる
艦体の塗装完了後はつや消しコートでツヤを整えましたが、このまま完成ではどこかさみしい気がします。そこで、クレオスのウェザリングカラーを使用して使用感のある印象を出せるか試みます。最初に「Mr.ウェザリングカラー WC01 マルチブラック」で艦体の色味を落ち着かせると同時にスミ入れを行ないます
ウェザリングの色味は一色のみだと味気ないので他の色も足せないか検討してみます。実際に運行された船舶を見た際にその外板には海水を被ることで発生する白けた潮汚れが発生します。この汚れを表現してみたくなり、クレオスの「Mr.ウェザリングカラー WC06 マルチグレー」でウォッシングしてみます。若干白色が加わることで潮汚れに近い雰囲気になったのではないでしょうか。
艦載機等細かい部品もしっかり塗り分け
前項で艦体の塗装は完了しました。ここからは艦載機等搭載品を塗装します。艦載機のサイズは1/700スケールということもあり全長20mmもありません。そこで、メインカラーはエアブラシで塗装し、細かい部位は筆塗りで仕上げることとします。ここでは「試製紫電改二」の塗装を紹介します。本機のメインカラーはガイアノーツの「015 ピュアオレンジ」を使用しました。
メインカラー塗装後は機体下面やプロペラを筆塗りで仕上げます。メインカラーはラッカー系塗料で塗装したので、筆塗りは後で修正できるエナメル塗料で塗り分けます。
艦載機で最も細かい色分けとなる国籍マークや識別帯の色分けは、塗装で塗り分けるのは非常に困難です。キットには水転写デカールが付属しているので、これを活用して色分けをします。
デカール貼り付け後はつや消しコート後、クレオスの「Mr.ウェザリングカラー WC01 マルチブラック」でスミ入れを行ない、艦載機は完成としました。
本キットでは艦載機の他に各高角砲や機銃の横に設置できる弾薬箱も付属していました。この弾薬箱はパーツサイズが1mm程度とさらに極小のため、切り離したパーツを全て段ボールに貼り付けまとめて塗装することとしました。
海面ステージは波の頂点を塗装して動きのある波を表現
完成したキットを展示する海面ステージはクリアブルーによる成形色ですが、波模様の頂点を塗装することでよりリアルな海面に仕上がります。本作例ではタミヤの「X-2 ホワイト」を波の頂点に塗布し、白波を再現してみました。
これで「信濃」に搭載する物品は全て完成です。各部品を搭載して完成したキットを次項から見ていきましょう。
初めての挑戦で悪戦苦闘しつつも個人的には満足できた「信濃」
最初に全体が見渡せる斜め上から「信濃」の全体を見てみます。筆者の航空母艦のイメージとして上部が平らでシンプルな船の印象を持っていましたが、艦載機を搭載すると華やかな印象となりました。
艦載機の配置は完成写真を確認し、紫電改、彩雲、流星の順で並べてみました。実際の艦載機の搭載順は最低離陸距離順で並べるそうですが、この点については今後、勉強が必要と感じました。また、資料では桜花は格納庫内に保管されていたとされますが、見えなくなるので今回は飛行甲板上に並べています。
艦載機を観察するときに目線を飛行甲板に合わせることで、「信濃」の乗員が見ていた景色を感じられます。甲板右舷側には空母の特徴的な艦橋が確認できます。艦橋上部の煙突は艦載機に影響がないよう、より外舷に傾斜していることが確認できます。
航空母艦の上面は飛行甲板でシンプルな印象がありましたが、艦体側面には各種通路や高角砲といった装備品が多く、飛行甲板とは違った印象が楽しめます。格納庫の開放部分はキャンバス地で閉鎖された状態を再現しています。
船尾には応急舵が装備されています。応急舵の色分けはエナメル塗料の筆塗りで再現しました。
高角砲や機銃周りには弾薬箱を設置することで戦闘前の雰囲気を演出しています。
艦首部分の菊花紋章は最後に塗装することで光沢仕上げとしています。
艦体側面の迷彩は自身より小型の艦体を描くことで艦種を誤認させる迷彩が施されています。
艦橋に多く配置する双眼鏡は、本キットで最も小さいパーツですが、これを貼り付けることで印象が大きく変わります。
海面ステージは波の頂点を塗装することで航行状態を簡単に再現でき、より満足感を感じることができるアイテムと感じました。
今回の「1/700 WN6 日本海軍航空母艦 信濃」は初めて制作した艦船モデルとしては上手く仕上がったのではないでしょうか。本キットはスナップフィットを採用していることで仮組みもしやすく、塗装時に簡単に分解することもできたので非常にやりやすかったように思います。
付属する海面ステージは、これまでエポキシレジン等を使用しなければ再現できなかった波のある海面を簡単に再現できる点が、素晴らしい発明だと感じました。今回は波の上部のみを塗装して仕上げましたが、クリアカラーを活かして裏からブルーグリーンの塗料を塗布し、深い海を再現することもできるかと思います。本キットは総じて艦船モデルの入門キットとして最適解だったのかもしれません。
今回の作例では金属パーツ等は使用しないキットの素性をそのまま楽しむ形で制作しましたが、これからの目標としてそういった改造パーツにも果敢に挑戦していきたくなりました。
使用塗料
- 下地 クレオス Mr.フィニッシングサーフェイサー1500 グレー
- 飛行甲板色 クレオス Mr.カラー C13 ニュートラルグレー
- 飛行甲板白線 ガイアノーツ Ex-01 Ex-ホワイト
- リノリウム床色 クレオス Mr.カラー C606 リノリウム色
- 艦体迷彩色(明色) クレオス Mr.カラー C605 外舷22号色
- 艦体迷彩色(暗色) クレオス Mr.カラー C604 外舷21号色 +
- 艦体迷彩色(暗色) クレオス Mr.カラー C525 緑色 +
- 艦体迷彩色(暗色) ガイアノーツ 035 純色イエロー +
- 艦体迷彩色(暗色) ガイアノーツ 036 純色グリーン +
- 艦体迷彩色(暗色) ガイアノーツ Ex-02 Ex-ブラック
- アンカーチェーン タミヤ XF-56 メタリックグレイ
- 船体側面部分塗装 タミヤ XF-62 オリーブドラブ
- 応急舵 タミヤ XF-52 フラットアース
- 艦載機(橙色) ガイアノーツ 015 ピュアオレンジ
- 艦載機(暗緑色) クレオス C124 暗緑色(三菱系)
- 艦載機(明灰白色) タミヤ XF-12 名灰白色
- 艦載機(黒色) タミヤ XF-1 フラットブラック
- 高角砲、機銃等 クレオス C601 呉海軍工廠標準色
- 弾薬箱 クレオス C43 ウッドブラウン
- トップコート クレオス Mr.スーパークリアースプレー(つや消し)
- 菊花紋章 タミヤ X-12 ゴールドリーフ
- 艦載機(銀色) タミヤ X-11 クロームシルバー
- スミ入れ兼ウォッシング クレオス Mr.ウェザリングカラー WC01 マルチブラック
- 潮汚れ クレオス Mr.ウェザリングカラー WC06 マルチグレー
- 弾薬箱ウォッシング クレオス Mr.ウェザリングカラー WC03 ステインブラウン
- 白波 タミヤ X-2 ホワイト
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