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【年末特集】冬休みにこそ組み立てたい!一推しスケールキット6選
お手軽スナップキットから超弩級の「1/200 大和」まで多彩なキットを紹介
2022年12月25日 00:00
こんにちは。ヘタ仙人です。年末年始に向けて、スケールキットの注目株をいくつかご紹介します。
中には「えー! こんなすごいの作れないよ!」と思われるキットもあるかもしれません。しかしプラモデルの良さは、キットの対象年齢以上であれば、「誰でも作れる」ように作られていること。歌の文句ではありませんが、世界一ではなく、たったひとつの自分の完成品を作るつもりで手にとってみてはいかがでしょうか?
Eduard 1/48 F4F-3 ワイルドキャット プロフィパック
- 本体価格:54,95ドル
- 国内実売価格:7,100円前後
第二次大戦で活躍し、日本の零戦とも対峙したアメリカ合衆国の艦上戦闘機F4F-3 ワイルドキャットを、チェコのメーカー エデュアルドがキット化。F4F-3は1940年に配備された初期に量産されたワイルドキャットとなります。
エデュアルドはスケールキットに馴染みのない方には初耳かもしれませんが、エアキットのジャンルでは定評のあるメーカー。写真をご覧いただければわかりますが、表面に微細な凸モールドを施すなど繊細な仕上がりで、マニアも納得の製品を開発しています。その中でも「プロフィパック」と呼ばれるシリーズはエッチングパーツが付属するなど豪華仕様。しかもそのエッチングパーツは塗装されており、製品によってはコクピットの計器は盤面と内部を重ねて張り合わせる二重構造となっているなど、とにかく細密で嬉しい仕様。その美しいパーツだけでも手にとって、ジックリ見てみませんか?
タミヤ「1/48 ロッキード マーチンF-35A ライトニングII」
- 価格:9,680円
言わずと知れた、航空自衛隊も導入した第5世代戦闘機を、満を持してタミヤが立体化。第60回全日本模型ホビーショーでも注目を集めたアイテムで、原稿執筆時点では発売前の商品ではありますが、これはもう満場一致で推すしかない期待の新製品といえるでしょう。
全面に施されたレーダー波吸収素材のコーティングをモールド再現しているほか、エンジンノズルを5分割で再現するといったこだわりのディテールが見て取れるほか、胴体内兵装庫扉やキャノピー、搭乗用ラダーは開閉いずれのパーツも同梱。キャノピーに至っては完成後も差し替えが可能となっています。また、米空軍や航空自衛隊をはじめ、9カ国のマーキングが付属するのも嬉しいですね。公式動画も公開されているので必見です!
Gekko Models「Daimler Armoured Car Mk.II [WWII Version]」
- 実売価格:8,000円前後
AFV(Armoured Fighting Vehicle)のジャンルからは、戦車ではなくちょっと珍しい装甲車をご紹介。ダイムラー装甲車は第二次大戦中にイギリス軍が使用した、偵察車をベースに大型化し戦車の砲塔を載せた車両です。キット自体は香港のGekko Modelsがリリース。なお同社の情報は公式サイトよりもFacebookのほうが充実していますので、製品の写真もそちらをご覧下さい。2月25日の投稿で製品情報が公開されています。
なおこのダイムラー装甲車Mk.IIですが、なんと50年ぶりの奇跡のキット化。1970年代にハセガワが1/72スケールを、バンダイが1/48スケールをリリースしており、1/35スケールは初となります。バリエーション自体は2021年に発売されていましたが、本命のMk.IIは今年になってリリースされた新製品となります。
青島文化教材社「LBワークス ランボルギーニ アヴェンタドール Ver.1」
- 価格:6,380円
誰もが知っているスーパーカー、ランボルギーニ アヴェンタドールを青島文化教材社が立体化。キットは日本のカスタムメーカー、リバティウォーク版になります。以前発売された一般車版のアヴェンタドールはドアも別パーツと細かいキットなのですが、今回は新規パーツを足したのではなく、完全新金型でこれが非常に作りやすい。
それもそのはず、このキットはザ★スナップキットシリーズで手軽にクルマを楽しんでいる人のステップアップとして位置づけられている製品なのです。接着剤は使用するもののホイルシールや透明シールを同梱(デカールも付属)し、パーツも色分けされているなど、初心者にも嬉しい仕様。アヴェンタドールは好きだけれどもカーモデルは初めて、という方はこちらを選んでみてはいかがでしょうか?
タミヤ「1/12 ドゥカティ 1199 パニガーレS」
- 価格:4,400円
2011年デビューのドゥカティのバイクです。Lツインエンジンをフレームの構造体とし、高剛性と軽量化を実現したその技術を、模型を組みながら体感できることでしょう。
製品は、サイドカウルを極小ビスで取り付け着脱が可能となっていたり、左サイドのダンパースプリングを金属製にしていたり、サイドスタンドにはレーシングスタンドもセットされているなど、車体の魅力もさることながら細かいポイントが見逃せません。チェーンのパーツもスイングアームと別になっていて、その表現力にも注目です。
インターアライド「モノクローム A140 1/200 日本海軍戦艦 大和」
- 本体価格:61,600円
最後にご紹介するのは超弩級戦艦。その名にふさわしく戦艦のプラモデルなのに1/200というビッグスケール。そして価格もビッグな6万円超! の超弩級模型 大和です。大和はいつの時代も戦艦プラモデルの花形ですが、1/200スケールとなると古のニチモ以来。極めてアグレッシブな製品ですね。完成時は全長1315mm、全幅194mmとなります。
2,800超のパーツ群や15枚にもわたるエッチングパーツなど、「ちょっと楽しもう」というものではありませんが、年単位でじっくり取り組みたい方向けの、大人の余裕を感じさせる注目キットです。
リアルイベントにも恵まれた2022年
今年は、実物を扱うプラモデルというジャンルには欠かせないリアルのイベントもだんだん復活してきて、完調とはいきませんがうれしい年になりました。未発売なのにここで紹介したタミヤのF-35などは、やはり試作品の実物を見て「これは買う!」と思った方も多かったのでは? また、これは今年のみならず近年の傾向になりますが、国内メーカーが初心者にも作りやすいキットを、工夫をこらしてリリースしているというのも嬉しい点ですね。キャラクターモデルも面白いのですが、スケールも間口が広がって、大人の未経験者の方はもちろん、子どもたちが楽しんで作ってくれたらいいなと思います。