インタビュー
「トミカプレミアムunlimited 超時空要塞マクロス VF-1」プレビュー&インタビュー
VF-1の3機体がトミカに! 開発者や河森監督のこだわりは?
2024年3月19日 00:00
- 【トミカプレミアムunlimited 超時空要塞マクロス VF-1J バルキリー(一条輝 機)】
- 【トミカプレミアムunlimited 超時空要塞マクロス VF-1J バルキリー(マクシミリアン・ジーナス 機)】
- 【トミカプレミアムunlimited 超時空要塞マクロスVF-1S バルキリー (ロイ・フォッカー 機)】
- 開発・発売元:タカラトミー
- 発売日:4月20日
- 価格:各1,430円(3機セット:4,290円)
- 全長:約84.9mm
- 素材:ダイキャスト、ABS
タカラトミーは「トミカプレミアムunlimited」において、アニメ『超時空要塞マクロス』に登場する可変戦闘機「VF-1 バルキリー」3種を4月20日に発売する。価格は各1,430円で、現在予約を受け付けている。
「トミカプレミアムunlimited」は、映画やドラマコミックなどに登場するビークルをトミカで再現するブランド。手のひらサイズでありながらそのこだわりはアンリミテッド。モチーフの魅力をどのように再現するか、彩色や造型にこだわったブランドだ。
「『VF-1』がトミカになる!」、タカラトミーのダイキャスト・ミニカー・トミカのフォーマットで、可変戦闘機であるVF-1をどのように表現するのか、とても興味が惹かれる。今回、発売に先がけサンプルを撮影、さらにタカラトミーの商品担当者に話を聞くことができた。
本稿ではサンプルの写真と商品を触った感触、さらに担当者によるこだわりのポイントを紹介していきたい。
人気の高いVF-1の3機体が商品化
まずはモチーフとなった「VF-1」を紹介したい。VF-1は戦闘機である「ファイター」、中間形態の「ガウォーク」、人型形態の「バトロイド」に変形する。
地球に落下してきた異星人の宇宙船、修復・改修された後に「SD-F1 マクロス」と呼ばれるようになる船は身長約10mと推測される異星人によって運用されていた。VF-1は異星人とも格闘可能な兵器として可変機能が盛り込まれたのだ。
VF-1は後の多くのアニメ作品や玩具・フィギュアにも大きな影響を与えた。当時の変形するロボットメカの多くは人型が直立して小さな翼が飛び出るような簡素なものだったが、VF-1はリアルな戦闘機から人型ロボットに変形できたのだ。しかもその変形を立体物で再現可能で、アニメ放映当時、劇中の姿をしっかり再現したタカトクトイスの商品は大人気となった。
その後「マクロス」は続編が作られ、主役機をはじめとした多くの可変戦闘機が登場する。一方で初代であるVF-1は今でも根強い人気があり、現在でも様々なメーカーから立体物が発売されている。今回の「トミカプレミアムunlimited 超時空要塞マクロス」の3商品は、変形モデルではなく、ファイターの形態を再現した商品となる。
「VF-1J バルキリー(一条輝 機)」は、『超時空要塞マクロス』の主役・一条輝が搭乗する機体である。VF-1はバトロイド時の頭部に搭載されたレーザーが1本の「VF-1A」が一般機であるが、VF-1Jは頭部のレーザーが2本であるのが特徴。白地に赤のラインが引かれたデザインとなっている。
「VF-1J バルキリー(マクシミリアン・ジーナス 機)」は、マックスことマクシミリアン・ジーナスが搭乗する機体。最初マックスは輝の部下としてVF-1Aに搭乗していたが、パイロット技能の天才としての才能を開花させ、中隊長に抜擢されパーソナルカラーである青いVF-1Jに搭乗する。青地に白いラインのデザインは、その後のマックス搭乗機にも継承されていく。
「VF-1S バルキリー(ロイ・フォッカー 機)」はバルキリー・スカル大隊の隊長でありエースパイロットであるロイ・フォッカーの機体だ。白地と黄色のライン、尾翼のスカルマークのデザインはロイ・フォッカー・スペシャルと呼ばれる。後にエースパイロットとしての功績をたたえられ彼の名を冠した「ロイ・フォッカー勲章」が制定されている。カラーリング以外にもVF-1Sは頭部のレーザー機銃が4門になっており、エンジンや通信機能なども向上した指揮官機である。
次章からは商品の詳細を見ていきたい。
手に持つことで感じられる金属の重み、しっかりとVF-1を感じるディテール表現
借りたサンプルを見ていこう。商品は、ダイキャストの本体と、樹脂製の主翼、尾翼ユニット、そして台座で構成されている。「トミカ」といえばコロ走行がかのうな車輪を想像するが「トミカプレミアムunlimited VF-1」おいては車輪はつかない、”模型”としてのフォルムを追求した商品のようだ。
組み立てて手に持ってみる。ダイキャストの本体は手に心地よい重みと、ひやりとした感触を与えてくれる。ダイキャストは樹脂と比べると細かい表現が難しい素材だが、「トミカプレミアムunlimited VF-1」はパネルラインなどもしっかり造型され、ディテールも細かく表現されており、じっくり眺めたくなる。
塗装もかなり細かい。「一条機」では赤いライン、各部の統合軍マーク、エアインテークなどもしっかり塗り分けられている。エンジンノズルは樹脂製で、黒鉄色の質感が印象的だ。またコクピットキャノピの透明度が高いところも航空機らしくて特にコクピット周辺にカメラをグッと寄せた雰囲気が良い。
このサイズとダイキャストと言うこともあって、「トミカプレミアムunlimited VF-1」は完全にファイターモデル固定の商品となっている。バトロイド時に足や手となる部品も本体と一体成型で、特に機体下部のカメラとターレットとなる頭部パーツは簡略化した表現だが、きちんとVF-1JとVF-1Sの特徴を表現できている。
「トミカプレミアムunlimited VF-1」は台座に飾っても良し、手に持っても楽しめる、VF-1ファンにとって注目のコレクターズ商品と感じた。特に各部がかっちりとまとまったファイター形態は空中の機動を想像し手で持って角度を変えて眺めるのが楽しい。トミカとしてダイキャストで表現されたVF-1を仕事をする机の近くに置き、たまに台座から外して手に持ってみる、そういう遊び方が良いのではないか、と思えた。
一条機に加え、マックス機、フォッカー機の写真も紹介していきたい。それぞれの機体をしっかり表現しているところも確認できる。特にフォッカー機の尾翼のスカルマークに注目して欲しい。
次ページでは、マーケティング・開発担当者に「トミカプレミアムunlimited VF-1」のインタビューをしていく。作り手が語る注目ポイントや、苦労した点など、商品の魅力をさらに深掘りしていこう。
(C)TOMY
(C)1982 BIGWEST