インタビュー
京商、「ワイルドスピード」、1/18ダイキャストミニカーインタビュー
2026年6月16日 00:00
スーパーチャージャーのケーブルまで再現、映画以上の“本物”を目指す
――ここからは「1/18 ダッジ・チャージャー"Fast & Furious" (以下、ダッジ・チャージャー)」にフォーカスして聞いていきたいと思います。ダッジ・チャージャーは、「ワイルド・スピード」で、もう1人の主人公ドミニク・トレット(ドム)の父の遺品として登場、初代ダッジ・チャージャーと言われるアメリカの自動車ブランド・ダッジが1966年から販売した車の改造車ですよね。映画公開時で既にクラシックな車で、ボンネットからエンジンに圧縮した空気を送り込む「スーパーチャージャー」が突き出しているという、非常にインパクトのある車です。
足立氏:1969年式をベースにフロントなどは1970年式を使っていたり、スーパーチャージャーだけでなく様々なパーツに手が入った車なんです。ユニバーサルで取材させていただいた車はしっかり外観や内装を再現していましたが、映画では1つしかないシートが2つあったりと、細かい違いがあるんです。だから、これをそのまま再現しても「映画に出てくる車ではない」といわれるかもしれない。
そこで、現地で収集したデータをベースにしながら、映画を何度も見て細かい表現を作り込んでいきました。しかし、映画では同じ車を何台も使う。細部の撮影用とスタント用など、細部が変わるんです。加えて映画終盤でダッジ・チャージャーは壊れてしまいます。なので「これが映画の中のダッジ・チャージャーだ!」といえる車は、実は現実には存在しないのです。だからこそ、お客様に「映画の中の本物のダッジ・チャージャーを手にしている」と思ってもらえるように作り込んでいきました。
ただ映画がですね……画質が粗いんですよ(笑)。まだ4K版は出ていないし、元のフィルムそのものが現代の撮影と異なるため細かい表現が確認しにくい。内装とかも写るのは一瞬だし、トランクの中もよく見えない。本当に映画を何度も見て、一時停止しながら検証しました。
――「現地取材して、それを再現しました」では、必ずしもファンが期待する「映画の中のダッジ・チャージャー」にならないというのは、面白いですね。細部を見ていきたいです。やはりダッジ・チャージャーと言えば、突き出したスーパーチャージャーですよね。
竹川氏:本製品でのエンジンは非常に精巧な作りになっています。この車でのキャラクター性が集約されるパーツなので、他製品でも力が入った物はあるとは思います。しかし、今回発売する商品は違うんですよ。そこが顕著になるのが、ボンネットを開け、エンジンすべてが見えるところです。エンジン横のプラグコード、色分けされて派手なところですが、ここのコードの本数まで細かく再現しています。
足立氏:エンジンそのものには自信がありますが、加えて「ボンネットを支えるヒンジ」にも注目して欲しいです。とても細かいですが、パンタグラフの様に繊細な動作を見ることができます。さすがにこのヒンジで金属のボンネットを支えることはできませんが、ギミックとして楽しんでもらえればと思います。実車の機構をダイキャストモデルで再現した部分です。
そして、エンジン以外だとボディのラインです。ダイキャスト成型で、作られたボディは、塗装前工程でヤスリで表面をきれいに磨きます。その工程でシャープさが失われてしまう。シリコン型にレジン樹脂を流し込むことでできる繊細な表現と比べると、ダイキャストは特に曲線の表現が難しいんです。
ですから、本製品では実車のダッジ・チャージャーと比べ、意図的にとがったラインを描くことで、金属できちんと映画のダッジ・チャージャーのキャラクター性を表現しています。
もう1つは「黒」です。ダッジ・チャージャーの黒い色は造型を見ることが難しい。黒は細部の形状をわかりにくくする。きれいなラインを描いても遠目から見ると分からなくなってしまう。そこで光の加減できちんとシルエットが浮き出る様な色とツヤ感を意識しています。
――お話を聞きながら足立さんが車自体を手に持って色々な角度から眺めているのが印象的です。やっぱり持ち上げて色々な角度から眺めるのは楽しいですよね。
足立氏:実車は手に持てないですからね(笑)。手に持つと色々な角度からミニカーを眺められます。エンジンや車内をのぞき込めるし、裏側も見れる。ちなみに、裏側はジャッキアップして撮影しました。
今回は特別にボディを取り外したモデルも用意しました。シャーシはABS製です。トランクにはガソリンタンクは見えるんですが、バッテリーはボディに隠れてほとんど見えない。映画でもあまり映らなかったんですが、ボディを外すとしっかり見れます。商品のボディを外すことは絶対にオススメしませんが、今回はしっかり作り込んでいることをアピールしたいです。
竹川氏:外した状態で見ていただきたいのは、バッテリーが2つついているところです。ケーブルで繋がっているのですが、車体で隠れてしまうので本当に見えない。こういう見えないところもきちんと再現しているのも本製品の強みです。
私自身も車が好きということもあって「ワイルド・スピード」は毎回劇場で見るくらい好きなんですよ。もちろん1作目は何度見直したか分からないほどですが、トランクルームがどうなっていたかは、記憶にない。そこを足立はどんどん作り込んでしまう。これは良いことだけでなく、悪いところでもあります(笑)。放っておくと夢中になりすぎて作り込んでしまう。いつまでも終わらなくなってしまう。ただ、ギリギリまでその作り込みをして、製品化するバランスは大事にしたいと思っています。



















































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