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【日本鉄道模型ショー】メカ描写のディテールにこだわったPLUMの鉄道プラモデル!
多色成型や塗装済みパーツで組み立てやすく、実車に近い質感を
2022年10月23日 15:25
- 【第47回日本鉄道模型ショー】
- 10月22、23日開催
- 会場:大田区産業プラザ
- 入場料:1,200円
今回の「第47回日本鉄道模型ショー」の中にプラモデルメーカーのPLUM(PLUM)があった。PLUM(プラム)はメガCDの「シルフィード」やPCゲームの「パワードール」の主役メカのプラモデルなど他のメーカーとはひと味違う商品を手がけるメーカーだ。美少女フィギュアも積極的に展開している。
そのPLUMがコアな鉄道模型イベントに出展しているというところに興味が惹かれた。PLUMは2021年の「JR東日本中央線快速」を皮切りに、「小湊鐵道」の車両などもプラモデル化している。今回、PLUMならではの鉄道モチーフのアプローチを聞くことができた。
PLUMが鉄道モデルに挑戦したのは「会社のプラモデル設計技術の向上によるチャレンジ」だという。メガドライブのゲーム「重装騎兵レイノス」などゲームのキャラクターをモチーフにプラモデル商品を手がけるようになったPLUMだが、会社としてプラモデル商品製造のノウハウを積んでいく中で、「スケールモデルに挑戦しよう」という気運が高まっていき、モチーフとして選ばれたのが「鉄道」だった。
商品の開発経験を積んでいく中で様々な知見が積まれていく。モチーフを立体化する技術、設定画や画面写真をいかに立体物として矛盾なく成立させていく方法。立体物、プラモデルとしての見応えや適したバランス。プラモデルとしてのパーツ分割の仕方、組み立てやすい部品の設計、樹脂の素材強度やクリアパーツなど素材の異なる部品の組み合わせなどPLUMは商品を手がけ工場と一緒に成長してきた。そこで目指した1つの方向性が「現実の機械を立体化する」というものだった。
モチーフは電車、しかも現代に走っている日常でも目にしやすい車両を選ぶこととなった。それはPLUMがこれまで対象にしているユーザーがアニメやゲーム、美少女などが好きなユーザーであり、彼等にもなじみ深いもの、興味を持ってくれる題材としての選択だという。リアルな機械というテーマと、これまでの客層を意識するという視点から「親しみやすい電車」を選んでいくこととなった。
今回展示されていた最新作「JR東日本 209系 直流電車タイプ(房総色)(京浜東北色)」の場合は、これまではボディに塗装を施した部品を使っていたものを、パーツをはめ込むことでカラーリングが再現できるようになっている。多色成型技術を使い、組み立てるだけで、塗装なしでもモチーフに近い見た目にすることが可能だ。
これまで窓枠はユーザー自身が塗装しなくてはならなかったが、本商品は塗装されたクリアパーツを用意。こちらも組みやすさの追求だという。もちろんただ組みやすいだけでなく車体下部のメカニカル描写にも力が入っている。
もちろん本商品は鉄道模型ファンも視野に入れており、彼等のこだわりに応えるリアルな実車表現を目指している。一見シンプルに見える車体には、配線やメンテナンス用の足掛かり、細かく配置されている部品など、様々な部品が取り付けられている。プラモデルはこれらを精密に再現している。
また車体のスケールは約1/80であり、鉄道模型のHOゲージの動力部に載せることで鉄道模型としても活用可能だ。鉄道のプラモデルとして"実車感"にこだわったディテールと、間口を拡げる組みやすさをまず感じて欲しいとのことだ。
PLUMでは鉄道模型用のミニチュアも製造しており、これらを活用することでプラモデルも一層楽しめるようになっている。踏切のプラモデルはPLUMにとって多色成型の第1弾であり、こういったミニチュア技術やゲーム/アニメモデルの技術など、社内の技術は今後も進化し、それらを活かして製品を作っていくとのこと。今後PLUMがどんな商品を出していくかも楽しみである。