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【日本鉄道模型ショー】全長40cm以上の大型鉄道模型だからできる精密な表現! 車両下部のメカニックや、内装にこだわり、ディテールアップパーツでさらに奥深く!

【第47回日本鉄道模型ショー】

10月22、23日開催

会場:大田区産業

入場料:1,200円

 一般社団法人日本鉄道模型協会は10月22と23日、大田区産業プラザにおいて鉄道模型関連商品の販売イベント「第47回日本鉄道模型ショー」を開催した。本イベントでは様々な鉄道模型メーカーや関連商品を扱うメーカーが集う。本イベントは定期的に開催されていたが、コロナ禍において3年ぶりということもあって、かなりの盛況だった。

イベントは2つのフロアで実施されたが、非常に盛況だった

 。会場は小規模メーカーが数多く集まって小さなスペースにぎっしり自社商品を展示、そういったメーカーが何社も集まっている。個人のディーラーがガレージキットを販売している「展示即売会」に似たところがある。出展メーカーのそれぞれの販売スペースは小さく、メーカーによっては商品点数も多くないところもあるが、その分各商品はかなりのこだわりが感じられた。本稿では販売されていた鉄道模型にフォーカスしていきたい。

 日本の鉄道模型と言えばNゲージ(約1/150サイズ、車両の大きさは全長11~15cm)が主流だが、今回出展されていた商品はHOゲージ(約1/80、24~30cm程度)、さらにOJゲージ(約1/45、40cm前後)といった大きな商品が多かった。

 これら大型の鉄道模型はかなりの迫力だ。そして非常に精密に車両の特徴を表現しており、リアルに作られている。特に車体下の可動部分の車輪やモーターの表現、その他の機器の表現が力が入っており、見応えがある。また、車両本体はプラスチックではなく、真鍮製で作られているものが多かった。

 真鍮製の車体は地肌むき出しのものも迫力があるが、塗装されたものは独特の質感がある。金属地に塗装を施した車両は本物の鉄道車両のようだ。特に昔の車両の表現にぴったりな質感だと感じた。また金属地むき出しの車両はSLの表現に向いているようだ。車両の値段は数十万とこちらも精密さを納得させるような高価なものだった。

【大型模型の迫力】
真鍮のSL模型。リベットや動輪など凄まじい情報量だ
真鍮製のボディは独特の迫力がある
こちらは塗装が施されている。本物の車両のようだ
車両下部もきちんと再現できるのがOJゲージの強みだという
様々なモチーフを追求している

 面白いのは「ディテールアップパーツ」だ。車両の微妙な違いや特徴を表現する金属製のアップデートパーツなどもあり、これら細かいパーツが1つずつ包装されていて、ファン達はこれらのパーツを熱心に吟味していた。モーターパーツなども別売りされており、その細かさが興味深かった。

 鉄道模型の世界は奥深い。日本国内でも様々な年代で多彩な車両が製造されている。1つの路線でも運転席がついている車両、客車の違いだけでなく、クーラーのついている位置や、トイレの有無、作られた年代や、走る地域での内装が違う場合がある。ディテールアップパーツはこういった違いを表現するのに欠かせないのだ。

 また、様々なメーカーがそれぞれ特別製の車両を販売しているのもこういった細かい部分への注力があるからだろう。完成品だけでなく、無塗装の外側だけ販売し、そこからユーザーが手を加えるものもあったりと、その商品も非常に多彩だった。

 もちろん高価なものだけでなく、昨今の精密な印刷技術を活用した紙製の鉄道模型、プラモデルなども販売されている。どの商品もモチーフには非常にこだわっており、その特徴をどう表現するかに力を入れている。本当にその熱意には圧倒された。奥深い鉄道模型の世界を垣間見ることができた。

 鉄道模型は、「ジオラマ」も見所の1つ。鉄道模型が走る風景をどう演出するのか、パーツ販売やジオラマそのものの受注販売なども行われ、こちらも各社の工夫が光っていた。これらは別稿で取り上げたい。

【各社が様々なモチーフを追求】
各社がそれぞれ味がある
路面電車、新幹線、特別列車など様々なモチーフを追求
改めて鉄道そのものの奥深さを実感させられる
暖房管、手ブレーキ、バックプレート……名前だけだとどこの部品かもわからない。このディテールアップパーツを使うこだわりが楽しい
他社の製品にさらなるディテールを追加できるパーツ
こちらは車輪。他にもモーターなども幾つも販売されていた