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タミヤ「1/72 F-35A ライトニングII」は1/48の縮小モデルではない!サイズに合わせた表現と組み立てやすさにこだわる【#静岡ホビーショー】

【1/72 ロッキード マーチンF-35A ライトニングII】

7月発売予定

価格:4,180円

 「第61回 静岡ホビーショー」のタミヤブースで「1/72 ロッキード マーチンF-35A ライトニングII」の話を聞くことができた。本商品は7月発売予定で、価格は4,180円。

「1/72 ロッキード マーチンF-35A ライトニングII」。全長218mm、全幅148mmのサイズで表現
パーツ数は1/48の半分以下になるという

 タミヤは昨年末に「1/48 ロッキード マーチンF-35A ライトニングII」を発売している。弊誌でもレビューで取り上げたが、最新鋭戦闘機を綿密な取材で細部まで再現。ステルス性を重視した機体構造や、センサーを多用し、レーダーに頼らない索敵システム、特徴的なエンジンノズルなど細部のこだわりに圧倒された。さらにあえてステルス性を廃し機体の能力の許す限りの武器を満載した「ビーストモード」にも組み立てられる。実機の魅力に鋭く迫る商品だった。

 「1/72 ロッキード マーチンF-35A ライトニングII」は、その優れた1/48の魅力を凝縮した商品となる。今回開発者が繰り返し語ったのは、1/72版は、1/48をただ縮小した商品ではないと言うことだ。例えば1/48の設計をただ縮小してしまうとパーツが薄すぎてしまう場合もある。そういう部分はきちんと金型で成型できるように、厚さや強度を考えて設計している。

 1/48はユーザーの作りやすさを第一に考え、大きなパーツに細かい部品を組み付けていく方式だったが、1/72でもこの考えは継承し作りやすさと精密さを両立した設計がなされている。パーツ構成は見直され、部品点数を1/48の半分以下に抑えている。例えばパイロットシートは1/48では緊急射出時のレールを別パーツで表現していたが、1/72は一体成型とし、ディテールでパイロットシートの機能を表現している。

 1/48はウェポンベイ内部の表現や、ウェポンベイを覆う扉の開閉、扉につける空対空ミサイルなどを再現していたが、1/72では扉は閉じた状態で、ステルス機能を活かした形での造形となっている。翼の武器プラットフォームには武器が懸架可能で、武器を満載したビーストモードは1/72でも再現可能だ。

【パーツ構成の違い】
1/48をただ縮小したのではなく、パーツ構成なども1から新たに設計されているのがわかる
サイズは小さくなっているが、情報密度は非常に濃く省略されていない。組みやすさも考えたパーツ構成になっている

 精密な表現を実現しようとすると1/72サイズではパーツが相対的に厚くなる場合もあるが、金型や成型方法で薄さを目指す工夫も随所にしている。1/72でF-35A ライトニングIIを表現するためにはどうするか、改めてその手法にこだわった商品とのことだ。

 F-35はレーダーはに捉えられることを避けるため、装甲の隙間やアクセスパネルなどにRAM(電波吸収材料)コーティングを行っているため、機体表面にギザギザの複雑な模様が描かれる。1/72でもこの模様をディテールで再現しており、墨入れを行うことでくっきりと浮かび上がる。

 1/72で表現される「1/48 ロッキード マーチンF-35A ライトニングII」はディスプレイしやすいサイズ、作りやすいパーツ数で、より手頃に最新鋭戦闘機であるF-35Aの魅力にアクセスできる商品と感じた。発売時にはぜひ手に取ってみたい。

墨入れで浮かび上がるディテール
ビーストモードも再現可能
1/48同様、1/72もF-35Aの模型の決定版となりそうだ
【タミヤ新作発表!「1/72 ロッキード マーチン F-35A ライトニングII」【静岡ホビーショー2023】】