レビュー
カードバトルホビー「マジカパーティ」レビュー
カードをこすると進化する!? ジャンケンベースの読み合いが熱いバトル
2021年5月25日 00:00
タカラトミーから登場した「マジカパーティ」は、カードをこすり削って戦うという、「カードが貴重で傷つけないないように扱う」ことが求められるトレーディングカードゲーム(TCG)の常識を覆すようなカードバトルホビーだ。
最近は一部のTCGのシングル価格が高騰しており、ホビーというより投機的な思惑で、TCG新弾を買い求める人も増えているが、「マジカパーティ」は、子どものときにスリーブにも入れず、カードを握りしめて遊んでいたときの気持ちを思い出させてくれる。
「マジカパーティ」は、カードはホビーなんだ、玩具なんだということを再確認させてくれるだけでなく、銀はがし(スクラッチ)や温度変化によってカードの絵柄や強さがその場で変わってくるという、従来のカードゲームにはなかった驚きと楽しさを実現したことが魅力だ。
基本的なルールは「ジャンケン」をベースにしているが、単にジャンケンだけで勝敗が決まるわけではなく、ジョーカー的な手を出すタイミングや、ジャンケンに勝つことによって発動するカード固有のスキルや、最後のカードでジャンケンに勝ったときだけに発動する特別なamazon|impresswatch-37-22 rakuten|1f0e7002.fe3b73ce.1f0e7003.bcadaa60ワンチャンスキルなど、さまざまな要素が絡み合うことで、シンプルなルールにもかかわらず、深い読みと戦略が求められる大人が本気で遊んでも面白いゲームへと昇華している。
メインターゲットはあくまで小学生であろうが、“より投資した方が強い”という雰囲気もあるTCGに嫌気がさした大人にもお勧めしたい、全く新しいカードバトルホビーが誕生したのだ。
カードをこすることで全く違うカードに進化!
タカラトミーが4月17日から発売を開始した「マジカパーティ」は、カードが進化するという驚きのカードバトルホビーだ。タカラトミーといえば、「デュエル・マスターズ」が有名だが、「マジカパーティ」はシンプルなルールで楽しさを追求した、デュエル・マスターズのようなTCGとは全く別のカードバトルホビーである。商品展開と同時に地上波でのテレビアニメもスタートしており、タカラトミーとしてもかなり力を入れていることをうかがわせる。
「マジカパーティ」でプレーヤーはマジンが封印された魔法のカード「マジカ」を使ってバトルを繰り広げるバトルはジャンケンをベースにしたDJ(ドリームジャンケン)バトルだ。基本ルールはシンプルだが、ルールがわかってくると戦略をたっぷり練れる奥深い駆け引きが楽しめる。
その最大の特徴は、カードが“進化”することにある。紙のカードがどうやって? と思われた方も多いだろうが、マジカパーティでは2種類の方法でカードの進化を実現している。ひとつ目は、いわゆるスクラッチや銀はがしなどといわれる方法だ。インスタント宝くじなどでも使われているが、コインなどで削ると下の文字が現われるというやつだ。
マジカパーティでは、そのスクラッチをより進化させ、削ることで全く違うカラーのイラストが現われたり、イラストの一部がパワーアップしたり、パワーの数字が変わるといった、さまざまなギミックが仕込まれている。もうひとつは、温度によって色が変わったり消えたりする感温インクの採用だ。カードを削るのではなく、ゴムでこすることで温度を上げ、隠れていた文字を浮かび上がらせることができるのだ。当然、削ってしまったカードは元には戻らないのだが、こすって温度を上げる方は、何度でも繰り返すことが可能だ。
マジカパーティ関連製品として、カード単体のマジカパックと対戦に必要なアイテムが全てセットになったスタートセット、カードを削ったりこすったりするのに使うマジカギア、カードを収納できるマジカブックなどが発売されているが、まずは、マジカパーティを始める人にお勧めのスタートセットの内容を紹介する。
マジカスタートセットは、「ケズルver.」と「クラっちver.」の2種類が用意されており、入っているカード(マジカ)の種類やマジカブックの色が異なる。マジカギアは、マジカを削るためのアイテムで、召喚モードと必殺技モードの2種類のモードがある。召喚モードは、マジカを削るときに使うモードで、必殺技モードはマジカをこすって温度を上げるときに使うモードだ。マジカブックには、マジカを入れたリフィルを収納できる。また裏表紙にはブックスキルが書かれており、対戦中に使うことでバトルを有利に進められる。
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