レビュー

「ガールガンレディ アタックガールガン×レディコマンダーアリスセットBOX」レビュー

「レディコマンダーアリス」。小春と心を合わせて「プラモード」発動!

 一方の「レディコマンダーアリス」は、5月12日に単体でも発売されたプラモデルフィギュアで、このセットでは先行して同梱されることとなった。完成後にアクションフィギュアのような感覚で楽しめるキャラクターのキットはこれまで「Figure-rise Standard」などで展開済みで、このアリスにもそのノウハウが込められている。ちなみにドラマのアリスはグラビアアイドルの大原優乃さんが演じている。

【レディコマンダーアリスのパーツ】
Aパーツ、Bパーツ。Aパーツはいろプラによる成形
Cパーツ×2、D1パーツ、D2パーツ
E1パーツ、E2パーツ、F1パーツ、F2パーツ。F1はクリア成形だ
シールはホイル仕様のメタリック調だ

 表情パーツは顔と目が別パーツとなり、シールで瞳を表現するスタイル。瞳にはモールドが入っているので、塗装をして仕上げることもできるだろう。レディコマンダーのキットは全てPS製なので、一般的な塗料で塗装をすることが可能だ。

 ボディの複雑な色分けも、ほとんどが成形色で構成されていて、ウエストの一部とベルトの飾りなどをシールでフォローしている。またこれは作っていて気づいたのだが、ドラマではまったく違うように感じたコマンダー達の衣装の一部が共通だったこと。腕の飾り、ウエストのベルト、ニーパッド、ブーツなどが共通のもので、統一感を持たせているのだ。作ることで、劇中で気づかなかったデザインのポイントなどを知ることができるのは、プラモデル共通のいいところである。

【頭部、胴体の組み立て】
後頭部の飾りから組み立て開始。内部に可動する支柱を組み込む
アリスのツインテールとなる青いパーツは可動する
バイザーのレンズにはクリアパーツを採用している
顔も含め肌色のパーツはマットな成形なのが嬉しい
表情は3種類で、写真はシールを貼った状態。瞳のシールは正面と左右向きの3種類が用意されている
表情を選んで前髪パーツとともに取り付けて頭部が完成
胴体の組み立て。細かな部分もしっかり色分けされている
衣装の金属的なラインやドットはシールで対応。中央に見えるのは肩のジョイント
胸部の完成。塗装なしでここまで色分けされている
腹部には前後に可動するジョイントが組み込まれている
胴体の完成。腹部の黒い部分はシールで色分けしている
ベルトは腰のパーツと一体化している

 合わせ目が目立つポイントなどはほとんどなく、素組みで劇中に登場するフィギュア状態のレディコマンダーとして完成する。フィギュア時の姿なので、後頭部の飾りが大きく、細身の割に重心が高めなので、付属のスタンドや別売りのアクションベースなどを使ってポージングを楽しむといいだろう。

【腕、脚の組み立て】
左から肩、前腕、手首のパーツ。肩パーツ指に乗るほど小さいが、5パーツを使っている
腕は左右対称でかなり細身だ
太ももはパーツを重ねるように組み立てていく
絶対領域もこんな感じに色分けされて完成する
太もも、脛、ブーツなどを組み立てて脚部の完成
全身のパーツが完成したら組み立てていく

 ガールガンレディとプレーヤーの心が1つになった時に発動するという「プラモード」。ギミックとしては、アタックガールガンにレディコマンダーが搭乗することとなる。このモードでは、レディコマンダーの後頭部のバイザーを顔に被せて、飾りの部分を後方へと向ける。その下にある支柱でアタックガールガンに固定する。この部分はプラモードにおけるスコープ的な意匠となるのだ。

【レディコマンダーアリスの完成
レディコマンダーアリス。かなり細身のキャラクターにデフォルメされいてる
背面。後頭部にはポニーテールのような巨大な飾りがある
キットには簡易的な台座が付属。動きのあるポーズも付けられる
表情パーツの口に「リアルタッチマーカー リアルタッチピンク1」で色づけしている
手首のパーツは拳と平手、指さしの3種類が付属している
アタックガールガンとの比率はこのような感じ

 ドラマも中盤となって、ガールガンファイトの謎も少しずつ解明されつつあり、「ブラストガールガン」や「チェンジガールガン」などの新たなアイテムも登場し、既発のアイテムとの連動も予定されている。これらプラモデルをドラマのキーアイテムとする設定にも違和感はなく、連動企画の強みを感じられた。

 アタックガールガンとレディコマンダーは、プラモデルとしての完成度も上々で、どちらも組み立てやすく設計されている。ドラマのオマケ映像やYouTubeなどで出演者の女優さん達が実際に組み立てて完成させていて、初心者でもちゃんと作れるように設計されているのは、BANDAI SPIRITSの設計におけるノウハウが生きているのだろう。アタックガールガンはせっかくの1/1スケールなので、トイガンとして遊べるギミックがもう少しあればいいとも思った。

【プラモード発動!】
アタックガールガンの後部を引っ張るとバインダーウイングが開く
カバーガンフレームを前方にスライドさせると、ハンドルになる部分が持ち上がる
ハンドルとステップとなるパーツを引き出して準備完了
アリスはバイザーを前方に回し、後頭部の飾りを後方に伸ばし、支柱を下ろす
アリスを座らせて、支柱を銃の後方に固定し、ヒールの穴にステップを通す
ハンドルを握らせてポーズを整えてプラモードが完成。プレーヤーとコマンダーが一体化した姿だ

 気になるのは今後のラインナップで、ドラマと同時に終わってしまうのか、それとも独自路線で続けていくのかも気になるところ。ドラマ後半からの物語を楽しみにするとともに、今後もこのような大がかりなプラモデル連動企画の展開に期待をしていきたい。