レビュー

「DX超合金 VF-25メサイアバルキリー WORLDWIDE Anniv.」レビュー

ガンポッドを機体下にも懸架できるスマートなガウォーク形態

 戦闘機に手足が生えた形態の「ガウォーク」はその後のメカデザインに大きな影響を与えた。"この形態はどのようなときに使うのか?"という考察はマクロスシリーズでも様々に行なわれ、特に「マクロスF」では効果的に演出されていた記憶がある。

 VF-25のファイターからガウォークへの変形は、一度足の基部を外して腕を引き出すところに特徴がある。翼のある後部ブロックを支えるための支柱も用意されており、変形後の各パーツの安定も考えられている。

 興味深いのはこの支柱にガンポッドを懸架できるパーツが付属しているところ。前腕にくっついていたガンポッドをここに取り付けることで、ガウォークが手にガンポッドを持たせることを可能にしているのだ。変形時パーツがどうなるかを考えている河森正治氏のこだわりのアイディアと言えるだろう。

【ガウォークへの変形】
脚部エンジンブロックを曲げて変形させる
側面のカバーを開いて補助翼を収納
一端脚部ブロックそのものを機体から分離させる
肩ブロックを回し、収納されていた腕を引き出す
各部を整え、脚部ブロックを再び機体に接続させることで変形完了

 VF-25のガウォーク形態は多彩なVFの中でも特に華奢に見える。機体が薄く、手足が長いシルエットがそのような印象を与えると思うが、だからこそ機動力に優れている様に見える。戦闘機のフォルムに手足が生えた独特の形態はVFシリーズの関係性を強く意識させられるし、マクロスのメカを象徴する姿だと思う。

 また、ガンポッドの展開ギミックはVF-1から継承されているが、銃身のカバーが大胆に展開するVF-25は特にインパクトが強い。ちょっと凶悪そうな外見になるところも好みだ。

 やはりこの姿で無骨なガンポッドを持っている姿が筆者は好きだ。VF-25の高機動を活かして地上すれすれを飛び思わぬ角度から攻撃を加えるような想像力を刺激される姿だ。このガウォークがあるからこそ、「バルキリーはどう戦うのか」という想像するとき、より多くのアイディアが生まれるのだと思う。次ページでは人型、バトロイド形態を紹介したい。

【ガウォーク形態外観】
戦闘機に手足が生えたマクロスメカならではの姿
VF25では脚部のエンジンの推力操作で空中を自由に動き回れる
台座を使うことで安定感は高まるが、なくても支柱が後部ブロックをしっかり支えている
【ディテール】
機体後部についていたシールドを左腕に取り付ける
いくつかのアングルで機体をチェック
ガンポッドを展開、手に持たせる