レビュー

「DX超合金 VF-25メサイアバルキリー WORLDWIDE Anniv.」レビュー

世界に羽ばたく「マクロス」シリーズを記念した特別カラーのVF-25

【DX超合金 VF-25 WORLDWIDE Anniv.】

5月28日発売

価格:22,000円(税込)

全高:約340mm(バトロイド時)

材質:ABS、ダイキャスト、PVC製

 「DX超合金 VF-25メサイアバルキリー WORLDWIDE Anniv.」は、「マクロス」シリーズの世界展開を記念して製作された特別カラーバージョンの商品だ。「DX超合金 VF-25」としては、2014年の「アルト機」の再販以来、8年ぶりの発売となる。

 マクロスシリーズはこれまで海外版権の問題があり世界で展開できなかった。2021年にビックウエストと海外版権を持つHarmony Gold USAが合意に到り、マクロスシリーズの海外展開第一弾として映画「マクロスプラス」を2021年12月に北米公開。第2弾として映画「劇場版マクロスF~イツワリノウタヒメ」と「劇場版 マクロスF~サヨナラノツバサ~」が6月公開予定だ。

 "青いVF-25"としては、「ミシェル機」がこれまであったが、今回の「WORLDWIDE Anniv.」は白を基本とした青とのツートンカラー、そしてシリーズのファンにはグッと来るスカルマークが描き混まれた機体である。今回は3形態の写真をメインに、本商品の魅力を紹介していきたい。

【DX超合金 VF-25メサイアバルキリー WORLDWIDE Anniv.】
「マクロス」シリーズの世界展開を記念アイテム。「DX超合金 VF-25」として8年ぶりのバリエーション展開だ。地球をイメージしたカラーリングと、尾翼と機体上部に描かれたスカルマークが特徴だ
こちらは2012年09月に発売された「DX超合金 VF-25G メサイアバルキリー(ミハエル・ブラン機) リニューアルVer.」。青の色合いもカラーパターンも大きく異なる

地球をイメージした青いカラーリングに、ファンにはグッとクルスカルマーク

 まず改めて「VF-25」という機体、そして今回の青いバルキリーの"設定"を紹介したい。VF-25は2057年、VF-1がロールアウトした2008年よりおよそ50年後に開発されたVF(可変戦闘機)である。従来のVFは新統合軍開発だったが、VF-25は新星インダストリーが開発を主導した「YF-24」を原型に、移民星団の1つである「マクロス・フロンティア」で主力戦闘機として開発された。

 本機体の最大の特徴は慣性制御システム「ISC(慣性蓄積コンバーター)」の搭載。宇宙生命体「バジュラ」から採取した「フォールドクォーツ」を使用することでパイロットにかかる過大なG負荷を一時的に異次元空間に"待機"させることで、従来の機体ではできなかった高機動を実現、無人である故にG負荷に強い「ゴースト」シリーズに匹敵する機動性を実現している。このISCや、パワードスーツを兼ねたコクピットシステム「EX-ギア」などの最新技術で、VF-25は従来のVFを超える能力を獲得している。

【ファイター形態外観】
正面、白を主体に青いラインが入ったカラーリング
後ろから。「マクロス」を知らない人ならこの商品が人型に変形するとは思わないかもしれない
側面。尾翼にスカルマークが見える。機体下にガンポッドを懸架している

 VF-25はマクロス・フロンティアの開発の機体であるが、その能力は新統合軍や他の船団も注視しており各惑星では大気圏内テストも行なわれた。今回のモチーフとなったカラーリングは地球で配備されたものに施された。青のカラーは地球をイメージしている。

実際に空を飛べそうな、航空機として説得力のあるファイター形態

 ここからは「DX超合金 VF-25メサイアバルキリー WORLDWIDE Anniv.」のファイター形態をより細かく見ていこう。やはり注目は白を基本にした青いカラーリング。そして尾翼とコクピット後方に描かれたスカルマークだろう。初代「マクロス」のロイ・フォッカースペシャル、そしてスカル小隊を思わせるドクロマークはマクロスで人気のモチーフだ。そして地球をイメージした青いカラーリング。設定では明言されていないが青をパーソナルカラーとしていた"天才"、マクシミリアン・ジーナスが登場した機体、というイメージも重ねられているという見方もできる。

 改めてファイター形態を見ると、そのスマートなカッコ良さに感心させられる。マクロスを知らない人には、この機体が変形するとは思わないかもしれない。本当に飛びそうなフォルムを実現している。

【ディテール】
コクピットにパイロットフィギュアを座らせることができる
コクピット後ろのスカルマーク。全身に描き込まれたマーキングも注目
脚部となるエンジンノズル
尾翼のスカルマーク

 本商品の元となっているのは「DX超合金 VF-25 リニューアルVer.」。アニメ「マクロスF」放映時に発売された「DX超合金 VF-25」を劇中のイメージに近づかせるべく、よりスマートに、全体のバランスを調整したものとなっている。航空機としてのスタイリングもより練り込まれ、スケールモデルのようなシャープさを目指した商品なのだ。

 今回発売された「WORLDWIDE Anniv.」は、2011年に初登場した「リニューアルVer.」から大きな変更点はないが、現在でも古びない魅力を持っている。改めてVF-25という機体のカッコ良さを実感できる商品だと感じた。次ページからは本商品の最大の魅力、"変形"を紹介していこう。

主翼に描かれたマーキング
エンジンのダクトカバーを取り外すことで、大気圏内の飛行時の状態を再現できる
ランディングギアを展開、駐機姿勢を再現