レビュー

「アルカナディア ヴェルルッタ」レビュー

小悪魔可愛い&セクシーなデザインに宿る精緻な技術の結晶

【アルカナディア ヴェルルッタ】

開発・発売元:コトブキヤ

11月29日 発売

価格:8,360円(税込)

ジャンル:プラモデル

サイズ:全高約148mm

 コトブキヤよりプラモデル「アルカナディア ヴェルルッタ」が11月29日に発売された。価格は8,360円(税込)。

 「ヴェルルッタ」は「SF×ファンタジー」を題材としたコトブキヤのオリジナル美少女プラモデル「アルカナディア」シリーズ第2弾。悪魔をモチーフとしたデザインが特徴となっている。

「ヴェルルッタ」

 第1弾である「ルミティア」が昨年2021年12月22日に発売され、約1年を経て第2弾「ヴェルルッタ」が発売され、筆者としても心待ちにしていたキットだ。

 これまでイベントや配信で原型などの情報でデザインを知ることができたが、可動や遊びの幅はどのようになっているのか。

 今回は「ヴェルルッタ」の魅力に迫っていきたいと思う。

悪魔型ディアーズ「ヴェルルッタ」とは?

 キットの解説に入る前に、「ヴェルルッタ」について説明したいと思う。

 上述の通りコトブキヤが展開するブランド「アルカナディア」の第2弾としてキット化されたキャラクターだ。「アルカナディア」はイラストレーター・necomi氏が描いたキャラクターを手掛けており、そのストーリー設定は現実世界とバーチャル世界(仮想現実)が混ざり合った世界観となっている。

 その中で「ヴェルルッタ」や前回紹介した「ルミティア」は「Dears-ディアーズ-」と呼ばれる存在であり、彼女たちともに行動する人間「ディアマスター」と呼ばれている。

【【ARCANADEA アルカナディア】プロモーションムービー -Ver. 1.0-】

 「ヴェルルッタ」は悪魔型ディアーズであり、マスターを基本的には慕っているが、素直になれずつい強気な態度を取ってしまったり、いたずら好きの一方で世話焼きな一面とツンデレな性格。

 そうしたキャラクター性と相まって、挑発的な布面積の少ない姿や大きめの尻尾や角、コウモリのような翼と小悪魔的な風貌も魅力的に映える。

美麗なパッケージイラスト

 パッケージはキャラクターデザインのnecomi氏の描き下ろしとなっている。文字や淵部分は箔押しがされ、高級感ある演出がされている。表面もマットな手触りでそのまま飾っても映えるものとなっている。

 側面部部には「ヴェルルッタ」のポーズ例やイメージ写真が掲載され、上面部分にもイラストが掲載されている。

 中には13枚のランナーとハンドパーツ、塗装済みパーツ各種と表情パーツ、水転写式の瞳デカール、取扱説明書が入っている。ランナー数は「ルミティア」と同等となっている。また、本キットは塗装済みパーツが多めの印象で胸とお腹周り、首元のネクタイ、右足用のパーツ、角パーツがある。細かい塗分けがあるパーツなのでパーツ数を押さえつつ、組み立てるだけで見栄えの良さを予感させる。

髪の毛パーツが集中しているAランナー
肌色パーツで主に太ももや肩、胴体内部のパーツが集中しているBランナー
股関節のパーツで構成されたCランナー
足先など細かいパーツで構成されたDランナー
尻尾パーツや前腕パーツが伺えるEランナー
スカート部分や武装のパーツ、ティアラが入ったFランナー
ホワイトの肩や袖口などに使用するGランナー
ノーマルモードの足パーツが集中したHランナー
武器やスカートのアクセントとなるゴールドパーツで構成されたIランナー
スカートや武器に装着できるパーツが入ったJランナー。米粒のように小さいパーツもあるので切り離す際に注意が必要
手首パーツで構成されたKランナー
「ヴェルルッタ」の特徴の一つである羽パーツが入ったLランナー
クリアパーツの台座パーツが入ったZランナー
ハンドパーツ左右セット5種類のPVCパーツ
各塗装済みパーツ
表情パーツ4種と水転写でカール。デカールとBの表情パーツには汗の表現入っている
取扱説明書

 内容物を見て、ランナー数はコトブキヤが展開する他のプラモデルシリーズ「ヘキサギア」や「メガミデバイス」よりは比較的少な目な印象となっている。

 その中で筆者はBの表情パーツと水転写デカールに「汗」があることに驚かされた。目や眉、口元で表情を作るのがポピュラーな表現だが、本キットでは汗が追加され、焦っている様子が伝わってくる手法が取り入れられている。この細やかさはコトブキヤならではといえるだろう。

 ランナーと各パーツを確認したところで、続いて組み立てに入っていこう。