レビュー
「レゴ(R)アイコン ミニ観葉植物セット」レビュー
意外なパーツで植物を再現!デスクのインテリアになるかわいらしい鉢植え9点セット
2023年12月26日 00:00
- 【レゴ(R)アイコン ミニ観葉植物セット】
- 発売元:レゴジャパン株式会社
- 発売日:2023年12月1日
- 参考価格:7,580円(税込)※レゴ公式オンラインストア価格
- ジャンル:ブロック玩具
- サイズ:(約)高さ16cm x 幅10cm x 奥行6cm
- ※最も高さのあるモデル(植木鉢部分を含む)
- パーツ数:758
今回のレゴ(R)ブロックレビューは、「レゴ(R)アイコン ミニ観葉植物セット」をチョイス! レゴ ブロックの商品には、レゴ(R)ボタニカルコレクションというシリーズがあり、様々な花や植物のモデルをリリースしている。どれも大きいサイズなので、レゴ ブロック製の造花のような楽しみもあり、人気のシリーズだ。
今回の「ミニ観葉植物セット」はレゴ ボタニカルコレクションのシリーズ製品とは一味違ったミニマムサイズの花や植物を複数作ることができるのがポイント。商品を組みながら、制作のポイントなどを紹介していこう!
創造性を刺激するパッケージ
まずは恒例のパッケージから。パッケージには本製品で作れる9つの観葉植物が写っているが、どれも小ぶりながらとてもリアルな造形だ。だが、よく見るとところどころに見知ったパーツがあり、「ああ、あのパーツを葉っぱに見立てているのか!」といった、創造性を刺激するビルドが多数ある。内容物としては、6つのパーツ袋とインストラクションが3冊だ。インストラクションにはモデルとなった花の画像もあるので、どれくらい似ているのかを比較してみるのも楽しいだろう。
袋1と2で熱帯植物のカネノナルキ、サンカクカタバミ、アンスリウムを製作
まずは、袋1と2で熱帯植物のカネノナルキ、サンカクカタバミ、アンスリウムを作っていく。
最初は、袋1で、カネノナルキ、サンカクカタバミを作ることになるのだが、思ったよりもパーツ数が少ない。「これで2つのモデルを作れるのかな?」と不安になってくる。とりあえず、インストラクションを読みながら、植木鉢部分を組み立てた。ビルドの方向性としては、レゴ(R)ブリックヘッズ(TM)シリーズのように、上にブロックを積むだけでなく、側面4方向にもブロックを詰めるように側面スタッド付きパーツで回りを囲むように塊を作る。あとはカーブスロープなどを周囲に貼り付け、カーブタイルを乗せれば円柱形植木鉢の完成だ。カネノナルキの本体部分の見立ても面白く、肉厚の葉をダークグリーンのベレー帽で表現しているのが面白い。
次にサンカクカタバミだが、こちらは蝶のパーツを使って、紫の葉の部分を表現。花が咲いてないバージョンとなるが、うまく改造すれば花を咲かせることができそうだ。
そしてアンスリウム。大きいモデルなので、袋2から1つ完成品を作る。驚いたのが、植木鉢の造型。カネノナルキやサンカクカタバミとも異なる造型というだけでなく、円錐台というレゴ ブロックでは扱いにくい形状を見事に表現している。内部構造の画像を用意したが、クリップパーツなどで角度を付けつつ、ほかのパーツとの干渉を最小限に抑えることで綺麗な円錐台が完成するのだ。とにかく、円形パーツはほかのパーツに干渉しにくいという特性をうまく利用して組んでいるので、とても勉強になると思う。
アンスリウム本体の茎部分はバー系のパーツで構成し斜めになるパーツを使って花の角度を付けているのもイイ感じだ。完成品は、まさにアンスリウムといった感じで、よくこの少ないパーツ数で再現できたなと感心する。
袋3~4は食虫植物たち。ハエトリグサ、ウツボカズラ、ピッチャープラントに挑戦
続いては、ハエトリグサ、モウセンゴケ、ピッチャープラントといった、食虫植物だ。食虫植物はビジュアルが特徴的なので、どのようなパーツで構成されるのか、非常に楽しみ。袋3で、ハエトリグサとモウセンゴケを組んでいく。
ハエトリグサの植木鉢は、これまでの応用なので特筆すべき点はない。だが、本体部分は実際に完成させてみると、もう笑っちゃうくらいハエトリグサにしか見えない。歯がいっぱい付いた本体部分は「Frosting」と呼ばれる、ケーキの周りのどろりと溶けたような表現のパーツだ。このライムカラーのパーツにビビッドなマゼンダ系の円パーツを付けることで、今にも動きそうなハエトリグサを完成させられる。
モウセンゴケは色々な形があるが、今回は円形のタイプ。モウセンゴケの特徴である粘毛と呼ばれる部分をどう表現するのかドキドキしていたが、何と昔のイギリスの海軍将校が付けていそうな肩章のパーツを使っている。このピンクバージョンを使うことで、肩章の細かいディテールを粘毛としているのだ。これはもう脱帽ものだろう。そしてさらに葉のような部分には、ダークレッドのブラシパーツを使っているのが面白い。
袋4では、ピッチャープラントを作ることができる。こちらも植木鉢部分の組み方は流用だ。だが本体部分は、捕虫袋と呼ばれる部分が特徴的で、少ないパーツ数で表現するのは難しそうに感じる。だが、さすがはレゴ社のデザインチーム。ホウキのパーツと探検隊の帽子パーツをうまく組み合わせて捕虫袋を完全再現している。
袋5~6で多肉植物、ウチワサボテン、マミラリアサボテンを作ろう!
最後は袋5~6で多肉植物、ウチワサボテン、マミラリアサボテンを作っていく。
まずは袋5で、多肉植物を組んでいこう。多肉植物は、原種だけでも1万5千種以上あるといわれているので、どの種をモデルにしているのかはわからない。だが、パステル系カラーの葉パーツや、歯パーツで、特徴である肥大した茎を表現しているので、多肉植物にしか見えない。
また、ウチワサボテンは、まさにサボテンカラーとも言えるサンドグリーンのパーツを上手に組み合わせている。特にウチワサボテンのクネクネした感じを出すために、丸や円形パーツを組み合わせて角度を変更している点が素晴らしい。さすがにトゲトゲはこのサイズでの再現は無理なので、プリントパーツで表現している。とはいえ、完成した花を咲かせたウチワサボテンは、デスクを飾るにふさわしい完成度のモデルのひとつと言えよう。
袋6ではマミラリアサボテンを組んだ。マミラリアサボテンは、全体が球体のような形になっているので、レゴ ブロックで再現するのがとても難しそうに感じる。だが、そこはプロのデザインチーム。上プラス4方向に加え、角度を付けてさらに4方向にパーツを配置できるように内部を組み上げ、上から円形パーツを貼り込んで球体を作り上げた。その姿はまさにマミラリアサボテンそのものと言えよう。こちらはトゲトゲも、茎系のパーツで再現しているので、本セットの最終モデルとして満足度100%のモデルだ。
レゴ ボタニカルコレクションは発売してしばらく経つが、実はこれまでひとつも作ったことはなかった。だが、実際に今回作ってみると、かなり面白い。花自体に興味があるわけではないが、花や植物をモチーフにしたモデルを再現するためのパーツ選びが秀逸すぎて「自分でもやってみたい!」と思わせるのだ。
このような技術を学んでいけば、ミニサイズのロボットなどの造型レベルがきっと上がるはず! もちろん、作ったモデルはデスク周りに飾っても様になる。今年のオススメモデルのひとつになるので、自分用でもプレゼント用でも、レゴ ブロック製品を買う時のセレクト候補に入れてはいかがだろう。
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