レビュー
「HG デイジーオーガ アルター」レビュー
2024年1月16日 00:00
組み立て後半。追加武装とカラーリングの変更で大きく印象が変わった腕部
腕はデイジーオーガの角張った形状から、丸みを帯びたものとなり、パーツ自体も新規のものに。何より、機体の印象を大きく変えたライムグリーンのカラーが入ったことにより、主役機のイメージが強まっている。左腕のガミラントブレードは、ギルボウのブレードと似ているが、こちらは物理武装で、設定通りに折り畳んで腕に収納するギミックがある。ガミラントブレードや銃器の強化型アサルトライフルは重量があるので、肘関節は伸縮しつつロックがかかる設計で、前腕をカチッと音がするまで引き出す、または縮めることで関節に負荷がかかるようになり、ポーズが保持される仕組みだ。
脚部はS字に折れ曲がる関節につま先とかかとのパーツを取り付ける。この脚部には車輪が収納されていて、ローラーダッシュ時はかかとを収納し、この車輪を接地させて走行する設定だ。キットではかかとのパーツを差し替え、別パーツの軸に車輪を取り付けて走行時の姿を再現できるほか、つま先部分で立たせれば歩行時のポーズも取れる。ただし後者は接地部分が狭いので、付属の台座か別売りのアクションベースを使うようにしたい。
新武装を引き立たせるポージングも思いのまま。見栄えするポーズを付けたいなら、アクションベースを用意しよう
手持ちの武器は強化型アサルトライフルで、デイジーオーガのものよりも銃身が若干長く、フロントグリップは可動式。持ち手は専用のパーツに交換することで銃が固定される。手首パーツを一部差し替えることになるので、パーツセパレーターなどの治具を使って交換するのがオススメだ。
フィギュアはコクピットのカナタのほか、メイガスのノワールも付属し、背面のコフィンに収納することが可能だ。「HG デイジーオーガ」に付属するフィギュアと同じもののようだが、ノワールのもう一つの人格として現れたミステルのカラー(黒髪、褐色肌)で塗装してみるのも面白そうだ。
マーキングシールはクリアタイプのもので、その名の通り機体にマーキングを施すためのものだ。色使いからして、ポップアートのようなテイストの機体が多いクレイドルコフィンはマーキングが個性にもなっていて、このデイジーオーガ アルターもそれに則り、要所にあしらわれたグラフィティのようなマークが目立っている。黒など色の濃い部位に貼ったシールが少し見づらいのは素材の性質上仕方がないところだが、多少枚数が多くても貼りやすいのはいいところでもある。
完成した機体は、クレイドルコフィンのメカとしての魅力を十二分に備えている。劇中では戦闘をするシーンが主だったが、採掘作業用メカとしての重機的なデザインも備えパワードスーツ的でもあり、劇中の設定にこだわらずに自分好みの色で塗装したり、市販や自作のマーキングシールを貼ってオリジナルの機体を作ってみるのもいいかもしれない。
可動はBANDAI SPIRITSのHGシリーズ準拠といえるクオリティで、劇中のポージングも再現できる。重心が高めだが、アクションベースを導入すれば派手なポーズもばっちり決まる。
ミステルの覚醒により新たな展開を見せる「SYNDUALITY Noir」。プラモデルシリーズより、早くもこの新しい機体の立体化が実現した。このキットに続き、4月には「Figure-rise Standard エリー」の発売も決定していて、ファンには見逃せないところ。劇中では他にも多数登場しているクレイドルコフィンのキットも早く見てみたいものだ。
(C)SYNDUALITY Noir Committee