レビュー

タミヤ「1/12 Honda ダックス125 タミヤリミテッドエディション」レビュー

ブルーのフレームとシルバーメッキのコントラストが楽しいバイクプラモデル

【1/12 Honda ダックス125 タミヤリミテッドエディション】

開発・発売元:タミヤ

発売日:6月22日

価格:2,860円

全長:約147mm

 タミヤが6月22日に発売するプラモデル「1/12 Honda ダックス125 タミヤリミテッドエディション」はホンダのレジャーバイク「ダックス125」のタミヤ特別バージョンだ。オシャレでカッコイイ雰囲気が味わえるバイクを組み立てることが出来る。

 タミヤのプラモデルは組み立てることでしっかりと本物のバイクの構造を確認できるところが楽しい。エンジンの排気がマフラーに繋がる構造や、ブレーキの信号がどのように伝わるか実際にコードを追える。マシンの構造をしっかり学べるのだ。

 今回は発売に先がけプラモデルを組み立ててみた。その感触をレビューしたい。

バンコク国際モーターショーで限定販売されたタミヤとホンダのコラボバイク

 今回のモチーフとなった「ダックス125」は「ダックスホンダ」の系譜を継ぐ新型モデル。初代ダックスは「乗る人を選ばず、どこにでも連れて行けるバイク」をコンセプトとして、50ccと70ccで1969年に発表、その後1995年に初代モデルとそっくりな形で再登場も果たした。今回のモチーフとなるダックス125は2022年3月に発表された。

 ダックス125はシリーズの大きな特徴であるT字型の鋼板製フレームを継承、エンジンはPGM-FI(電子制御燃料噴射装置)付きの空冷4ストロークOHC単気筒123ccで、9.4馬力。初代モデルの雰囲気を継承しながら、現代のテクノロジーも積極的に採り入れられている。

【パッケージ】
本プラモデルは、2023年春のバンコク国際モーターショーで発表されたホンダとタミヤのコラボレーション限定バイクがモチーフ。パッケージもカッコイイ

 そして今回の「ダックス125タミヤリミテッドエディション」は、2023年春のバンコク国際モーターショーで発表された。ホンダとタミヤのコラボレーションで生まれた。通常の仕様と異なるのは精悍なイメージのメタリックブルーのフレーム。さらにフレームにはタミヤのツインスターロゴを配している。このほかにもマフラーのヒートガードやホイールリムなどに専用ステッカーが配され、さらに特別なヘルメットも用意されている。このバイクは13日間のモーターショーの会期中の会場限定での受注が行われた。

プラモデルは画像の様な通常バージョンに組みたてることも可能。ヒートガードがなく、ステッカーが異なる

 プラモデル「1/12 Honda ダックス125 タミヤリミテッドエディション」はこのコラボモデルをプラモデルとして組み立て、その魅力を堪能できるのだ。

バイクの構造を学びながら組み立てられる楽しさ

 それではいよいよプラモデルを見ていこう。本商品のランナー数は少ない。鮮やかなブルーの成型色のAパーツ、シルバーのBパーツ、キラリと輝くメッキのCパーツ、そして多くの部品を1ランナーで収めたDパーツ、そしてクリアパーツのEパーツと、5つのランナーで構成されている。これにタイヤやネジ、コードなどをまとめた部品パーツ、そして本商品の特徴であるデカールである。

【パーツ構成】
鮮やかなメタリックブルーの成形色のAパーツ
フロントフォークやブレーキディスクなどが含まれるBパーツ
こちらは鮮やかにメッキされたCパーツ
ホイールやメカ部分のDパーツ
Eパーツはクリアパーツだ
各種ネジや、樹脂製のタイヤなど様々なマテリアルが使われている。組みたて用のドライバーも同梱
タミヤリミテッドエディションと、通常版を表現できるデカール

 本商品の大きな特徴が成型色による細かな色分けだ。組み立て、デカールを貼るだけでパッケージのイメージに近く組み立てられる。今回はシルバーと黒の塗料を用意し、部分塗装で仕上げてみた。特にシルバーでエンジンなどのビス部分を塗装することで造型にメリハリがつく。簡単な塗装で情報量がグッと上がるのでオススメだ。

今回はブラックとクロームシルバーの2色を部分塗装で使用している

 それでは組み立てていこう。最初はダックス125の心臓部であるエンジン。銀の成型色のBパーツと基本部分の黒の成型色のDパーツを組み合わせているので、組むだけでもモチーフに近い質感で組み上がる。エンジンの上に「スロットルボディ」を取り付けるところなど、マシンの構成をきちんと学んでいけるのが楽しい。

エンジン。銀と黒のパーツで色分けされているが、ネジ部分をシルバーで塗装することで質感が高まる
エンジンの上にスロットルボディを取り付ける

 次がフレームだ。鮮やかなメタリックブルーが成型色できちんと表現されているのが嬉しい。個々に先ほど組み立てたエンジンを取り付けていくのだが、プラモデルではネジを使って取り付けていく。タミヤのバイクのプラモデルではネジを効果的に使い、フレームとエンジンや、タイヤなど要所でネジを使用している。

 これは強度を確保するだけでなく、実際にバイクを組み立てているような"感触"も狙っているのだろう。非常に細かく造型されたエンジンはリアリティがあり、本物のバイクを見ているかのような感覚も味わえる。エンジンのビス部分をシルバーで塗装することでグッと質感が上がるのもうれしい。

鮮やかなメタリックブルーを成型色で表現したフレーム
エンジンを取り付ける

 次はリヤフェンダー。後部のタイヤを覆う部分だ。ダックス125はウィンカーとブレーキライトが、3つのライトとして独立したユニットとなって、リヤフェンダーの上に載せるデザインになっている。このライトユニットのデザインが独特な上、メッキパーツでカッコイイのだ。ダックス125の注目ポイントの1つと言えるだろう。

リヤフェンダー。ライトのデザインが特徴的だ

 次はエンジンの駆動をタイヤに伝えるチェーン部分。ダンパーの動きに合わせて動くのでスイングアームと呼ばれる部位にチェーンを取り付ける。ゴム製でしっかりと実車のタイヤの溝を表現したタイヤパーツにホイール、ディスクブレーキを取り付け、スイングアームに接続する。ディスクブレーキの制御部分のコードももちろんきちんと表現されている。

スイングアームの中にチェーンのパーツを入れる
タイヤをネジで取り付ける
フレームに接続

 次ページではダックスの大きな特徴であるマフラーなどを取り付け、フロント部分を組み立て、完成させていこう。