レビュー

「RG 1/144 RX-78-2 ガンダム Ver.2.0」レビュー

組立開始。頭部を含めたボディは新機軸の構造が満載!

 それではボディ(上部)、コア・ファイター、頭部、ボディ(下部)、腰部という順に組んでいきましょう。胴体部は腹部の赤い部分が2段に分断しているのが目新しい機構となっています。そのデザインの流れでこれまで一体となっていた前面のコクピットハッチも2分割されています。そもそもガンダムのデザインでは腹部は一部コア・ファイターがむき出しになっているとする説もあり、今キットではある意味それを実現した形となっています。

【組立:ボディ(上部)】
セミモノコックタイプの内部フレームを細かくも効果的にパーツ数を減らす設計が感じられる胴体部パーツ群
フレームを組んでいきます。右に伸びるのは背面のスパイン(背骨)的な部分で、腹部下部とのドッキングアームになるものです
胸部フレームの前部にある軸と接続……
その軸を始点に下側へぐるっと回すことでより深い前屈可動へつながる機構になります
コクピットハッチ上部用の可動フレームを組み込みます
肩関節には青い装甲部に軸を持たせることでパーツ数を抑えられる設計になっています
肩関節をフレームに組み込んで胸部ダクトのフレームで固定します
さすがRG、ディテールモリモリです!
さらに首関節フレームを組み込みます
腹部フレームを引き出して左右の赤い装甲パーツを組み付けます
コクピット上部ハッチは2パーツで構成されていて、メリハリが効いた形状となります
黄色の加飾パーツを組み込んで……
ハイディテールの胴体部・上部ができあがります

 続いてコア・ファイターを組んでいきましょう。今回のVer.2.0ではガンダム本体の上半身のさらなる可動性能の向上に合わせるべく、なんとコア・ファイターの機体自体に可動関節を仕込むという驚きの仕様となっています。

 コア・ファイター本体は上半身と下半身とのドッキング部(これがあまりめだたない!)を持ちながらも完全変形を実現しています。機体上面にあるミサイルランチャーはオミットされていますがコクピットのキャノピーはクリアーパーツを用い、その開閉をも可能にしています。

【組立:コア・ファイター】
カラーごとに分割されたパーツ群。本体部分の可動機構を実現するパーツが目新しい
フレームによるコクピットにクリアーパーツのキャノピーを組むと……
キャノピーは開閉できます!
機首が収納される部分も複雑な金型を用いることで各カラー1ピースのパーツで組みやすさを実現しています
本体の可動機構を組んでいきます。奥が組んだもので手前がパーツ群です
本体左右にあるルーバー状の部分の左右端にガンダム本体とのドッキング部を持っています
可動機構部分は2軸関節によって引き出し式を実現しています
実際はここまで曲げる必要はありません(やらないでください!)が、こんなにも動かすことができます
折りたたまれる垂直尾翼、左右の翼を組み込んでエンジンカバーとノズルで挟み込みます
左右の翼は短い感じでしょうか
小気味よい感じのコア・ファイターになりました
このサイズに本体が折れ曲がる機構が入っていると想像できるでしょうか
垂直尾翼の連動折り畳み機構はありませんがすっきり収まってくれます
ランディングギアも取り付けることができます

 続けてボディ(下部)を組んでいきましょう。この部分はコア・ファイターと腰部をつなぐ役割を担っています。前述のように前面コクピットハッチは分割されて下部用のコクピットハッチをここに組んでいくことになります。

【組立:ボディ(下部)】
メカフレームにはコクピットハッチ用のフレームと背面のスパインフレームでロックする部分を持っています
フレームはコア・ファイターをドッキングさせる部分でもあるのですが、その接続部もあからさまな設計を見せないデザインがなされています
コクピットハッチも上部用と同じように2パーツ構成となります
左右の赤い装甲を組み付けて完成
ドッキングさせてみましょう!
上部と変形させたコア・ファイターをドッキング
下部をドッキングさせてスパインフレームでロックします
開いたコクピットハッチ上下を閉じれば……
ガンダムのボディ(上部)が完成します。うん、かっこいい!
上半身の可動を試しておきましょう!
想像以上に曲がりますね。ここで筆者はアニメの最終回で横たわるガンダムの背中の曲がりを思い出しました

 まさにガンダムの顔となる頭部を組んでいきましょう。内部メカフレームももちろんですがすべてにおいてディテールモリモリでありながら少ないパーツでかっこいい頭部が組みあがります。今回のVer.2.0ではツインアイが周囲の黒淵部分と共に別パーツ化され、シールを貼らずともシャープでコントラストもばっちりなツインアイが表現されています。

 キットにはリアリスティックデカールももちろん用意されていますが塗装派の方にもこの仕様は歓迎される仕様ではないでしょうか。今回のレビューではあえてシールは使わずに組んでいきたいと思います。

【組立:頭部】
少ないパーツで構成される頭部は設計と成形技術の賜物ですね
前後のメインカメラはクリアーパーツで表現、複雑な面取りで光を反射します
メカフレームの裏からツインアイを組み込みます
シールでは表現できないシャープなツインアイとなりますね
赤いくまどりと白いマスクを組み付けます。鼻にあたるスリットにはスミ入れしてやるとよりビシっと引き締まりますね
シャープなアンテナは細かくなりすぎないように気を配られている印象です
赤い額のパーツも接続部を大きく作ってくれています
左右からヘルメットを装着します
バルカン砲や左右のスリット内もばっちりモールド!すごい
ボディ(上部)と接続。うん、これはかっこいいです
頭部はかなり上を向きます。飛翔シーンなど決まりそうですね
端正な顔立ちとバランスの良いボディがいい雰囲気です

 バックパックを組んでいきましょう。大きなトピックとしては、ビーム・サーベルのホルダーが2軸の関節を持ち回転可動するところとなります。ビーム・サーベルを引き抜くときに前方へスイングさせたり、ハイパー・バズーカを肩に乗せて構える時にビーム・サーベルをノズルの方向に回転させて逃がすことで干渉させないようにすることができます。

【組立:バックパック】
ビーム・サーベルのホルダーを可動させるための機構を実現するパーツ割が目新しいバックパックのパーツ群
回転可動させる部分はツメが入る溝付きの回転軸の採用で抜けにくくなっています
バックパックのメカフレームにビーム・サーベルのホルダーを組み付けていきます
ロケットノズルも別パーツ化されています
背中にシールドを取り付けるための接続部がよくある丸軸穴ではないのがうれしい!
ビーム・サーベルを下方へ向けてみました
ビーム・サーベルを引き抜く際に前方へ向けさせ、抜きやすさや抜刀イメージを面白いものにできます

 ボディを構成する最後の部位・腰部を組んでいきましょう。腰部そのもので股関節をスイングさせたりと微妙な表情付けに一役買っている地味ながらも重要な部分です。前後左右のスカートアーマーはこれらも脱落防止の構造が随所にちりばめられていて遊ぶときのストレスが少なくなりそうですね。

【組立:腰部】
微妙ながらも絶妙な可動機構を盛り込むため、細かく割られた腰部のパーツ群
両脚をスイング可動させる部位を含め4パーツで構成される腰部フレーム
前のスカートアーマーを組み込んでいきます
抜けにくい構造になっています
左右のスカートアーマー接続フレーム
リア中央部の接続部(開閉式)を組み込みます
フレームが組みあがったら各スカートアーマー、黄色のヘリウムコアを組んでいきます
フロント中央部の連邦軍のVマークも別パーツ!裏から組み込みます
各部装甲もスムーズに組み付けられます。そして脱落しにくい!すばらしいです
ボディ(上半身)とドッキング!密度感の高いボディとなります

腕部・脚部もモリモリのディテールと新機軸の関節機構で新時代を予感させる!

 それでは腕部から組んでいきましょう。新世代となるVer.2.0だけあって手の込んだ関節構造を驚異の設計・成型技術で実現しているようです。関節部には小さいぽっちのような回転軸と周囲の薄めに成形された板状のパーツでお互いを支える絶妙な抵抗力を持って保持力も問題ありません。組むときにはこのスリット状の中にある仕組みを観察してみてください。思わず「すごい」ってつぶやくことと思います。

【組立:腕部】
すさまじい密度の腕部ですがこのパーツ数の少なさ!スライド金型を多用した贅沢な作りです
よくある左右からの挟み込み式ではない関節軸の構造に驚きます
肘にあたる部分のスリットの中に小さいぽっちが見えるでしょうか。これが回転軸となります
肘関節フレームをナナメから差し込んでぽっちに固定、回転させて抜けにくくなります
袖口にも外側にボールジョイント関節を持っていて微妙な表情付けを可能にします
前腕のフレームを組み込みます。方向に注意します
前述の関節構造で180度、しっかり曲がってくれて保持力も問題なし!
外装を組み付けます。まずは上腕から
肘関節にあるフィールドモーターの白いカバーは組み付けてから回転させてロックします。これはすごい!
そのカバーパーツにはツメがあって、フレームに固定して脱落しにくくする肘アーマーを組み付けます
いやはや……これはすごい構造ですね
前腕・袖口にも装甲を組み付けていきます
現時点で組むハンドパーツは握り手と平手です
肩の装甲はメカフレームを組んで装甲を組み付けるタイプです
前後の装甲はスイングして腕部の可動性能を高めます
ガンダム本体に腕部を組みつけていきます
腕部の可動性能の高さ!
それによる各部ディテール、密度感の高さ!
すばらしいバランス!

 続けて脚部を組んでいきましょう。腕部よりさらに構成要素が多くなる脚部も腕部同様新機軸の関節機構を盛り込みながら複雑なインナーフレームを組んでいく楽しさを味わうことができます。

 ぽっちとスリットを使った関節はこれまでのガンプラの方程式とは若干勘所が違うところも感じられると思います。パーツのどこにぽっちや回転軸があって組み合わせるパーツのどこと作用するかをじっくり観察してから組むことをお勧めします。

【組立:脚部】
構成要素の多い脚部のパーツ群。左上が大腿部、左下が膝アーマー、中央が脛下部、右がソールです。既に右脚を組んでいます
まずはソールから組みます。複雑な関節構造を持っていて、このパーツは3分割されたソールの中央です
アンクルアーマーさえもすごいパーツ設計で、丸いフィールドモーター部がつながっているのはなかなかないデザインですね
白いフィールドモーターのカバーも組み付けて回転させてロックします
アンクルアーマーに脚部本体とソールの接続部を持っています
ソールと接続しました
ソール裏面には2連ノズルがモールドされています
外装を組み付けていきます。ソールは3分割されます
ソール完成!
スリットが多数重なる密度感の高い脚部フレームを組んでいきます。ぽっちが見えるでしょうか
ぽっちなど回転軸をよく見定めて各パーツを組み付けていきます。無理なく回転するかゆっくり動かして確認します
大腿部から脛下部へつながってきました
脛下部にはソールと接続する関節軸を組み込みます
膝裏には細かいパーツを組み込みますのでこれは飛ばさないようにしましょう!
膝アーマーのフレームには膝の可動と連動するための関節機構が盛り込まれています
フレームにもびっしりとモールドがされています
大腿部を組みます。股関節は大腿部から抜けないように配慮された設計です
大腿部前面中央には連動させるためのパーツが配置されます
完成された脚部フレームをすべて組み合わせていきます
膝関節も当然のように180度曲がります。す、すごい密度感!
ふくらはぎのフレームと外装を組んでいきます
膝関節の白いフィールドモーターカバーは回転させなくてOKです
各所の白い外装も組みつけていきます。もう一歩!
膝アーマー上下とソールを組み付けます
組んだ充実感マックスの脚部が完成!可動させてみるとすごい情報量です
アキレス腱にある装甲はソールの可動域拡大のために開きます
RG 1/144 RX-78-2 ガンダム Ver.2.0本体完成!