レビュー
「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダムV2/V2改 コンパチブルセット」レビュー
ROBOT魂「ファントムガンダム」の集大成。新装備で新たな魅力を引き出す
2024年8月26日 00:00
- 【ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダムV2/V2改 コンパチブルセット】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 8月19日 発送
- 価格:13,200円
- ジャンル:アクションフィギュア
- サイズ:全高約120mm
BANDAI SPIRITSのロボットアクションフィギュアブランド「ROBOT魂」シリーズより魂ウェブ限定商品「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダムV2/V2改 コンパチブルセット」が発売された。
本商品ではマンガ「機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST」にて登場したフォント・ボーが駆るモビルスーツ「ファントムガンダムV2」を立体化したもので、パーツの差し替えによって改修された「ファントムガンダムV2改」も再現可能となっている。
「ファントムガンダム」は前作である「機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト」でもフォントの搭乗機として活躍し、ROBOT魂シリーズで立体化され、物語の中で改修された姿の「ゴーストガンダム」も立体化され、「ROBOT魂」シリーズでは3度目の立体化となる。
今回は「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダムV2/V2改 コンパチブルセット」の魅力を紹介していく。
宇宙戦国時代に現れた“幽霊(ゴースト)”の愛機「ファントムガンダムV2」
「ファントムガンダムV2/V2改」は前述したとおり、マンガ「機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST」に登場したモビルスーツだ。
前作「機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト」での最終決戦後、舞台は宇宙世紀0169となり、防御性能を高めるコーティングが施された銀色の「ゴーストガンダム」から「ファントムガンダム」本来の緑のカラーリングに戻っている。
初登場時には左肩のアーマーは不完全な状態で、新たに左腕部に「ノーズローター」を装備した姿で、特徴である全身に炎を纏ったような「ファントムライト」の瞬間的に使用した。
そして、主人公のアッシュ・キングを試すように、フォント・ボーは敵対する地球連邦軍の組織「一つ目の巨人(キュクロープス)」に入り、混沌とした宇宙世紀でそれぞれの歩む道が交錯していく。
そして、物語最大の敵である“首切り王”との幾度となく衝突。その中で「ファントムガンダムV2」も改修が加えられ、「ノーズローター」はシールドとしても運用可能な「ミスティック・シールド」に強化され、前作でも活躍した斬撃、射撃を可能とした多目的攻撃兵装「クジャク」によって本来の性能に近い状態になっていた。
もちろん、独特な巡航形態「蜃気楼鳥(ミラージュワゾー)」への変形も可能で、「ノーズローター」が機首のように配置されビームがプロペラのように展開するなどインパクトのある姿を披露した。
「ROBOT魂」でもこれらの特徴が再現され、さらに別売りの「ROBOT魂 <SIDE MS> アンカーガンダム」との連携遊びもできる。
集大成を感じさせる大ボリュームの内容物
パッケージから見ていこう。横長のパッケージで正面にはファントムライトを展開した「ファントムガンダムV2改」と「蜃気楼鳥(ミラージュワゾー)」形態が戦場を駆け抜けるようなイメージが表現されている。裏面にはポーズ例が掲載されている。
内容物にはフィギュア本体に加え、交換用手首、武器のヒートナイフ、クジャク、ノーズローター、ミスティックシールドが収録。
そして、ファントムライトのエフェクトパーツに加え、両腰のフレイム・ライフルのエフェクトパーツやマニピュレーターから展開されたIフィールド展開手首、ノーズローターとミスティック・シールドに使用できる3連ビームマシンガンエフェクトパーツ、プロペラエフェクトパーツなどエフェクトパーツがてんこ盛りで、さらに、大型の専用台座も付属している。
内容物に関しては「ROBOT魂<SIDE MS> ゴーストガンダム」、「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダム」に収録されたパーツが数多くあり、これまでの集大成のような大ボリュームとなっている。
中身を確認したところで、フィギュア本体の準備をしていこう。こちらは両腰のパーツにヒートナイフを入れることで、「ファントムガンダムV2」の基本状態にすることができる。
この状態では「ROBOT魂<SIDE MS> ゴーストガンダム」を「ファントムガンダム」のグリーンカラーにしただけといった印象となっている。
過去商品にあった「ファントムライト」や頭部の放熱フェイスの差し替え、「蜃気楼鳥(ミラージュワゾー)」への変形手順も引き継がれており、筆者にとっては少し新鮮味がかけるものの、変形遊びやエフェクトの表現など改めて迫力ある凄みを感じた。
左腕部の「ノーズローター」を装備した「ファントムガンダムV2」
ここまでは過去商品との共通項目であり、ここからが「ファントムガンダムV2」の真価となる。
まずは初登場時を再現した左肩パーツを差し替える。こちらはホワイトのカバー部分だけでなく、中の赤いパーツも取り外し、交換用のパーツをかぶせる構成となっている。そして、左腕部の「ノーズローター」は本体の手首パーツを取り外し、直接取り付ける。
簡単なパーツ差し替えでによって「ファントムガンダムV2」の再現が完了。「ノーズローター」が装備されたことでシルエットも変化。新装備一つで、マンガで読んだ時の「ファントムガンダムV2」の異質でミステリアスな雰囲気が表現されている。
「ノーズローター」は先端パーツをエフェクトパーツに差し開けることで射撃武装「3連ビームマシンガン」の発射アクションも再現可能。
そして、なんといってもこの造形再現からROBOT魂シリーズの柔軟な可動が織りなすポージングは迫力満点。宇宙での高速戦闘シーンやビーム主体のバトルアクションが楽しめる。大きく腕を振るったり、脚部も大胆に開いたり、つま先で表情付けもでき、臨場感あるポージングができる。
新装備「ミスティック・シールド」換装した「ファントムガンダムV2」
次は「ファントムガンダムV2改」にして、アクションポーズを紹介していこう。
「ファントムガンダムV2改」は基本状態から左腕部に「ミスティック・シールド」を装備する。「ミスティック・シールド」は腕部に装着するジョイントパーツか、手首パーツで持たせるジョイントの2種類がある。
また、基部部分に可動部が備わっており、手首パーツに持たせた状態では折りたたんで「ノーズローター」状態にすることができる。
盾を装備したことでアクションポーズの方向性が広がり、「クジャク」と合わせたオーソドックスな剣と盾のバトルスタイルを表現できる。「ミスティック・シールド」も角度調整ができるので、より見栄えのあるポーズ表現が楽しめる。
レシプロ機を思わせるシルエットとなった「蜃気楼鳥(ミラージュワゾー)」
最後に「蜃気楼鳥(ミラージュワゾー)」形態を見ていこう。
劇中同様に「ノーズローター」ならびに「ミスティック・シールド」を機首として装着することができる。こちらはそれぞれ対応したジョイントパーツを使用して装着が可能となっている。
見た目としては大きな違いはないが、「ファントムガンダムV2改」では少し機首が大きめでバランスの取れたプロポーションに感じられた。
「ファントムガンダムV2/V2改」の「蜃気楼鳥(ミラージュワゾー)」は機首が増えたことで、虫のような雰囲気からメカらしさが垣間見えるデザインとなった。そして、「ノーズローター」の先端をエフェクトパーツに差し替えることで、プロペラで飛行するレシプロ機のような姿となり、一気にその個性を開花させる。
TVアニメ「機動戦士Vガンダム」や「機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト」に登場したザンスカール帝国のモビルスーツが使用したビームローターの技術がうかがえ、宇宙世紀の時代背景も感じられるものとなっている。
また、どっしりした専用台座とディスプレイ用のジョイントパーツによって角度を付けた飾り付けが可能となっている。角度をつけて急上昇や旋回飛行のようなディスプレイもでき、表情付けが非常に楽しい。また、「ファントムガンダムV2/V2改」状態でのディスプレイも可能だ。
そして、専用台座を拡張することで別売りの別売りの「ROBOT魂 <SIDE MS> アンカーガンダム」との連携遊びができる。物語の中での連携シーン再現やオリジナルで「ROBOT魂<SIDE MS> ゴーストガンダム」とのディスプレイも楽しめる。
以上、「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダムV2/V2改 コンパチブルセット」のレビューをお送りしてきた。
ROBOT魂シリーズでの3度目の立体化とあり、フィギュア本体に関してはカラーバリエーション的な商品となっている。一方で新規で付属された「ノーズローター」や「ミスティック・シールド」によって、「ファントムガンダムV2/V2改」として劇中の個性的なシルエットやアクション再現がされている。
また、専用台座によって「蜃気楼鳥(ミラージュワゾー)」形態でのディスプレイ幅も広がり、表情付けができるようになったのも魅力といえる。
「ROBOT魂 <SIDE MS> ファントムガンダム」の集大成といえる商品となっており、今後の「機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST」のROBOT魂シリーズの展開に期待したい。
(C)創通・サンライズ