レビュー
「超合金 MSN-04FF サザビー」レビュー
2024年10月30日 00:00
“超合金”が魅せる巨大感とダイキャストの重厚感
「MSN-04FF サザビー」を再現するために、本体にファンネルラックをはじめとした各パーツを取り付けていく。
ファンネルコンテナの根元はダイキャストが使用され、安定感ある可動と保持力を持っており大型のダブル・ホーン・ファンネルを支えることが可能となっている。なお、ダブル・ホーン・ファンネルはその大きさゆえに補助支柱での補助が推奨されており、補助支柱なしでマウントした状態の表情付けは難しくなっている。
シールド裏にはビーム・トマホークをマウントでき、先端部にはグレネードが装着されている。腕部へのマウントはジョイントパーツを使用する。
完成した「MSN-04FF サザビー」を見て最初に抱いた感想は“デカイ”の一言に尽きる。
「サザビー」が大型のモビルスーツということもあり、「超合金」で立体化されれば圧倒的な巨大感を放つものとなった。大きな造形アレンジは入っていないが、マッシブな雰囲気や丸みのあるラインが忠実に再現され、マーキングの追加で情報量ある。
また、本体の象徴的な赤いカラーリングもメタリック塗装や濃い赤、成型色とそれぞれ質感の違いが出ており、メリハリがあり、立体感あるカラーリングとなっている。
そして、何よりも手に持った時のどっしりとしたダイキャストの重みは、ロボット・メカ玩具ならではの高級感が溢れている。肩や膝などの関節のほかに脚部にもふんだんに使用され、安定感に加えてノズルの一部がダイキャストで表現されているのも、メカならではの表現に感じられた。
可動部もダイキャストを使用した保持力の高さとクリック感ある手触りで、ポージングがしやすくなっている。
特に筆者が心打たれたのは、二の腕部分は可動に合わせてダイキャストパーツが展開し、メカらしい動きと腕の可動範囲の広さを両立した可動となっている。また、手首箇所は引き出しが可能で、手首部に仕込まれたビーム・サーベルの造形や手首位置の調整ができる。
肩口も引き出し機構が備わっており、ビーム・ショット・ライフルを抱えたポーズなども取ることができる。
また、「超合金 MSN-04FF サザビー」にはLED発光ギミックが搭載されており、頭部のメインカメラ、モノアイが発光する。また、モノアイは顎下のつまみを調整することで左右に動かすことができる。調整の際は補助棒を使用する。
本体の柔軟な可動に加えて、ダブル・ホーン・ファンネルの存在感でダイナミックなポージングが楽しめる。
エフェクトパーツを使用することでシチュエーションの幅が広がる。特にダブル・ホーン・ファンネルのエフェクトは大迫力で、砲身からほとばしる余剰エネルギーの表現も臨場感あるディスプレイが楽しめる。
台座を使用することで宇宙空間での戦闘シーンを表現できる。なお、台座はジョイントパーツを使用して、「超合金 MSN-04FF サザビー」本体の股下を支える仕様となっているが、本体の重さもあって台座先端を前に倒すなどの角度調整で支えきれない場合がある。その際は補助支柱などで補強する必要がある。
また、付属のファンネル6基をファンネルコンテナに収納することで、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の「サザビー」に近いシルエットが再現できる。ファンネルは下部の展開ギミックやオールレンジ攻撃を表現する補助支柱などはない。
以上、「超合金 MSN-04FF サザビー」レビューをお送りしてきた。
ダブル・ホーン・ファンネルを装備した新たな「サザビー」がビッグスケールで表現され、その存在感に圧倒された。ダイキャストの重量感はもちろん、可動も申し分なくポージングを付けるのが楽しくなる。そして、臨場感を高めるエフェクトパーツで、「超合金」ならではの迫力がより強調されている。「サザビー」を象徴する赤のカラーリングやマーキングで情報密度のあるデザインもメリハリがあり、たたずむだけでも絵になる。
一方で台座の耐久性がネックで、本商品の魅力である本体のダイキャストの重量感やダブル・ホーン・ファンネルの大きさを支えるには厳しい印象を受けた。
「超合金」で展開されるガンダムシリーズの今後に期待したい。
(C)創通・サンライズ