レビュー
「1/35 ドイツⅠ号戦車B型」レビュー
2024年11月16日 00:00
ジャーマングレイで車体を塗装!
今回は簡単な塗装法として、完成したプラモデルにスプレーで全体塗装を行ってから、各部を筆塗りで塗装していくという方法を採った。タミヤの豊富な塗料は塗装のハードルを大きく下げてくれる。「1/35 ドイツⅠ号戦車B型」には「ジャーマングレイ」という塗料で基本色はOKなのだ。今回はこのカラーをしっかり車体に定着させるため、黒を下地に吹きかけた後、ジャーマングレイを吹きかけた。
車体と砲塔を分けた形でスプレーを吹きかけ、数時間乾燥させた後、ジャーマングレイを吹きかけた。念のため全体を2回、塗り残しをチェックしてもう一度吹きかけ、全体がきれいに特徴のある灰色となった。
ここからは筆塗りでの部分塗装。履帯も「ダークアイアン(履帯色)」というそのままズバリの色が用意されている。ほかの部分も組み立て説明書の指示通りの塗料を購入すれば簡単に色が塗れる。
I号戦車の武装である機関銃は「ガンメタル」、スコップや斧の柄、木箱には「フラットアース」を使ってアクセントを加えた。フィギュアは「ブラック」で服を塗り、肌の部分は「フラットフレッシュ」。どの塗料も溶剤で2倍程度に薄め、筆で塗った後、乾いたら重ね塗りを行う。これだけで雰囲気が出る。
今回、塗料の購入には自宅近くのDCMが非常にありがたかった。ここにはタミヤの塗料がずらりと並んでおり、品番を手がかりに数多くの種類がある塗料から目的のものを容易に探すことができた。近くにこういった品揃えの良い専門コーナーがあると模型は作りやすくなるなと実感した。
塗装を行ってからスライドマークを貼って完成だ。スプレー塗装でもリベットなどのディテールはしっかり浮かび上がり、複雑な足回りや、細かい装備品などのチェックも楽しい。完成品のディテールを見て欲しい。
今回、2つのサンプル品で、スミ入れを行ったものと、塗装をしたものの2回「1/35 ドイツⅠ号戦車B型」を組み立てた。2回組み立てることで、特に履帯の考えられたパーツ分割がしっかり確認できた。改めてタミヤのプラモデル技術、組みやすく、カッコ良く組み上がるその技術の高さを体験できたと思う。
組み立てることで履帯を動かすための幾つもの転輪がある「足回り」、パーツで表現し、位置を意識することでしっかりと転輪を覆う「履帯」が組み上がる面白さ、細かな「装備品」を取り付けていく楽しさなど、「1/35 ドイツⅠ号戦車B型」には戦車モデルの魅力がぎっしり詰まっている。
模型ファンはもちろん、ミリタリーファンにとってもその後のドイツ戦車の技術的進化を想像できる楽しい戦車模型と言えるだろう。多くの人に手に取ってもらいたいキットだ。