特別企画

遊びの広さに期待高まる! 自分の手で女の子を作る「創彩少女庭園」

自分色に染められる、遊べるプラモデルの魅力に迫る

【創彩少女庭園オープンキャンパス】

公開期間:8月29日10時~9月18日18時 予定

 「フレームアームズ・ガール」や「メガミデバイス」など、女の子をモチーフにした様々なプラモデルキットをリリースするコトブキヤが新たに展開する「創彩少女庭園」。これまでのシリーズのように装甲や武器を身に着けた女の子ではなく、あくまで“普通の女の子”というのこそ本シリーズの革新的なところだ。

 なぜこれまで可動式の女の子が出ていなかったか? フギュアがこれだけ盛んになっても、こちらの分野が未発達なのか? 「figma」などファンを集める可動式美少女フィギュアはあるが、プラモデルはまだまだ少ない。「創彩少女庭園」はファンの希望によって生まれた新しいジャンルのプラモデルだ。

 プラモデルの楽しさの1つに「カスタマイズ」、「ミキシング」がある。腕を換えたり、武装を追加したり、自分のオリジナルのメカを作るのは楽しい。「メガミデバイス」などコトブキヤのオリジナルメカプラモデルの大きな人気の1つにこの改造が容易なことが挙げられる。ジョイントが共通であり、種類を揃えるほど幅が広がるのだ。

 「創彩少女庭園」もプラモデルとしての楽しさを持っている。その楽しさはこれまでの商品の経験が活かされているものだ。多彩なカスタマイズパーツで、「自分だけの美少女」を実現可能なのである。本稿では「創彩少女庭園」のカスタマイズという方向性に迫っていきたい。

メカと美少女が融合したプラモデル「フレームアームズ・ガール」
武器やアーマーを装着して遊べるプラモデル「メガミデバイス」
“普通”がある意味新しい「創彩少女庭園」

 普通の女の子というコンセプトを謳っているものの、イラストレーターの森倉円氏がデザインした女の子たちは、普通の域に止まらない可愛さ。メディア向けの内覧会で実物を見てきたたが、まさにイラストを忠実に立体化している。

 キャラクターも個性的で、明るく天真爛漫な少女の「結城まどか」、真面目で几帳面な眼鏡っ娘「小鳥遊暦」、超ポジティブなお嬢様「佐伯リツカ」と、見た目や性格も三者三様の魅力があり、3人のうちどれかは自分好みのキャラクターがいるハズだ。

発表されている3キャラクター。どれも可愛い
結城まどかはピンク色のバージョンも発売される。こちらも需要が高そうだ
優等生タイプの小鳥遊暦。メガネがとても似合っている
元気が溢れ出ている佐伯リツカ。お嬢様も捨てがたい

 “女の子をコーディネートするプラモデル”というのも本シリーズのセールスポイントで、付け替え用のパーツには「髪型パーツ」や「表情パーツ」、「スカートパーツ」に「座り姿用太腿パーツ」などなど、付属品がとにかく充実しており、付け替え遊びが捗る仕様となっている。

 付け替え用の髪型パーツはキャラクターごとに3種類あり、自分好みのヘアスタイルにする事や、気分によって髪型を変更するなんてことも可能。 表情パーツは4種で、髪型パーツと合わせて付け替えれば、印象がガラリと変わった女の子たちの色々な面を楽しむことができる。「作って、飾って、終わり」ではなく、他のプラモデルにはない遊びを追求したキットとなっている。

同じ佐伯リツカでも、髪型と表情の違いでここまで雰囲気が変わる

 “遊び”という部分へのこだわりはこれだけではなく、「アフタースクール」シリーズという別売りのパーツセットの発売も予定している。カフェのテーブルやイスなどの日常のアイテムから、クレープやタピオカドリンクなど、女子高生らしいアイテムまで様々なラインナップが用意されている。

 本体である女の子のクオリティもさることながら、こういった小物類のパーツもとてもリアルに作られていた。中でもこだわりを感じたのは傘のパーツだ。傘といえば当然開いているものを想像すると思うが、「しっかり閉じている状態」、「ヒモで留めていない状態」、「開いている状態」と、まさかの3種類も用意されているのだ。「どんなシチュエーションにも応えてやる」という制作の熱意が伝わってきた。

 別売りの「アフタースクール」シリーズを集めれば集めるほど、彼女たちの日常を彩り、自分だけの世界を作ることができるのだ。プラモデルでこのような遊びを楽しめるのはかなり斬新だ。

学校後の放課後を演出できる「アフタースクール カフェテーブル」
こだわりを感じる「アフタースクール パラソルセット」
キャリーバッグ、自撮り棒、カメラが揃った「アフタースクール トラベルタイム」
読書好きの小鳥遊暦にピッタリな「アフタースクール レトロデスク」

 「創彩少女庭園」の最大の驚きであり、最大の面白さと感じられたのが改造だ。同社の別シリーズのプラモデルキットや、カスタム用パーツのM.S.G モデリングサポートグッズとも互換性があり、ボディの付け替えや、武器などを持たせることが可能なのだ。

 内覧会では改造の作例が展示されており、様々なまどかの姿を見ることができた。中でもカッコ良かったのはミリタリー風の改造だ。プロでなければ出来ないような高度な技術が必要な改造ではなく、塗装によるカラーチェンジと市販パーツの銃火器を持たせているだけなのだが、凛々しいソルジャーの風格がしっかりと出ている。

女の子×銃火器の改造。制服も緑カラーに塗装され、ミリタリー色がアップ

 ロッドにまたがり、魔法陣のエフェクトパーツと「ヘキサギア」のスニークサイトを召喚獣に見立てた魔法少女風の改造も素晴らしい。「アフタースクール」シリーズで発売予定の本のパーツにオリジナル塗装を施し、魔導書にしているのも面白い。

 改造作例のまどかはどれも元の面影は全く無く、完全なる別キャラに様変わりしていたことにとても驚かされた。世界観を変えてしまうほど改造の自由度が高く、無限大ともいえる遊びの広がりを感じた。

魔法少女の世界観。手に持っている魔導書も良い味を出している
メカに乗せたり、「創彩少女庭園」の頭部をメカボディに装着させることもできる

 ドールメーカーのアゾンインターナショナルとのコラボ展示ではドール用の布製衣装が着せられていた。1/12ドール用の衣装なので、「創彩少女庭園」に着させるには少し大きいんじゃないかとも思えたが、実際に見てみるとこれが意外にも違和感なくマッチしている。

 制服の上にコートを羽織った姿は、まるで登校時の1シーンを切り取ったような見え様。「創彩少女庭園」はドール衣装との親和性も非常に高く、衣装の着せ替えなんかも楽しめそうだ。

ドール服を着ることもでき、遊びの幅がグーンと広がる

 プラモデルと聞くと組み立ての敷居が高そうに思えるが、本キットはプラモデルを初めて作る人でも楽しめるような簡単設計になっている。フィギュアやプラモデルの命とも言える顔のパーツは最初から塗装もされているので、塗装に自信がない人も安心だ。

 今回、実物をじっくりと見てきたが、これまでにはないプラモデルの新しい可能性を感じることができた。作った後も楽しめるプラモデルというコンセプトは「フレームアームズ・ガール」や「メガミデバイス」に通ずるが、「創彩少女庭園」は無色透明な少女な分、どこまでも自分色に染められる自由度がある。

 現物を見てから、筆者も「創彩少女庭園」の発売日が楽しみで仕方がない。ネット上で「創彩少女庭園」の展示が見られる「創彩少女庭園オープンキャンパス」が9月18日18時まで開催しているので、気になった人は是非一度見てもらいたい。