特別企画

【TAMIYA SHOWCASE】戦場の姿を生き生きと描写するミリタリーモデル「1/35 ドイツ対戦車自走砲 マーダーI」、「1/35 ドイツIV号戦車F型」

【1/35 ドイツ対戦車自走砲 マーダーI】

11月10日発売予定

価格:3,000円(税別)

【1/35 ドイツIV号戦車F型】

12月発売予定

価格:4,000円(税別)

 タミヤのミリタリープラモデルは大きな魅力を持っている。今回「TAMIYA SHOWCASE」では「1/35 ドイツ対戦車自走砲 マーダーI」、「1/35 ドイツIV号戦車F型」の2つと、さらにフィギュアに関する話が聞けたので紹介していきたい。

オープントップならではの戦闘室内の描写も楽しい「1/35 ドイツ対戦車自走砲 マーダーI」

 「1/35 ドイツ対戦車自走砲 マーダーI」の発売は11月10日、価格は3,000円(税別)。モチーフとなるこの自走砲はドイツ軍がフランス占領によって得た装甲車両に火砲を搭載したもの。タミヤはフランスのソミュール博物館でこの兵器を取材し、精密に再現したという。新規金型によるプラモデルとなっている。

【1/35 ドイツ対戦車自走砲 マーダーI】
博物館で実車を取材した上で設計されたという「1/35 ドイツ対戦車自走砲 マーダーI」

 特徴的な足回り、載せられた大きな7.5cm砲、兵士のフィギュアの表情もよく、戦場の風景を描写している。兵士が空を見上げているのは、制空権を失ったノルマンディ戦で上空からの攻撃を警戒している姿をイメージしているという。

 展示では見ることができなかったが、自走砲内部も注目ポイント。オープントップならではの特徴を活かし、主役である7.5cm砲の詳細なディテールはもちろん、搭載している弾薬ラックや砲弾がぎっしり並べられ、無線機などもあるという。この細かいディテールが独特のリアリティを生み出すのだ。

【1/35 ドイツ対戦車自走砲 マーダーI】
特徴的な足回りや兵士の表情など、その表現の緻密に驚かされる

幅広の履帯と溶接された装甲、最後期の生産タイプを再現「1/35 ドイツIV号戦車F型」

 「1/35 ドイツIV号戦車F型」は12月発売で価格は4,000円(税別)。ドイツIV号戦車は第2次大戦中全期間を通じて活躍した。このため様々なバリエーションが展開している。今回のモチーフとなるF型は短砲身24口径の7.5cm戦車砲KwK37を搭載した最後の生産タイプとなる。プラモデルは車体下部と転輪などは、発売中の「1/35 IV号戦車H型」のパーツと共通、それ以外は新規パーツとなるという。

【1/35 ドイツIV号戦車F型】
第2次大戦の全期間で活躍したIV号戦車。その最後の生産タイプとなるF型を再現している

 過酷になる戦況に対応するため、装甲を溶接した姿を再現。幅広の履帯などF型ならではの特徴を再現している。履帯の造形や、車体にくくりつけられた様々な装備品などディテール表現が非常に楽しい。

 そして兵士である。本キットには3人の兵士フィギュアが同梱。車体から顔を出し周りを見る兵士達を再現できる。車内で隠れている部分も造形されている。驚かされるのは履帯の造形だろう。中央のガイド穴まで肉抜きされており、タミヤの高い金型技術、成型技術が実感できる。

【1/35 ドイツIV号戦車F型】
装備品などで生まれるリアリティはワクワクさせられる

進化し続けるタミヤのフィギュア造形を歴代モデルを見比べて実感できる!

 昨今のミリタリーモデルでは特に兵士のフィギュアの描写が素晴らしいという。戦場の兵士達の表情を、高いリアリティで表現するタミヤのフィギュアの描写のすばらしさはタミヤのプラモデルの大きな魅力であるが、“昨今は特にすごい”という説明を受けても正直ピンとこなかった。

 今回の会場になったタミヤ プラモデルファクトリー 新橋店にはこの“進化”を実感できる展示があった。タミヤの1/35の兵士のフィギュアを並べたものがあったのだ。この展示ではこれまでのタミヤのフィギュアがずらりと並べられており、その歴史を見ることができる。

【タミヤの兵士フィギュアの進化】
タミヤ プラモデルファクトリー 新橋店には兵士フィギュアの進化を実感できる展示がある

 違うのだ! 最新モデルは大きく違う。よりリアルで、造形も非常に細かい。昨今は3Dスキャン技術の向上、そして成型技術の向上によりこれまで以上に精密なフィギュアが製作可能となったという。

 こういった兵士フィギュアの原型は“原型師”による造形物を作るのではなく、軍服を着た人物を3Dデータとして取り込むとのこと。できるだけ当時の軍服や兵士の装備を再現してデータを製作するという。比べることで改めてタミヤの造形の凄さを実感できる。タミヤ プラモデルファクトリー 新橋店では、ぜひこの展示をチェックして欲しい。

【タミヤの兵士フィギュアの進化】
左が最も古く、右に行くほど新しい物になる。1番右は特に服の描写に驚かされる。3Dスキャンと造形技術両方の向上があるからこその進化だ