特別企画
超絶技巧のレゴブロックモデルが大集結したイベント「海老ブリ」をレポート
2020年11月12日 00:00
レゴブロックなら「オラザク」以上に、「オリジナルロボ」も作れる!
再現モデル以外にも、オリジナルデザインのロボットを作れるのが、レゴブロックの魅力のひとつ。ここ海老ブリでも、独創性の富んだオリジナルロボが多数展示されていた。
まず目を惹くののが、ロボットコンテストでも入賞した「caron(kazuto作)」だ。陸戦兵士をロボット化したようなビジュアルは圧巻である。個人的にはAK47風のライフルや、マイクロミサイルが入っていそうなサポート武器もいい。全体的なバランスも抜群だ。レゴブロックでロボットを作る場合、ちょっとバランスが崩れると、それだけでイマイチになるので、うまく作れない人は本作を参考にしてもいいだろう。
また、そのほかに注目したいのが、「自走高射重点火力拠点(セロリ少佐)」という名の戦車。「えっ? ロボじゃないじゃん」というツッコミもあると思うが、もちろんロボに変形できる。往年の特撮ファンには「ガンヘッド」を想起する人もいるだろう。情報量の多さもさることながら、色のバランスが絶妙だと思う。これにより、それほど大きくないのにリアリティが増すし、存在感も出る。戦車と書いたが、履帯部分が4つにわかれているなど、未来風なデザイン意匠を盛り込んでいるのもGOOD!
レゴブロックで「艦船モデル」を作る
海老ブリの特徴のひとつとして「艦船モデル」の多さがあげられる。これは、海老ブリに参加しているメンバーに「艦船オフ」という、レゴブロックのオフ会のメンバーが多いことが一因だ。だから、ガンダム系モデルも、MSよりも戦艦が多かったりもする。製品がないので、レゴブロックの艦船モデルというとイメージがつきにくいかもしれないが、例えばプラモデルと同様に1/300という統一感を持たせたスケールモデルや、レゴブロックの人形であるミニフィグサイズの作品もあるのだ。
スタンダードともいえる1/300で驚嘆したのが、「戦艦大和(1945年Ver)」と「航空母艦瑞鶴(1944年Ver)」だ(どちらも隼作)。よく見ると判るのだが、船独特のボディーラインや色分けを再現するために、ブロックが縦横無尽に組み替えられている。ある種、ブロックでカタチを組んだあとに、さらにジグゾーパズルのように組み合せているイメージだ。また、戦時中の艦船らしく、就航時から改装を重ねるため「※年Ver」としているところも、作者のこだわりが見える。
ミニフィグサイズの作品としては「海上自衛隊護衛艦はつづき(Harold作)」や「戦艦キングド・デデデ(レゴン作)」があった。はつづきは、あきづき型をモデルにした艦船だが、細かい装備品にまで気を配って制作したという。ミニフィグサイズのような大型作品で、ここまで作り込むことに驚嘆せざるを得ない。甲板にいる自衛官たちも、日本を守る盾としての誇りに満ちあふれている。
一方、戦艦キングド・デデデは、日本海海戦時代の戦艦「三笠」などを思わせる作品。先のはつづきと同サイズの艦船なのに、まったく別ものに見える。これは、細かく作り込んだ擬装がポイントなのだろう。制作には500時間くらいかけたというのも納得だ。