特別企画

ヘタ仙人の「プラモデルを楽しもう!」、紫のスミ入れが効果的! 「HG 1/144 ペーネロペー」を部分塗装してみる

オデッセウスガンダムの部分塗装、気になるところをどんどん塗る

 いよいよオデッセウスガンダムの部分塗装に入ります。かといって、この色決めは本当にムズい! 白地というものは、何を塗っても目立ちますから、ヘタに派手な色を塗るのはペーネロペーの純白な雰囲気を損ねてしまいます。そこで思い出したのが、ガンプラのRGシリーズです。RGシリーズは、同じ白い箇所でもグレーがかったパーツを使うことで違和感なく密度感を上げています。

 「そうだ、グレーならば色も喧嘩せずにカッコいいかも」と、思いついたわけです。このあたりは好みなので「いや、俺は敢えて赤を使うんだ! トリコロールを増やすんだ!」という選択肢もまた、よいでしょうね。自由に決めてよろしいかと。

 では実際にグレーを塗るわけですが、こちらも既存の塗料からチョイスするのではなくて、自分で色を作ってみました。単なるグレーではつまらないので、まずは白に少しだけ黒を投入し、続いてすみれ色を投入します。使ったのは、引き続き水性ホビーカラーです。

【調色を行なう】
白に黒(実際には赤鉄色)を少量投入。黒は強い色なので、入れすぎるとあっという間に影響しますから、徐々に足していきます
続いてすみれ色を投入。なぜすみれ色? なんとなくですが、スミ入れでもすみれ色を使いましたから、雰囲気が合うかな? という妄想です

 こうして調色を済ませれば、実際の塗装です。使用したのは細い丸筆です。面積にもよりますが、細い筆でまず外側をはみ出さないように塗装して、広い面積は平筆で一気に塗っていくというのが今回の作戦です。なので、面積によっては全部丸筆で行なったりもしています。

【ダクトとソールを塗装】
まずは脚部のダクト付近を塗装。慎重に慎重に、はみ出さないように塗りますが、まあ、はみ出してますね。というか逆に、はみ出しを怖がって上端が塗りきれていませんね
ダクトを塗り終わりました。めっちゃ汚い! これはマズい。でも、筆ムラさえ落ち着けば、後々リカバリーが可能です
お次は足首のソール部分。ここは塗り分けがないので気がラクです。写真は平筆でざっと塗ったところ。このあと何回か塗り重ねます。ムラが気になっても、必ず乾いてから塗り重ねてください

 ダクトとソールのほか、肩アーマーや前腕アーマー、脚部のランディングギア的な機構の底部、そしてシールドの前後端にもグレーをちょいちょいと投入。あちこちの細かいところにグレーを入れれば、密度感が出るはずです。これにて、オデュッセウスガンダムのグレー部分は終了としました。そして、この自分で調色したグレーは、FFUにも統一感を出すために使用します。ですので、いったん塗料を保存しないといけません。そういう場合は、空壜が売っていますので、それを使います。

 さて次に気になったのは、ヒザです。ここにはパネルのようなモールドがありまして、ちょっと色を入れたらにぎやかになるだろうと。ただ、グレー一辺倒ではさすがに芸がない。そこで、上半身の青と似た色にしたら面白かろうとやってみました。

【ヒザを塗る】
Mr.スペアボトル。これに調色した塗料を入れて保管します。ラベルには、オデュッセウスガンダムのグレーということで「オデュグレー」と書いておきました
ヒザのモールドに青を塗装。写真ではムラムラになっていますが、このあと塗り重ねて(ある程度は)均等な塗面になりました

 青も終われば、ほぼ部分塗装は終了かなと。ただし、気になるのは黄色のダクト本体です。これはけっこうペーネロペーにしてもΞガンダムにしても、珍しい意匠の謎の部分。しかもモールドが細かい。ちょっとキモくできないかなと思って、タミヤエナメルのX-27番・クリヤーレッドを薄めてザッとウオッシング的に塗ってみました。胸の黄色いパーツも同様に作業しました。

【ここを塗ろう】
脚部の黄色いダクトとX-27番・クリヤーレッド。
ザザッとクリアーレッドを塗布。……なんだかキモいですね。
胸にも。うーん、ちょっと失敗したかな。とはいえ、何もしないよりはいいか、ということでこのままにすることにしました

 これで一通り塗装は終了、なのですが、「はみ出し問題」が残っています。つまり、塗装した面の端っこが、ぐにゃぐにゃしているままなわけです。これは、スミ入れと同様、モールドに沿って拭き取ってしまえばOK。やってみましょう。

【はみ出し問題】
グレーの端っこが微妙にはみ出していてかっこ悪いですね。これ、けっこう目立ちます。そこで、スミ入れと同じく拭き取りましょう。
はい、きれいになりました。実はよく見ると拭き取りすぎていたりしますが、ぐにゃぐにゃとはみ出しているよりも、はるかにきれいに見えるかと思います

 ふー。これにてオデュッセウスガンダムの、スミ入れから始まり部分塗装は終了(まあスミ入れも塗装ですから、部分塗装の一部といえばそうなのですが)。どうなったかな? FFUの作業の前に、我慢しきれず組んでみました。

【オデュッセウスガンダム部分塗装完了!】
戦い終わって。肩アーマーや前腕アーマーもグレーで塗っています。けっこう印象変わったかな?
オデュッセウスガンダムの部分塗装完了! そこそこイメージが違うのではと
横から。シールドに関しては、前後端にグレーを、中央の突起に青を入れました
後方より。リアスカートの上端にもグレーを塗っていますね。リアスカートは、大面積のわりには表に出ない場所なので、思い切った色にしてみても面白かったかな、と思いました
脚部。グレーで塗っている部分がわかると思います。スソ部分の凹んだモールドは、思いつきで青でスミ入れをしてみました。黄色いダクトに入れたクリアーレッドや紫のスミ入れとあいまって、にぎやかな印象になりました
シールド。グレーと青、そしてスミ入れで、こちらも密度感が……というよりも、けっこう色むらがヒドいですね。ま、いいか
上半身。額のスミ入れが若干汚いながら、顔には黒をスミ入れしてよかったなと

 では、もとのキットと比べてみましょう。

【未塗装との比較】
パチ組との比較。色数が増えて、足回りなどは、かなり印象が違うと思います

 次はペーネロペーの大きな特徴であるフィクスド・フライト・ユニット(FFU)の部分塗装をしていきます。目立つ箇所に色をのせることで、メカとしての質感が大きくアップしますよ!