特別企画

【ちょい組み】レゴ ニンジャゴー「ロイドのハイドロメカスーツ」を組んでみた

リーズナブルな価格でパワードスーツ系のモデルが楽しめる!

【レゴ ニンジャゴー ロイドのハイドロメカスーツ 】

開発・発売元:レゴ(LEGO)

発売日:2021年5月31日

価格:2,780円(税込)

ジャンル:ブロック玩具

サイズ:全高約17cm

 前回の「国際宇宙ステーション」に続き、今回の「ちょい組」ではレゴブロックのセットを紹介しよう!ピックアップしたのは、アニメ版も人気の「レゴ ニンジャゴー」シリーズから「ロイドのハイドロメカスーツ」だ。このセットはリーズナブルな価格でありながら、レゴブロックでロボットを制作する楽しみを味わえる商品となっている。だから「これからオリジナルのロボを組んでみたい!」と考えている人に向けた入門用のセットとしても最適だろう。

前回組み立てた「レゴ アイデア 国際宇宙ステーション」

 実は、ひと昔前は、ビギナーがレゴブロックで小型のロボを組むと「コレジャナイ」感たっぷりのショボいロボができていた。しかし、最近では関節系パーツやビルドテクニックの標準化により、比較的誰でもまともなロボが組めるようになったと思う。とはいえ、レゴブロックを始めたばかりでは、どのようにすればオリジナルのロボを作れるようになるのか、わからないことも多いはず。レゴブロックでオリジナル作品を組めるようになるためには、いろいろな製品を組んでみるのが勉強になるんだよね。ということで、早速「ロイドのハイドロメカスーツ」を組んでいこう!

筆者が書籍「アイデアをカタチにする!ブロック玩具ビルダーバイブル」用に制作したオリジナルロボ。こういったオリジナル作品の足がかりとして、まずは市販のロボットキットで基本を学ぶことは重要だ

アニメ「レゴ ニンジャゴー」のイメージがパッケージ反映!

 今回紹介する「ロイドのハイドロメカスーツ」は、レゴ社が制作しているアニメ「レゴ ニンジャゴー」に登場しているロボ。「レゴ ニンジャゴー」は、かなり長く放送を続けているアニメで、毎シーズンごとに異なる舞台や異なる敵と戦うので、見ていて飽きない。現在でもYouTubeで見られるので、ぜひ見てほしい。今回の商品が登場するのは、恐らく「氷の章」ではないかと思う。なので、パッケージは「ロイドのハイドロメカスーツ」が水中戦を行っているイメージが採用されていて、知らない人にもカッコ良さが伝わるだろう。特に金色に輝く長剣がなんともいえないね。ということで、早速、開封して作っていこう!

 内容物としては、袋「1」と袋「2」に加え、ステッカーとインストラクションという構成。袋2つと聞くと少なく感じるが、細かいパーツが多いので、作り応えがありそうだ。ステッカーは貼らない主義だけど、結構カッコイイので、今回は貼ることにした。

劇中を想起させるパッケージ
袋2つとステッカーとインストラクションが今回の獲物

袋「1」で下半身を組もう!

 まずは、袋「1」を開けていく。このとき、机の上にカードゲーム用のプレイマットを敷いてパーツをどこかへ飛ばさないように準備し、色や形ごとに並べてみる。どんなパーツが入っているのかをチェックすると、持ってないパーツや知らないパーツが入っていることもあって楽しい。

 今回、袋「1」には、持っていないパーツは入っていなかったが「どこに使うんだろう?」と思える、茶色のパーツがあった。それがなんと、組んでみたらミニフィグ(レゴブロックの人形)の、足を挟むコクピットのパーツになっていた。パーツ中央の仕切りの細さと、ミニフィグの両足のスキ間が同じだとは初めて知った。公式セットには、こういう驚きがたまにあるので、ビックリする。

 そのほかの注目点としては、テクニックボールを使った関節表現だろう。レゴブロックの製品でロボが増えてきたのは、この球体関節があるおかげかもしれない。レゴロボ初心者は、このような組み方を参考に、自分なりの間接表現を考えていくといいだろう。

 袋「1」のパートでは、最終的に下半身とロイドのミニフィグが完成した。なかなかしっかりとした下半身なので、安定性もありそうだ。

袋「1」の内容物。今回は細かいパーツが多いので、小袋に入っているやつと別画像で紹介してみた
この変形タイルパーツがまさかコクピットの足場になるなんて!
レゴ テクニック系のボールパーツを利用した球体関節を利用して脚部が組まれていく
股の部分のボリューム感がカッコイイ下半身が完成!

袋「2」でハイドロメカスーツ がフィニッシュ!

 袋「2」のパーツ内容もかなり細かいパーツが多い。また、キャノピーなど、全体のイメージを構成する重要パーツも入っているのがポイントだ。今回、個人的に注目したのが、赤いボールとピンで構成されたパーツ。このパーツは、黒などはよく見るが、赤は初めてだった。持ってないパーツが入っていると、それだけで買った価値があるような気がしてしまうのが、マニアの悪いところ。なお、このセットでは使い方が異なるが、このボール部分は、ボールの受けがあるプレートパーツに接続できるので、何かと有用なビルドテクニックで用いられる。

 組み方で注目したいのは、甲冑系のパーツを使った装甲部分。ほかのカーブ系スロープと組み合わせて大型化しているのがオモシロイ。

 袋「2」を組み終わると全体像が見えてくる。本来は飛行機やヘリの下部に使われたりするパーツを肩アーマーにしていたり、動力パイプらしきものをデザインしていたり、かなり凝ったロボットができた。剣やハサミを模した手など、武器や動きを持つ部分も多いので、プレイバリューも高そうだ。この値段でここまでのものが作れるのであれば、入門モデルとしても、カスタムベースとしても最適ではないだろうか。

袋「2」のパーツも製品の価格からは想像でいないほどたくさん入っている
製品には使われない組み方も、知っておくとオリジナルモデルを作るときの武器になる
小さなデザイン系パーツは、ほかのパーツと組み合わせて大型化するのもいい
完成したロイドのメカスーツと敵キャラ。余剰パーツは今回はあまり多くはなかった。
完成品にステッカーを貼った最終形態。2,000円台でここまでのものが作れるのは「凄い」の一言
左肩のエンブレムや左腕の警告表示、膝のプリントはステッカーで再現する

カスタマイズこそレゴの醍醐味。手持ちのパーツでブラッシュアップしてみた

 今回のハイドロメカスーツのさらなる遊び方として、ブラッシュアップした作例を組んでみた。気になるとドンドン作り込んでしまうし、ベースのモデルの欠片もなくなる可能性があるから90分という時間制限を設けている。そして、利用するパーツも最低限に留めて、基本的には入ってきたパーツを中心にしている。全体的な形は変えずに、自分の好みではないところを作り込んでいこうと思う。

 組んでいて気になったのは3カ所。まずは二の腕の部分で、テクニックパーツを組み合わせただけでボリュームがなく、少し弱々しい印象がある。そこで、球体プレートを使った関節を軸にして、右側の肩アーマーパーツをバラして太らせてみた。次に背中部分が、さっぱりしすぎていたので、燃料タンクのようなバーニアのようなものを背負わせた。時間もないので、前回の【ちょい組み】で作った「宇宙ステーション」の一部を拝借し、ほぼノー改造で取り付けた。レゴブロックのいいところは、以前に買った商品と、現在の商品を組み合わせて楽しめるところだ。最後は足の部分で股が痩せすぎなので太らせたのと、つま先の表現を変えてみた。肩の大型アーマーを背中に配置したかったが、イマイチ格好よくならなかったので断念。

 そのほか、全体的にディテールが弱いところにパーツを盛り込み、情報量を追加することでディテールアップを施してみた。

 このように、オリジナルロボに挑戦する前に、購入した商品をベースに改造していくことで、少しずつビルドテクニックが上がっていくので、いろいろ試してほしい。

全体的な形状は大きくかわらないが、90分にしては結構作り込めたのではないだろうか