特別企画

【無限邂逅メガロマリア】漆黒の武者姿にドレスアップ。作例「プリンシパル/夜香蘭」を作ってみた

メタリックな光沢感と重厚感ある黒を基調に仕上げる

 ここからは各パーツを塗装していく。塗装前に食器用洗剤で各パーツを洗浄し、よく乾燥させておくことをオススメする。

 下準備として、手首パーツはプライマーを吹き付けておく。ABS・POM・PVC素材は、塗料の溶剤によってパーツの破損の恐れがある。そのリスクを抑えるために、プライマーまたはサーフェイサーによる下地塗装をオススメする。

 今回はパーツの保護と塗料を乗せやすくするために行なった。また、コトブキヤの「ABSパーツに塗装したい!」のページでも解説されているので、こちらも参照してほしい。

 そして、すべての下地は黒のサーフェイサーを使用する。一部パーツはこれでフィニッシュカラーにし、材質の違いを表現する。

手首パーツはプライマーでコーティング。透明なのでとくに色の変化は少ない
頭部アーマー
フェイスパーツ
太ももパーツ
腰パーツは合成皮革部分をマスキングテープで保護し、プラ板部分を塗装
背面の骨子型パーツ

 サーフェイサーが完了したら、各パーツごとに上塗りをしていく。色は偏光パール系黒、ゴールド、シルバーそして蛍光レッドにわかる。

 偏光パール色は主に手足の外装部分に施していく。この色は見る角度によって色味が変化し、艶やかな質感が美しく映える。今回の塗装では3回に分けて塗り重ねている。

 ゴールドは肩のアーマーや背中の骨子型パーツに使用。黒の下地によって少し暗めの色合いで重厚感ある仕上がりとなった。シルバーは背面のラジエートフィンに使用。機械的なギラギラした輝きを放つ。

 最後に蛍光レッド。こちらは手首アーマーや足先に使用し、一度シルバーで下地を作り、その上から蛍光レッドを3回に分けて塗り重ねた。また、大腿部や膝関節、フェイスパーツの口部分なども部分塗装。蛍光レッドだけで3種類のものを使っている。

大腿部など内側のサーフェイサー部分を残す箇所はマスキングテープで覆ってから偏光パールで塗装。また、モールド部分には蛍光レッドで部分塗装
シルバーの上からクリアーの蛍光レッドを塗り重ねる。数回に分けて塗り重ねることで、シルバーの金属感を出しつつ赤色もしっかり出せる
ラジエートフィンは基本的にシルバーにしつつ、一部を蛍光レッドで塗り分け。肩アーマーはゴールドで重厚感ある色合い

 フェイスパーツでは、下まつ毛のようなモールド部分と口元を蛍光レッドで筆塗。目元はラッカー系塗料だが、口元はスミ入れの要領で塗装するためエナメル系を使用している。

 口元はエナメル溶剤で希釈した塗料を筆先からモールド部分に流し込んでいく。一度では色がわかりにくいので乾いてから、再び流し込む。乾かしたらエナメル溶剤を染みこませた綿棒ではみ出した部分を拭き取る。

 そして、ブラックライトを当てると赤いラインで発色する。

蛍光レッドを筆塗。ブラックライトを当てることで発光する

 日本刀も柄の部分をゴールドを下地として、ブルー系で筆塗。

 そして、それぞれ光沢、つや消しのトップコードをして、最後に日本刀の下げ緒をレース糸でディテールアップを施して完成となる。

下げ緒はレース糸で仕上げ、鞘も光沢仕上げで艶のある色合いになる

 最後に完成した作例を詳しく見ていこう。

【「プリンシパル」に使用した塗料】
工程使用塗料
下地タミヤ ナイロン・PP用プライマー
下地ガイアノーツ サーフェイサーエヴォ ブラック
上塗り①ガイアノーツ 121 スターブライト シルバー
上塗り②ガイアノーツ 103 蛍光レッド
上塗りGSI クレオス Mr.メタリックカラー GX210 GXブルーゴールド
上塗りガイアノーツ GP-09 プリズムブルーブラック
部分塗装GSI クレオス Mr.カラー C171 蛍光レッド
部分塗装ガイアノーツ GE-07 蛍光レッド
トップコートGSI クレオス Mr.カラーGX スーパークリアーIII UVカット つや消し
トップコートGSI クレオス Mr.カラーGX スーパークリアーIII UVカット 光沢