特別企画

ガイアノーツ塗料を活用!ハセガワ「1/24 1966 アメリカン クーペ タイプ P」をファイアパターンで全塗装

「エヴァカラー」中心に燃え上がる車体色を表現

【1/24 1966 アメリカン クーペ タイプ P w/ブロンドガールズフィギュア】

発売元:ハセガワ

発売日:2021年6月5日ごろ

価格:3,800円

【ガイアカラーシリーズ】

発売元:ガイアノーツ

価格:275円~

 ガイアノーツではアニメやゲームのキャラクタープラモデルに向けて、設定色を再現した塗料シリーズを発売しています。これら塗料シリーズはキャラクターの設定色を簡単に再現できる一方、設定色以外での使用方法については思いつきにくい方も多いのではないでしょうか。

 そこで本記事ではガイアノーツから発売中の「エヴァンゲリオンカラー」を中心としたキャラクターモデル向けの塗料シリーズを活用し、設定色に縛られない活用方法を紹介します。キットはハセガワから発売中のカーモデル「1/24 1966 アメリカン クーペ タイプ P w/ブロンドガールズフィギュア」より、クーペ本体を使用して車体にファイアパターンの塗装を施した作例をご紹介します。

ラッカー系塗料を中心とした塗料とツールを開発するメーカー

 本記事にて使用した塗料シリーズを発売しているガイアノーツはラッカー系塗料を中心とした塗料を始め、エナメル塗料や塗装にまつわる様々なツールを発売しています。ラッカー系塗料やエナメル塗料となるガイアカラーシリーズには様々なアニメに登場するキャラクターの設定色を再現したシリーズがあり、簡単に設定色を表現できる塗料となっています。

キャラクターの設定色を簡単に再現可能な塗料シリーズ

 今回の作例にて使用するガイアカラーシリーズは基本色の他、アニメやゲームの設定色を簡単に再現できるカラーシリーズも発売しています。これらカラーシリーズは調色することなく、キャラクターの設定色を簡単に再現することが可能です。様々なキャラクターが模型化する昨今で気軽に塗装を行なうことができる塗料となっています。

エヴァカラーを中心としたガイアカラーシリーズを使用して「1/24 1966 アメリカン クーペ タイプ P w/ブロンドガールズフィギュア」を全塗装

 それでは「1/24 1966 アメリカン クーペ タイプ P w/ブロンドガールズフィギュア」を全塗装していきましょう。今回の作例ではガイアカラーシリーズの中でもキャラクターの設定色を再現したカラーを使用してファイアパターンを描きます。

今回使用した塗料。ボディ部分の塗装には「バーチャロンカラー」、「エヴァンゲリオンカラー」、「アルカナディアカラー」を使用して塗装します。
今回使用した薄め液。塗料の種類に合わせてガイアカラー薄め液とメタリックマスターを使い分けました。また、洗浄にはマイルドツールウォッシュを使用、エナメル溶剤には速乾性エナメル系溶剤を使用しました。

 今回作成する「1/24 1966 アメリカン クーペ タイプ P w/ブロンドガールズフィギュア」には大きな形状変更は行なわず、シートベルトの追加やフロントグリルの金属メッシュへの交換のみ行ないます。

塗装前のボディパーツ。カーモデルは光沢クリアーの重ね塗りが必要のためモールドの彫り直しを行なっています。

細かいヤスリ傷を埋め、塗料の食いつきを向上させるサーフェイサー

 今回の塗装作業はエアブラシを主体とした塗装方法にて塗装します。今回のエアブラシ塗装は0.3mm径のハンドピースにて行ない、細かい部分の部分塗装は面相筆にて塗装します。

今回の作例にて使用した塗装用具。ハンドピースは0.3mm径、サイドカップ式のトリガータイプを使用し、部分塗装には面相筆を使用しています。

 塗装作業の第1歩として下地にサーフェイサーを塗布します。今回は「GS-01 サーフェイサーエヴォ」を使用しました。「GS-01 サーフェイサーエヴォ」はグレータイプのサーフェイサーとなっており、塗布後の傷の視認性も良く、筆者も普段のプラモデル制作において最も使用頻度の高いサーフェイサーです。サーフェイサー塗布後は小傷や付着したホコリを800番のスポンジやすりで整えて下地処理を行ないました。

今回使用した「GS-01 サーフェイサーエヴォ」。今回の配色ではグレータイプのサーフェイサーを使用しましたが、仕上げ色によっては他の色のサーフェイサーを使用しても良いかと思います。
「GS-01 サーフェイサーエヴォ」を塗装したボディパーツ。サーフェイサーを使用することで表面の処置忘れも可視化しやすくなります。

明るい色から順番にファイアパターンを描き込んでいく

 下地処理が完了したらファイアパターンを描き込んでいきます。模様を塗装によって描き込む場合、明るい色から描き込むことが最も発色を容易としてくれます。今回の配色は、赤から黄色へのグラデーションの炎と紺色の背景色、炎の縁取りをホワイトで塗装します。これら配色を塗装する場合、塗装色の順番が重要になります。明るい色の上に暗い色を塗装すれば簡単に発色しますが、暗い色の上には明るい色は発色しにくくなっています。そのため、今回の作例では炎の縁→炎→背景の順で塗装します。

ボディの塗装に使用した塗料。エヴァンゲリオンカラー以外はパールカラーのため「GP-04 プレミアムガラスパール」でパールを追加しています。

 最初に塗装する炎の縁にはアルカナディアカラーの「AD-02 アルカナ ホワイト」を使用して塗装を行ないます。この塗料はピンク色のパールを含んだホワイトです。

炎の縁部分を塗装したボディパーツ。ピンク色のパールを含んだホワイトです。

カット済みマスキングシールで簡単にファイアパターンを再現

 縁部分の塗装が完了したら炎を塗装します。ファイアパターンの塗分けにはカット済みマスキングシールを使用して塗装します。今回の作例ではハイキューパーツの「ファイアパターン用マスキングシール L」を使用してマスキングを行ないました。

マスキングを行なったボディパーツ。カット済みマスキングシールで簡単に模様をマスキングすることができます。

パールを追加することで統一感のある配色の炎を描く

 ファイアパターンのマスキングが完了したら炎の塗装を行ないます。炎の配色はイエローとレッドのグラデーションにするため、最初にイエローから塗装します。塗装にはエヴァンゲリオンカラーの「EV-07 エヴァイエロー」を使用しました。

イエローを塗装したボディパーツ。エヴァイエローはエヴァンゲリオン2号機のイエローを再現した色となっています。

 イエロー部分の塗装が完了したらレッド部分を塗装していきます。塗装にはエヴァンゲリオンカラーの「EV-06 エヴァレッド」を使用しました。なお、グラデーションはマスキングシールの端部でイエローになるようグラデーションを調整して塗装していきます。

レッド部分を塗装したボディパーツ。マスキングシールの端部でイエローになるようグラデーションを調整しています。

 エヴァンゲリオンカラーは通常カラーの塗料となっているため、背景色や炎の縁とは異なりパールは含まれていません。そのため、追加でパールを塗布します。追加のパールはプレミアムカラーシリーズの「GP-04 プレミアムガラスパール」を使用してパールを追加しました。

「GP-04 プレミアムガラスパール」を塗装したボディパーツ。パール特有の輝きが追加され、「AD-02 アルカナ ホワイト」と統一感を持たせることができました。

マスキングコートで細かい箇所も簡単にマスキング

 ファイアパターンの塗装が完了したら背景色を塗装するためのマスキングを行ないます。背景色の境目となる個所のマスキングはマスキングテープを使用してマスキングを行ないますが、細かい箇所のマスキングはテープでのマスキングでは莫大な時間がかかってしまいます。そこで作業効率向上のため、「G-09r マスキングコートR」を使用して効率的なマスキングを行ないます。「G-09r マスキングコートR」は筆を使用して塗布を行なうため、使い捨て可能な「G-22 多用途ミニブラシ」を使用して塗布を行ないました。

ファイアパターンのマスキングが完了したボディパーツ。「G-09r マスキングコートR」を使用することで細かい箇所も簡単にマスキングすることが可能です。

 マスキングが完了したら背景色を塗装します。背景色にはバーチャロンカラーの「VO-104 パールマーズダークブルー」を使用しました。この塗料はダークブルーの塗料となっており、背景色を色無のないブラックベースのカラーとせず、光が当たった際に青く発光することでボディ色に色気を出す工夫をしています。

「VO-104 パールマーズダークブルー」を塗装したボディパーツ。マスキングを剥がせばカッコイイファイアパターンが現れます。