特別企画
ガイアノーツ塗料を活用!ハセガワ「1/24 1966 アメリカン クーペ タイプ P」をファイアパターンで全塗装
2024年6月27日 00:00
カーモデルを象徴するクリアーコートと研ぎ出し
これにてボディパーツのファイアパターンは塗装完了しましたが、このままでは塗分けを行なった箇所に塗膜の段差が残っており、ボディ表面の光沢具合も実車と比較すると輝いているとは言えません。そのため、ここからはカーモデルを象徴する作業といえるクリアーコートと研ぎ出しを行ないます。クリアーコートにはEX-シリーズの「Ex-03 Ex-クリアー」を使用します。
今回のクリアーコートでは最初の3層を段差解消のため、濃い状態で塗布します。その後中研ぎを経て徐々に薄くしたクリアーを重ねてクリアー層を厚くしていきます。また、各層の乾燥時間は確実に乾燥させるため最低6時間は乾燥時間を設けています。
クリアー層の中研ぎは1500番の紙やすりにて行ないます。中研ぎする際はクリアー層のみを削るよう、力を加えることなく研ぎ出しを行ないます。また、研ぎ出しは水研ぎを行なうことでヤスリ傷が残りにくくなります。
今回の中研ぎでは塗装の段差を解消することができなかったため、さらなるクリアー層と中研ぎを行なうこととしました。先ほどまでの工程と同様にクリアー層を3層重ね、再度中研ぎを行ないます。
塗装の段差が解消されたら、さらに追加のクリアー層を2層重ねます。ここからのクリアー層は薄く希釈されたクリアーにてコートしました。
クリアー層の塗布が完了したらボディの研ぎ出しを行ないます。最初に1500番の紙やすりを使用してボディ全体を磨いて細かい段差をすべて除去していきます。
1500番での磨きが完了したらスポンジやすりにてさらに磨きを行なっていきます。スポンジやすりでの磨きは2000番→4000番→6000番→8000番→10000番の順で行ないます。
ここからさらに光沢を出すため、コンパウンドによる研磨を行なっていきます。コンパウンドを用いることで最高の光沢を得ることができます。
これにてボディの研ぎ出しは完了です。一度ボディの光沢変化を一覧で見ていただきましょう。
ここからは窓枠等シルバー部分の塗分けを行ないます。シルバー部分の塗分けのため、マスキングを行ないますマスキングテープは貼り付け後カットします。
マスキング完了後は下地塗装とシルバーの塗装を行ないます。下地はEX-シリーズの「Ex-02 Ex-ブラック」と「Ex-03 Ex-クリアー」使用して下地を作り、シルバーはプレミアムシリーズの「GP-08 プレミアムミラークローム」を使用して塗装しました。また、バンパーやホイール等シルバーの箇所も同様のカラーリングとなるので一緒に塗装します。
ボディ先端や文字部分の塗分けはエアブラシによる塗分けが困難なため「4ARTIST MARKER シルバー 2mm」を用いて塗分けを行ないます。しかし、そのままのマーカーでは細かい塗装が困難なため、一度塗料皿等に塗料を出し、面相筆等の細い筆にて塗分けました。
ボディパーツ塗装の最終工程としてエナメル塗料を使用してスミ入れをします。塗料はエナメルカラーの「GE-02 ブラック」を使用しました。
種類の違うシルバーで質感の違いを再現する
車体の下面は完成後見えることはありませんがしっかりと塗分けを実施します。車体下面の塗分けはEX-シリーズの「Ex-02 Ex-ブラック」、「Ex-06 Ex-フラットブラック」、「Ex-07 Ex-シルバー」そしてスターブライトシリーズの「123 スターブライト ジュラルミン」を使用して塗分けを行ないます。
改造パーツでディテールアップ。シートベルトの追加
カーモデルのキットはそのまま組み立てても十分に過去良いものとなりますが、シートベルト等の追加ディテールアップパーツを使用することでより一層リアルに仕上げることができます。
これにて各種塗装やディテールアップが完了です。組み立てが完了したキットを見てみましょう。
ファイアパターンで全塗装した「1/24 1966 アメリカン クーペ タイプ P w/ブロンドガールズフィギュア」
まずは完成したキットを前後側面から見てみましょう。
ファイアパターンによる塗装によってインパクトのある仕上がりになりました。ここからは各部をアップして詳細を見てみます。
設定色を再現した塗料は、キャラクターモデルを全塗装する際に調色を行なうことなくイメージ通りの配色を再現することが可能です。近年では同じキャラクターモデルでも様々なメーカーがキット化しているものもあるので、各種メーカーのキットを同じ塗料で塗装し、比較してみるのも面白いでしょう。
こういった塗料は用途が限られるというイメージもありまが、今回の作例のように、各々の色を自由に組み合わせることで設定色にとらわれない様々な表現を行なうことが可能です。今回はカーモデルを使用して設定色カラーの可能性を広げてみる挑戦をしてみましたが、カーモデル以外でも他のスケールモデルや、キャラクターモデルの塗装にも自由に使用してみていいと思います。今回使用したエヴァンゲリオンカラーもエヴァンゲリオンの設定色という考え方ではなく、ビビットな赤や、少しオレンジが含まれたイエローとして考えてみると使える幅が大きく広がります。この記事をきっかけに設定色カラーを始めとした様々な塗料を自由に組み合わせて塗装してみてはいかがでしょうか。
工程 | 使用塗料 |
メッシュ用下地 | P-01a ガイアマルチプライマーアドバンス |
下地 | GS-01 サーフェイサーエヴォ |
上塗り(ボディ) | AD-02 アルカナ ホワイト |
上塗り(ボディ) | VO-104 パールマーズダークブルー |
上塗り(ボディ) | AD-02 アルカナ ホワイト |
上塗り(ボディ) | EV-06 エヴァレッド |
上塗り(ボディ) | EV-07 エヴァイエロー |
上塗り(ボディ) | GP-04 プレミアムガラスパール |
上塗り(ボディ) | Ex-03 Ex-クリアー |
メッキ部下地 | Ex-02 Ex-ブラック |
メッキ部下地 | Ex-03 Ex-クリアー |
メッキ部上塗り | GP-08 プレミアムミラークローム |
部分塗装 | 4ARTIST MARKER シルバー 2mm |
車体および内装上塗り | 123 スターブライト ジュラルミン |
車体および内装上塗り | Ex-02 Ex-ブラック |
車体および内装上塗り | Ex-06 Ex-フラットブラック |
車体および内装上塗り | Ex-07 Ex-シルバー |
タイヤ部ホワイト | Ex-05 Ex-フラットホワイト |
テールランプ | 041 クリアーレッド |
使用塗装用具 | 製品名 |
ハンドピース | 造形村 プロモデルC / PM-C |
コンプレッサー | 造形村 AIR FORCE |
面相筆 | B02030 ファレホ ディティールブラシ 3/0 |
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