特別企画

「HG VF-25F メサイアバルキリー」を全塗装で制作

早乙女アルト機

3形態のフォルムは完璧!加工・塗装作業の楽しさもしっかり味わえる最新のHG『マクロス』シリーズ

 まずは各形態での完成姿を前後側面から、仮組状態と比較して見ていきます。各形態への変形は一部差し替えパーツを活用したショートカットチェンジで行ないます。

 正面から見たバトロイドは各部の差し色を塗装することにより印象が大きく変わったと思います。最終仕上げのコーティングをつや消しにしているので、全体の質感に統一感が出て、より戦闘メカらしさ表現できたのではないでしょうか。

【バトロイド正面】
仮組時
完成時

 バトロイド形態の背面は、水転写式デカールで機体番号とS.M.S.マーキングを追加したことで印象が大きく変わりました。各部差し色の塗分けは主にモールドラインを塗分け線にできたので、マスキングもしやすかったと感じます。

【バトロイド背面】
仮組時
完成時

 右腕のガンポッドは、今回の作例で唯一調色した塗料を用いて塗装しました。調色時に何度も確認したので、劇中のカラーリングに極めて近い色味に仕上がったのではないでしょうか。

【バトロイド側面】
仮組時
完成時

 頭部のセンサーは無塗装仕上げとすることで本キットの特徴ともいえる偏光成形パーツの質感を完成後も楽しめます。

頭部のアップ。センサーパーツの偏光成形パーツは成形時の色を活かすため、あえて塗装はせず、研ぎ出しにより光沢仕上げとしました。

 バトロイド形態では、胴体に水転写式デカールで多くのマーキングが追加されています。こういった細かなディテールが入ることで、よりリアリティが高まります。

胴体部のアップ。専用の水転写式デカールを使用することで情報量が増しました。

 バトロイド形態では背面にコックピットが移動しています。コックピットのキャノピーは頭部のセンサーと同様、偏光成形パーツの質感を生かすために無塗装で仕上げました。

背面からはバトロイド時専用コックピットが確認できます。完成後は常に閉まったままですが内部もきちんと塗装しました。

 本キットに付属するアクションベースは角度調整も限定的な簡易タイプですが本機の魅力を引き出すポージングをするには十分な性能があります。アサルトナイフはプラ板を足してシャープ化しています。一見地味な加工かもしれませんが、こういった細かい部分が武装としての説得力を引き出しています。

付属するアクションベースを使用することで激しいアクションシーンも再現できます。
アサルトナイフは先端をシャープ化したことでより武装としての説得力が増しています。

 ガウォーク形態に変形させることで機体上面に現れる早乙女アルト機のパーソナルカラーラインがハッキリと確認できます。素組みでは、この色分けは全てシールによる色分けとなりますが、今回は全て塗装で再現しました。色ごとの質感に統一感を持たせています。また、このラインは別売りの水転写式デカールでも再現できますが、筆者は曲面にデカールを貼る作業が苦手なので、塗装による再現を選択し納得のいく仕上がりになったと思います。

【ガウォーク正面】
仮組時
完成時

 ガウォーク時の背面では特徴的なふくらはぎ部分に目がいきます。ふくらはぎ部分は上部の黒ラインを塗装で再現したので、情報量の増加になったのではないでしょうか。また、本パーツはパネルラインが多く入っているにもかかわらず単色のパーツであり、スミ入れによる効果を大きく感じられる部分です。

【ガウォーク背面】
仮組時
完成時

 本機の機首部分に確認できるSMSエンブレムは凹凸のハッキリとした曲面にマーキングを貼り付ける必要があります。このエンブレムは、水転写式デカールのエンブレムにデカール軟化剤を使用することで、モールドにしっかりと密着させています。

【ガウォーク側面】
仮組時
完成時

 VF-25Fのキャノピーは現代戦闘機に見られるバブルキャノピーではなく、ステルス戦闘機などに採用される傾斜型のキャノピーです。中央にパーティングラインが発生せずゲート処理だけできれいに仕上がりました。脚部の前後のブラックラインは水転写式デカールにも付属していないため、再現をする際は塗装が必要です。

ガウォークのコックピット。バトロイド形態と同様にキャノピーは偏光成形パーツによる再現です。
ガウォークの脚部。特徴的な鳥脚形状を楽しめます。

 付属するフィギュアのスケールはキットに合わせた1/100スケールのため、「VF-25F」の大きさを体感できます。

開き手のハンドパーツを使用することでフィギュアを乗せられます。

 ファイター形態は差し替え変形の恩恵が最も大きく感じられます。胴体部に収納される腕部パーツは専用パーツを使用することで胴体厚が薄くなり、戦闘機としてのプロポーションの良さにつながっています。底部に装備するガンポッドは形態に合わせて伸縮できる構造であり、装備時に違和感ない仕上がりです。

 ファイター形態では機体上面が最も平坦であり、仮組状態では配色もほぼ白一色となっています。各部の差し色塗装やマーキング、スミ入れによってより劇中に登場した「VF-25F メサイアバルキリー(早乙女アルト機)」に近い印象となりました。

【ファイター正面】
仮組時
完成時

 背面から確認できるスラスターノズル兼両足部は今回、メタルカラーを使用せず塗装を行ないました。今回の完成イメージとしてアニメの表現に近い完成姿としたかったため通常色による表現としましたが、ユーザーの好みで焼け感のあるメタルカラーで塗装してみても楽しいと思います。

【ファイター背面】
仮組時
完成時

 本キットのランディングギアは成形色が関節色と同じグレーによる成形でした。本作例では塗装指示と同じホワイト系で塗装しています。また、補強部分を肉抜きすることでよりリアルを追求しています。

【ファイター側面】
仮組時
完成時

 コックピットのキャノピーは、これまでのHG『マクロス』シリーズキットと同様にキャノピーの取り付け位置により開閉を選択できます。コックピット内部は素組みでは白一色となりますが、今回はパイロットフィギュアを含む内装をしています。

 機首下部のランディングギアは、補強パーツを切除することで下からあおりで見た際によりリアルな戦闘機の雰囲気を楽しむことができます。機首部分の脚庫カバーは差し替えで再現しています。

コックピットのキャノピーは開閉選択式です。
ランディングギアは補強パーツをくり抜くことでよりリアルな戦闘機に近い印象となりました。

 アクションベース接続ジョイントはガンポッドで機体を支えるのではなく機体の胴体下部に接続するため、安定感があります。

飛行状態を再現する際は専用接続パーツを使用してアクションベースに固定できます。

 今回「HG 1/100 VF-25F メサイアバルキリー(早乙女アルト機)」を制作して感じた点は思ったよりもしっかりとボリュームのあるキットだったという点です。ランナー数は一部他キットとの共通ランナーがあったとはいえ、トータル16枚とボリュームもありしっかりと楽しむことができました。

 また、プラモデルとしての難易度もアンダーゲートの採用や合わせ目処理、後ハメ加工やマスキングを使用した色分けなど基礎的なプラモデルテクニックをフルに活用する程よい難易度のキットだったと思います。塗装等を行なわない素組み状態でも豊富な色分けシールや高精度のパーツ同士の噛み合いでしっかり再現することができ、ライトユーザーが組んでみても難易度、仕上がりに満足できるキットだと思います。

 本キットは筆者のように一年中何らかのプラモデルを制作しているヘビーユーザーにとっては自身のスキルを再評価できるキットとして、そうではないライトユーザーには程よい難易度でスタイルの良い「VF-25F」が手に入るキットとして様々なユーザーの心を満たせるプラモデルではないかと感じました。『マクロスF』からは次のキットとして「HG 1/100 VF-25G メサイアバルキリー(ミハエル・ブラン機)」が9月に発売決定しており、こちらも要注目です。

使用塗料(VF-25F)

  • 下地 クレオス Mr.フィニッシングサーフェイサー1500 グレー スプレー
  • ホワイト部 クレオス C97 灰色9号
  • レッド部 クレオス C385 紅色
  • ブラック部 クレオス C71 ミッドナイトブルー
  • フレーム等グレー部 クレオス C37 RLM75グレーバイオレット
  • ブラウン部 タミヤ LP-74 フラットアース
  • イエロー部 ガイアノーツ 025 橙黄色
  • メタリックグリーン部 ファレホ 69.068 メタリックグリーン
  • 翼端灯下地色 ガイアノーツ 1002 ダークステンレスシルバー
  • 翼端灯上塗り右 ガイアノーツ 044 クリアーブルー
  • 翼端灯上塗り左 ガイアノーツ 041 クリアーレッド
  • ガンポッドパープル部 クレオス C370 エイザーブルー + ガイアノーツ 037 純色バイオレット
  • ナイフシルバー部 ガイアノーツ 1002 ダークステンレスシルバー
  • タイヤブラック部 タミヤ XF-85 ラバーブラック
  • ランディングギア クレオス C338 ライトグレーFS36495
  • スミ入れ(濃) タミヤ スミ入れ塗料(ブラック)
  • スミ入れ(淡) タミヤ スミ入れ塗料(ダークグレイ)
  • トップコート クレオス Mr.スーパークリアースプレー(つや消し)

使用塗料(フィギュア)

  • グレーバイオレット タミヤ XF-22 RLMグレイ
  • ダークグレー タミヤ XF-17 シーブルー + XF-1 フラットブラック
  • ライトブルー部 タミヤ XF-8フラットブルー + XF-2 フラットホワイト
  • ブルー部 タミヤ XF-8フラットブルー + XF-2 フラットホワイト + X-16 パープル
  • ライトパープル タミヤ X-16 パープル + XF-2フラットホワイト
  • シェリル ブルー部 タミヤ XF-7 フラットレッド + XF-8フラットブルー
  • ライトグレー部 タミヤ XF-12 明灰白色 + XF-2 フラットホワイト
  • ゴールド部 タミヤ X-12 ゴールドリーフ
  • レッド部 タミヤ XF-7 フラットレッド
  • ホワイト部 タミヤ XF-2 フラットホワイト
  • イエロー部 タミヤ XF-3 フラットイエロー
  • 肌色部 タミヤ XF-15 フラットフレッシュ
  • シェリルヘアカラー クレオス CL101 ブロンド
  • トップコート クレオス Mr.スーパークリアースプレー(つや消し)