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鉄道模型はマイクロエースの「シキ801」とグリーンマックスの「東急3000系」が見どころ【#静岡ホビーショー】
2024年5月10日 17:33
- 【第62回 静岡ホビーショー】
- 開催期間:5月8日~12日
- 会場:
- ツインメッセ静岡
- (静岡県静岡市駿河区曲金3-1-10)
- 入場料:無料
5月8日から5月12日まで開催されている「第62回静岡ホビーショー」の鉄道模型関連ブースから、マイクロエースとグリーンマックス、その他鉄道模型関連のブースについてレポートしよう。
他にもKATOとトミーテックのブースについて紹介しているので、こちらもチェックしてほしい。
マイクロエースブースではリニューアル登場した「シキ801」を展示
マイクロエースブースで展示されていたのが「シキ801 B1」。これは15年前に発売された「シキ600」「シキ800」をリニューアルした製品だ。「以前発売されたモデルは実物のスケールを完全に150分の1に落とし込んだので、非常によくできた製品だと自負していました。ただカーブを曲がる際にいろいろと支障が生じてしまったんです」と企画担当の方。
具体的には、レールの中にはR280というきついカーブもあるのだが、この手のカーブを曲がるとオーバーハングで荷物が内側にせり出してしまい、高架橋のカーブの壁に当たったり、内側を走る車両に当たったり、架線柱に当たったりということが起きてしまった。「あの当時は外で走らせることがなかったのでまだよかったのですが、今はレンタルレイアウトで自分の車両を持ち込んで走らせる場合もある。これでは以前のままで販売することは難しいだろうと考えたという。
そして10年近く試作を重ねていたが、発想を転換させて、荷物部分の旋回軸の中心をずらすことで高架橋レールの幅の中に収めることができた。これでなんとか製品化にこぎ着けた。
またシキ801は一昨年くらいからあちらこちらで運転されるようになったので鉄道ファンの目に触れる機会が増え、雑誌でも取り上げられるなど注目を集めている。「日本通運さんがロゴを変更したのですが、新しいロゴをプリントしている商品はおそらく初めてです。いろいろなラッキーが重なって発売することになりました」とのこと。
こうした貨車については、好きで集めているユーザーも多いが、貨車好き以外でも注目されており、普段電車などを走らせている人からも「欲しい!」という声が上がっているそうだ。「他社さんになりますが、EF210やEF510、EH200とかEF65につないで楽しめます。手持ちの機関車とつなげればいいので、ハードルはかなり低いと思います」(企画担当者)。1両だけつなげてもなあとつぶやいてみると、「車掌車をつなげればOKです」と言われて納得した。貨物はコンテナにしか興味がなかったが、話を聞くに従って「とても欲しい」と思わせる製品だった。
小田急「EXE」を初登場時の形式で模型化
続いて紹介するのが「小田急30000形 EXE」だ。この車両へのこだわりは「初期登場時」であること。「今の車両だと側面にEXEという文字が施されていますが、初期登場時にはこれはありませんでした」(企画担当者)。これ以外にも箱根方面に行く6両編成は山の緑、4両編成は江ノ島方面に行くので海の青という座席カラーだったので、それも再現した。「最大の特徴としては、今では付いていないのですが、ヘッドライトとは別に通過表示灯が付いていました。これを再現しています」と企画担当者。
車両工作を楽しむキットや薄型室内灯も登場
また同社としては珍しい、車両工作を楽しむキット「MA'sクラフト」も発売される予定だ。キットには2軸貨車のボディや足回り、重りが含まれており、そのまま素組みで楽しむのもよし、半ツヤ仕上げの塗装を施してもいいし、上級者であればウェザリングを楽しむのもよいだろう。なおデカールも同梱されているのでそれを貼るだけでも見栄えがよくなる。
同社がこの製品を登場させたのは、完成品ばかりやっているのではなく、もう少し違う商品ラインアップが欲しいと考えたから。だからといって採算を度外視することはできない。そこで製品化したのが“キット”というわけだ。今後もシリーズ展開されるとのことなので楽しみにしたい。
細かい製品になるが、薄型の室内灯が発売される。従来のものより薄い作りのため、展望室がある模型だとプリズムが飛び出てしまって見栄えがよくなかった。この製品であればそれも防げるというわけだ。
「東急3000系」や「マルタイ」が目を引いたグリーンマックスブース
グリーンマックスのブースは小規模ながら同社の新製品を多数展示していた。その中でもイチ押しだったのが「東急電鉄3000系」。今は東急目黒線と東急新横浜線など、相模鉄道との直通運転で走っている車両だ。
続いては「マルチプルタイタンパー」、通称「マルタイ」だ。保線用車両として有名なマルタイは各鉄道事業者によってカラーリングが異なるなど、そろえておくだけで楽しくなる車両だ。同社から発売されているHOゲージのマルタイは動力は用意されておらず、レイアウトの中に置いて楽しむことを目的としている。設計は青島文化教材社が行ったそうだが、部品点数も309点とかなり多い。ただしモデラーにはかなり引きがあるそうで、各鉄道事業者向けのデカールもあり、塗装して仕上げるのも楽しいだろう。
その他にも鉄道模型関連展示が
鉄道模型やシーナリーパーツで有名な津川洋行もブースを設置していた。新作として展示されていた中でも注目製品は「木造 無蓋車ト1形(初代)」と「同(2代)」「宮崎交通株式会社鉄道部 フハ4・5(後期鋼板仕様)」。特にフハ4・5はネジ式連結器で固定されていた様子を再現しているのが特徴だ。
ジオラマ製作を手掛けるディディエフもブースを設けていた。展示されていた「工場地帯」は25万5000円で販売されていたが、本来の販売価格からはかなりお安くしたレイアウトだ。「本来は47万円頂いています。単価的には平方メートル15万です」(担当者)。企業向けにも販売しているそうだが、「企業と個人は半々」だという。ただし個人で購入するのは医師が多く、病院の待合室に設置して、夜は自分で動かして楽しむのだとか。
昭和の鉄道駅舎ペーパーキット
ミニチュアペーパーキットを展開している和功のブースで、Nゲージにぴったりな「1/150 国鉄型駅舎 一號駅舎」が会場限定として販売されていた。とてもノスタルジックな木造駅舎をペーパーキットにしたもので、なんとも言えないいい雰囲気を出している。結構人気があったとのことなので、早めに行かないと売り切れてしまうかもしれない。