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ハチ公が隠れキャラ!? 海洋堂の「ARTPLA ガメラ(1999) Re:イマジネーション」は、渋谷を破壊するガメラを表現! メカゴジラにも注目【#静岡ホビーショー】

【ARTPLA ガメラ(1999) Re:イマジネーション】
【ARTPLA メカゴジラ Re:イマジネーション】
発売日・価格未定

 海洋堂ブースでは2つの新作が発表された。松村しのぶ氏原型の「ARTPLA ガメラ(1999) Re:イマジネーション」と、村井太郎氏原型の「ARTPLA メカゴジラ Re:イマジネーション」である。

 ARTPLAにおいて、ゴジラ、キングギドラと、原作にリスペクトしながら独自の世界を表現してきた松村氏が「ガメラ」に挑む。特に今回のガメラは作中でも凶悪な姿をした通称「G3ガメラ」、ガメラ(1999)である。そして村井氏はこちらもファンの多い怪獣メカゴジラだ。今回の立体化においてどのような姿になったか、その試作品を見ながら会場で話を聞くことができた。

ギャオスを倒すため渋谷を破壊するまがまがしいガメラを松村氏が表現!

 「ARTPLA ガメラ(1999) Re:イマジネーション」でモチーフとなるのは、映画「ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒」に登場するガメラである。1995年の「ガメラ 大怪獣空中決戦」、「ガメラ2 レギオン襲来」と併せ「平成ガメラ3部作」といわれるシリーズ作の最終作となる。

 このシリーズのガメラは古代文明が生み出した怪獣兵器であり、同じく古代文明が生み出した「ギャオス」を駆逐するために作られた。「ガメラ 大怪獣空中決戦」で長い眠りから覚め増殖するギャオスに呼応し、ガメラは世界中でギャオスと戦う。

 ガメラは戦闘の激しさに対応するため、その姿を凶暴に変えていく。「ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒」では、ガメラはギャオスを倒すため渋谷にいる人々を巻き込み、大規模破壊を起こしてしまう。ガメラは巨視的な意味で「世界を破壊しようとするギャオスの天敵であり、守護者」なのだが、そのためには人類すら省みない、そういったガメラの特性がクローズアップされる。

頭が小さく、シルエットが鋭角になった恐ろしいガメラを、松村氏がより凶悪な姿で表現
原型を担当する松村しのぶ氏。「ARTPLA」において、ゴジラ、キングギドラ、ガメラと怪獣の代表的な存在ともいえるモチーフに挑んでいる
ギャオスを踏みつけ、プラズマ火球でとどめを刺そうとするガメラ。増殖するギャオスを駆逐するその戦いは人々も容赦なく巻き込む。その凄惨なストーリーを情景として表現している

 今回の「ARTPLA ガメラ(1999) Re:イマジネーション」はギャオスを倒すために渋谷を破壊するガメラを表現している。映画でもかなり凶悪なデザインに進化したガメラだが、松村氏によってさらに凶暴に、まがまがしい姿で表現されている。

 巨大な爪の生えた腕、上半身を支えるどっしりとした下半身、鋭利なシルエットの甲羅……。頭が大きく、丸い甲羅に手足が生えていたようなバランスのこれまでのガメラとは異なる、より戦闘的に見えるこのガメラのシルエットはまさに「G3ガメラ」としか表現できないバランスとなっている。

 そしてやはりガメラを特徴付けるのが"首の表情"だ。ぐいっと横を向き頭をひねる表情は「平成ガメラ」シリーズで印象的に演出されているが、「ARTPLA ガメラ(1999) Re:イマジネーション」でも生物的な表現の中に、ガメラならではの特徴が盛り込まれている。松村氏は生物的なアプローチで怪獣を描くが、このガメラは怪獣としてのガメラのキャラクター性をより先鋭的に表現していると感じた。

 もちろん背中の表現も注目である。とがったうろことざらざらとしたテクスチャー。松村氏の原型はもちろん、それをちゃんと再現できる現代の造形技術あってこそだ。また、ファンの間では「海洋堂はガメラが得意」という評価もあるとのこと。その期待にどう応えるかも注目して欲しいとブースの担当者は語った。

太い腕、首の表現、松村氏の生物を表現するその技術が迫力をもって目の前に迫ってくるように感じられる
断末魔を上げるギャオスがガメラの力強さを引き立てる
ガメラの表現の注目ポイントの1つが背中の甲羅だ。この甲羅をプラモデルでどう表現するかも見所だろう

 そしてギャオスである。ガメラに追い詰められ、踏み潰されて断末魔を上げるギャオスの姿を強烈なインパクトで表現している。口を大きくあけ、死ぬ寸前でも強力な生命力がまだ残っているようなギャオスは、「人類の天敵」としての恐ろしさもしっかり感じられ、この恐ろしい敵をなんとしても駆逐せねばならないというガメラの"使命"を実感できる。これまでの作品同様、怪獣と台座で濃密なストーリーが描かれているのだ。

 ガメラが破壊している瓦礫にも注目したい。渋谷駅周辺の建物、鉄道が見える。実は"隠れキャラ"として渋谷駅の象徴ハチ公の銅像まで隠されているのだ。こういった遊び心も注目の商品だ。

ギャオスは「人類の天敵」であり、その恐ろしい生態は「ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒」でさらにクローズアップされる。だからこそここに描かれるギャオスにファンはいろいろな思いを抱くだろう
破壊される渋谷のディテールにも注目
瓦礫にはハチ公の銅像までいるという

力強いメカゴジラに村井氏が挑む「ARTPLA メカゴジラ Re:イマジネーション」

 「ARTPLA メカゴジラ Re:イマジネーション」は、海洋堂の村井氏が原型を手がける商品。村井氏は横山宏氏のメカシリーズ「マシーネンクリーガー」などもこなす、非常に器用で幅広い技術を持つ原型師で、海洋堂でも引っ張りだこの人気だという。その村井氏が挑むのが、1975年の映画「メカゴジラの逆襲」に登場する"二代目メカゴジラ"である。このモチーフも、ファンの間では話題になったとのこと。

 「メカゴジラの逆襲」では前作「ゴジラ対メカゴジラ」で破壊されたメカゴジラを、ブラックホール第3惑星人が修復しゴジラに立ち向かう。修復・強化されたメカゴジラはコントロールされる恐竜・チタノサウルスと共にゴジラを追い詰める。

「メカゴジラの逆襲」に登場する"二代目メカゴジラ"を表現
村井氏は様々なモチーフを立体化できる海洋堂社内で人気の若手原型師だという

 「ARTPLA メカゴジラ Re:イマジネーション」は、原作のメカゴジラより腕が長いバランスに感じられる。シルエットそのものは"昭和のメカゴジラ"という印象なのだが、ディテールを見るとどこかシャープな現代性が感じられる。「原作のメカゴジラとちょっと違うようにも感じるが、なんだかすごくカッコイイ」という、とても面白いバランスなのだ。

 このメカゴジラの注目ポイントは原作の味でもある「般若」を思わせる目の表情。能面の目をつり上げた恐ろしい女性の表情を想起させる般若の面の目の形が、メカゴジラのデザインには取り入れられており、「ARTPLA メカゴジラ Re:イマジネーション」でもそのポイントが見事に表現されている。

 面白いのが「電子頭脳」が同梱されていること。「ゴジラ対メカゴジラ」ではゴジラに首をねじ切られ、弱点である電子頭脳がむき出しになる。「メカゴジラの逆襲」でも頭部が外れ、この電子頭脳がむき出しになるが、さらなる強さを発揮してゴジラを追い詰める。「ARTPLA メカゴジラ Re:イマジネーション」は頭部が外れた姿も再現可能になっているのだ。

「般若の面」を思わせる目の表現。オリジナルの雰囲気を積極的に取り入れているからこそ、ぱっと見ただけでメカゴジラであることがわかる
全体的にはレトロな雰囲気のあるメカゴジラそのままなのだが、細部には現代的な意匠がある、独特のバランス感覚を感じさせるアレンジだ
ゴジラならではの背びれの配置をメカっぽく表現するのは、当時のデザインでも優れたポイントの1つだと思う
電子頭脳も表現しているところが楽しい