レビュー
「MGEX 1/100 ユニコーンガンダム Ver.Ka」レビュー【後編】
2020年10月30日 00:00
完成!これからのガンプラの可能性を体現する「MGEX ユニコーンガンダム」
組み上がったMGEXユニコーンガンダム、早速見ていきましょう。まずはユニコーンモードからです。ケージに収まっているところからですがこのモードでも電源を入れて発光させれば赤や緑の光が漏れ出てきます。ユニコーンモードでも装甲が隙間なくピッタリ収まってはいない設計(おそらくわざと光を漏れさせるためにそうしたんだと推測しています)になっているのでしょう。サイコフレーム発動初期状態を再現できるのでうれしい配慮だと感じました。
続いてデストロイモードを見てみましょう。
LEDシートを内装したユニコーンガンダム発光の様子を見てみましょう!
ここでもう一度冒頭でお見せした発光動画を見ていただければと思います。制御ユニットのMODEスイッチを押すごとに、1.頭部のみ点灯(約3分後に消灯)、2.頭部と全身(赤色:シールド点灯なし:約5分後に消灯)、3.頭部と全身(緑色:シールド点灯あり:約5分後に消灯)、4.2と3を繰り返す(約5分後に消灯)、5.消灯、6.1に戻る、というパターンになります。
「MGEX 1/100 ユニコーンガンダム Ver.Ka」を組み上げての感想
パッケージが手元に届いて、まずその大きさと内容物の多さや全体の重量、発表されていたキット内容も併せて”これまでのガンプラの常識を打ち破るキットが出た!”と思わせてくれました。特に、ユニコーンガンダムの発光を再現するLEDシートの存在は組む前から筆者の心をワクワクさせっぱなしでした。筆者に限らず”LEDシートなんて使って可動範囲は大丈夫か?”などと思われた方もたくさんいらっしゃったんじゃないかと思います。
文中にも書きましたが、プロポーションや可動範囲をを阻害することもなくまるで存在していないかのような完成品となっています。もちろん導電性物質でできているわけですから本来あまり折り曲げてはならない素材だとは思いますし、いずれは断線などするかもしれませんが組んで撮影するために腰のひねりや腕の上げ下げや曲げは気を使いながらゆっくりじわっと可動させれば問題はなさそうです。
MSの”極限表現”に挑むMASTER GRADE EXTREMEシリーズ第一弾となったユニコーンガンダムのテーマは「極限の“発光機構”」ですが、組み立て中に何度か思うことがありました。LEDシートの取り回し方法が少々雑な印象で固定方法がいまいちわかりにくかったです。LEDシートに固定に使える穴や切り欠きなどがもっと配置できると尚作りやすいよね? と思いました。
もちろん設計段階で試行錯誤され、現状でできることの総合結果でしょうからこれ以上望むべくもありません。筆者のようなガンプラファンとしては”ガンプラ=進化”ということもわかっていることですので次回作へのフィードバックが行なわれてくれればいい、という思いに至りました。
LEDなどの電飾パーツを使うとどうしても”接触不良”などが起こりえると思います。組みながらテストしてみるとそういったことも何度かあり、電圧不足だと制御ユニットも正しく動作しない印象でした。どちらも”正常ではない”状態ですからそうなることもあるとは思います。今後の展開やお子さんたちが触るであろう商品としてはさらに確実な(判りやすい)動作になってくれることを願いたいと思います。
電池の消費が激しかったのも印象的でした。ここは今後も使える共通の電源ユニットを設計していただいてその電源は電池ではなくUSBが使えるととてもうれしいですね。願わくばLEDのコントロールプログラムもユーザー自身に書かせていただけると……なんて願いや妄想が膨らむばかりではありますが今回MGがMGEXへと発展したわけですから、そういう方面へも展開していってくれると筆者個人としてはうれしいです。
今回MGEXユニコーンガンダムを組んだことで今後のガンプラの展開がとても気になっています。既報の通り横浜には実物大の動くガンダムが登場しますし、パーフェクトグレードで”アンリーシュド=解き放つ”という意味を持つVer.2.0ともいうべきRX-78ガンダムが控えています。すでに特設サイトなどでキットの概要が発表がされていますがMGEXの知見をも活かしてどういったガンプラになるのかが非常に楽しみです。
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