レビュー

ガンプラ「HG 1/144 メッサーF02型(指揮官機)」レビュー

組立開始。ガンダムタイプとは違うパーツ構成で新鮮

 それでは早速組み立てていきましょう。この機体は映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」より後の時代のモビルスーツであり、巨大化の一途をたどる進化の行きつく先にある機体です。そのため量産型にも関わらず“重モビルスーツ”というカテゴリーに属してその頭長高は23mとなり、サイズ的には“MSN-04 サザビー”(頭長高23m)と同じクラスです。

 キットも大きいパーツが目を引きますが、ガンダムタイプではないのでそのパーツ構成もちょっと変わっているように見えます。同じような可動をさせるにもアプローチの仕方が違うといえばいいでしょうか。そのため少々トリッキーなところもあるようですので順を追ってみていきましょう。

【組立:ボディ】
ボディのパーツをばらっと置いてみました。ガンダムタイプとは違い、複雑な面構成のパーツですからどれがどう組まれるか注意します
組立説明書を基に並べるとそれなりにわかってきます
ガンダム的な胸部の黄色いスリットは別パーツ
楕円の部分が肩の引き出し機構の軸受けです
引き出し機構は真横ではなく前よりの外側へ引き出されます
ボディ上面にも引き出し機構の軸受けがあります
軸はカバーパーツで覆われます
ボディの前屈を実現させるための構成は前後2軸、回転2軸とかなりのものです
関節をボディに組み込みますが……
パーツがない状態だと90度も曲がります
コクピットハッチなどを取り付けていけば……
密度感たっぷりな印象になります
通常状態から前屈させると……
引き出し式でかなり伸びるのがわかります

頭部を組み立てる。特徴的なジオンタイプのデザイン、モノアイはシールで再現

 頭部はとても少ないパーツで構成されています。今回は指揮官機ということもあり頭部にアンテナが装備されますがアンテナなしのパーツも用意されていますので好みに応じて付け替えることもできます。

 ジオン系モビルスーツは単眼“モノアイ”と呼ばれるカメラが装備されていますがこのメッサーではシールによって再現されます。さらに頬のパイプには色再現のため、こちらもシールが用意されています。

【組立:頭部】
とても少ないパーツ構成
頭部のベースに黄色のシールを貼るのですが、最初は何のためかわかりませんでした
パイプにもシールを貼って組み合わせると……
あ、なるほど。細かい作業ですがアクセントカラーとなって効果抜群ですね
モノアイシールも貼ってみました
頭部カバーを組み付けるとそれっぽくなってきました
頬部にくる黄色いシールの定着はあまりよくないようです。この後分解して貼りなおしてみます
顎とアンテナを付けてひとまず完成です
ボディに埋まった頭部がジオン系ぽくていい感じです

腕部を組み立てる。各関節は重モビルスーツのため太く、剛性感たっぷり

 大きいパーツを支えるため肩や肘関節は大きいパーツで構成されていて構造は難しくはありません。肘関節はジオン系のデザインを有効に利用して前腕部に軸を持っていくことで広い可動範囲を獲得しています。

【組立:腕部】
必要最低限のパーツで構成されています
左腕を完成させています
肘関節は前腕のだいぶ先に軸を設けてあります
そのためとても深い可動性能を持っています
二の腕のパーツを付けても可動は邪魔されません
肩の関節は1つではありますが大きいパーツです
挟み込んでいくと出来上がります
肩の上の動力パイプ基部はシールでカラーリング再現されます
貼り付け部が目立たないような構造になっています
これで腕部本体が完成します

 ネイキッドではないF02型/F01型は右肩にスパイク・ショルダー・アーマーが付きます。キットのスパイクもなかなかに尖っているので注意しながら作業を進めます。これでタックルされたらジェガンなんてひとたまりもなさそうですね。

【組立:腕部:スパイク・ショルダー・アーマー】
右肩にスパイク・ショルダー・アーマーが付きます
本体に組み付けるとかなり迫力が出てきます
結構な可動範囲を持っています

脚部を組み立てる。ジオン系の太い脚部は重モビルスーツの証。リフティング・フレアが迫力満点

 前述のとおり、メッサーという機体はネイキッドからF01、F02型と順を追って装甲と装備が追加されていきますが脛部の“リフティング・フレア”と呼ばれる末広がりの追加装甲がF02型の特徴となっています。

 そのフォルムはジオン軍の“MS-09 ドム”や“MS-14 ゲルググ”のようであり、まさにジオン系のモビルスーツの系譜ということを象徴しています。キットでもそのフォルムは十分に再現されていて全体のバランスがとても良い印象です。

【組立:脚部】
画角に収まらなかったので右脚はすでに組んであります
膝関節も太く大きいので巨体を支えてくれます
足首はボールジョイントを構成するパーツを上下で挟み込みます
膝関節を大腿部に組み込みます
リフティング・フレア内側の紫のパーツはF01型の装甲の一部です
本来リフティング・フレアは通常装甲の上に被せるのだとわかります
一部パーツはシールによる色再現となります
慣れていないとちょっと難しいかもしれません
脛部の通常装甲の露出部もシールによる色再現です
組みあがりました
本当に装甲追加する形だとさらに良かったと思います
膝関節自体は良く曲がるのですが構造的にはここまでになります

腰部を組み立てる。後方のベクタード・テール・スタビライザーは関節アームによる可動を実現

 腰部は前+横2枚・後2+2枚の装甲が全6枚と、構成としては一般的なモビルスーツと若干違います。デザインが連邦系の直線的なものではなくジオン系の曲面主体のものとなっておりその接続方法が少々トリッキーな印象です。

 そのため取り付け軸もまっすぐに出ているわけではありませんので、軸と軸受けをよく見て組む必要があります。特にリア下側のベクタード・テール・スタビライザーは可動アームによって接続されますのでここもよく構造を理解したうえで組み付けていきます。

【組立:腰部】
太い脚部接続軸で巨体を支えます
写真は後ろ側から見たところです。リア・アーマーは上下に1枚ずつとなり、下側の大きなベクタード・テール・スタビライザーはアーム接続で複雑な動きができます
フロント(サイド)・アーマーの軸はほぼ横に出ていますのでアーマー裏の軸受けの位置に注意して組みます
どちらかというとサイドからフロントに回り込む構造でしょうか
ホバー走行や空中機動のためベクタード・テール・スタビライザーは文字通りスタビライザー(安定化装置)として可動させられます

バックパックと装備を組み立てる。バックパックはケンプファーを思わせるデザイン

 バックパックは丸い球形のベースにノズルを備えたものを左右に1基ずつ持ち、その上下をフラップ状のカバーで覆う形となっており、“MS-18E ケンプファー”を思わせるデザインとなっています。経緯の詳細は不明ですがここもモビルスーツ開発の歴史を感じることができます。キットでは左右がつながって成形されていますので連動して上下動させることができます。

【組立:バックパック】
バーニア固定部を持つバックパックを使います。右はネイキッド用のもの
球形のバーニア本体と上下カバーは左右切り離すことはできないようです
組み込んでセンターのスタビライザーのようなカバーで挟み込んで固定します
一瞬ケンプファーかと思うようなフォルムになります

 装備はロング・ビーム・ライフルとシールド、2本のビーム・サーベルとなっています。構造はかんたんで共にほぼ貼り合わせとなっているので特別難しくはありません。設定上ビーム・サーベルは連邦軍のジェガンと同じもので、映画設定では脇の下に収納されますがキットではシールドやスパイク・ショルダー・アーマー裏への収納となっています。

【組立:ロング・ビーム・ライフル/シールド/ビーム・サーベル】
とてもかんたんな構造、貼り合わせれば完成します
ビーム・サーベルはシールド裏かスパイク・ショルダー・アーマー裏に装備できます
これでメッサー完成です!
【プレミアムバンダイで購入】

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