レビュー
ガンプラ「HG 1/144 メッサーF02型(指揮官機)」レビュー
2021年11月26日 00:00
組立開始。ガンダムタイプとは違うパーツ構成で新鮮
それでは早速組み立てていきましょう。この機体は映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」より後の時代のモビルスーツであり、巨大化の一途をたどる進化の行きつく先にある機体です。そのため量産型にも関わらず“重モビルスーツ”というカテゴリーに属してその頭長高は23mとなり、サイズ的には“MSN-04 サザビー”(頭長高23m)と同じクラスです。
キットも大きいパーツが目を引きますが、ガンダムタイプではないのでそのパーツ構成もちょっと変わっているように見えます。同じような可動をさせるにもアプローチの仕方が違うといえばいいでしょうか。そのため少々トリッキーなところもあるようですので順を追ってみていきましょう。
頭部を組み立てる。特徴的なジオンタイプのデザイン、モノアイはシールで再現
頭部はとても少ないパーツで構成されています。今回は指揮官機ということもあり頭部にアンテナが装備されますがアンテナなしのパーツも用意されていますので好みに応じて付け替えることもできます。
ジオン系モビルスーツは単眼“モノアイ”と呼ばれるカメラが装備されていますがこのメッサーではシールによって再現されます。さらに頬のパイプには色再現のため、こちらもシールが用意されています。
腕部を組み立てる。各関節は重モビルスーツのため太く、剛性感たっぷり
大きいパーツを支えるため肩や肘関節は大きいパーツで構成されていて構造は難しくはありません。肘関節はジオン系のデザインを有効に利用して前腕部に軸を持っていくことで広い可動範囲を獲得しています。
ネイキッドではないF02型/F01型は右肩にスパイク・ショルダー・アーマーが付きます。キットのスパイクもなかなかに尖っているので注意しながら作業を進めます。これでタックルされたらジェガンなんてひとたまりもなさそうですね。
脚部を組み立てる。ジオン系の太い脚部は重モビルスーツの証。リフティング・フレアが迫力満点
前述のとおり、メッサーという機体はネイキッドからF01、F02型と順を追って装甲と装備が追加されていきますが脛部の“リフティング・フレア”と呼ばれる末広がりの追加装甲がF02型の特徴となっています。
そのフォルムはジオン軍の“MS-09 ドム”や“MS-14 ゲルググ”のようであり、まさにジオン系のモビルスーツの系譜ということを象徴しています。キットでもそのフォルムは十分に再現されていて全体のバランスがとても良い印象です。
腰部を組み立てる。後方のベクタード・テール・スタビライザーは関節アームによる可動を実現
腰部は前+横2枚・後2+2枚の装甲が全6枚と、構成としては一般的なモビルスーツと若干違います。デザインが連邦系の直線的なものではなくジオン系の曲面主体のものとなっておりその接続方法が少々トリッキーな印象です。
そのため取り付け軸もまっすぐに出ているわけではありませんので、軸と軸受けをよく見て組む必要があります。特にリア下側のベクタード・テール・スタビライザーは可動アームによって接続されますのでここもよく構造を理解したうえで組み付けていきます。
バックパックと装備を組み立てる。バックパックはケンプファーを思わせるデザイン
バックパックは丸い球形のベースにノズルを備えたものを左右に1基ずつ持ち、その上下をフラップ状のカバーで覆う形となっており、“MS-18E ケンプファー”を思わせるデザインとなっています。経緯の詳細は不明ですがここもモビルスーツ開発の歴史を感じることができます。キットでは左右がつながって成形されていますので連動して上下動させることができます。
装備はロング・ビーム・ライフルとシールド、2本のビーム・サーベルとなっています。構造はかんたんで共にほぼ貼り合わせとなっているので特別難しくはありません。設定上ビーム・サーベルは連邦軍のジェガンと同じもので、映画設定では脇の下に収納されますがキットではシールドやスパイク・ショルダー・アーマー裏への収納となっています。
©創通・サンライズ