レビュー

ガンプラ「MG 1/100 ドム」レビュー

ドムとてこういう芸当はできる!23年の時を超えもう一度ジェットストリームアタックだ!

【MG 1/100 ドム】

開発・発売元:BANDAI SPIRITS

発売日:2022年2月11日

価格:5,500円(税込)

ジャンル:プラモデル

全高:約185mm

 今回レビューするのはガンプラ「MG 1/100 ドム」です。このガンプラはアニメ「機動戦士ガンダム」に登場するジオン公国軍の量産型重モビルスーツです。劇中では圧倒的な重量感のデザインながらホバー走行の描写で高速機動でホワイトベース隊を苦しめる戦いが印象的でファンを一瞬で虜にしました。

【ホバー走行前提のデザインのドム】
腰部リアスカートと脚部フレアの中にノズルを装備しているため末広がりになっている

 そしてドムといえばパイロットのガイア・オルテガ・マッシュの3人(黒い三連星)による「ジェットストリームアタック」!今なお語り継がれるそのフォーメーションアタックは宇宙世紀ではない「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」でも“ドム・トルーパー”が披露し、さらにガンダム作品を超えてリアル世界においても“三位一体”の状態を表す言葉となりました。

【ドム|昼MS【ガンチャン】】

 さて、今回レビューするMGドムは1999年に発売された「MG 1/100 ドム」をアップデートしたものとなっています。1995年から始まったMG(マスターグレード)シリーズのキット化希望アンケートでも毎回上位に入っていたドムですが、なかなかキット化されませんでした。“重モビルスーツ・ドム”を実現するために標準的なガンダムタイプのMG化を重ねることで技術を蓄積するため、1999年のキット化を待つことになったのを思い出します。

 1999年に登場したMGドムは、それは素晴らしいキットで、MGゲルググやMGガンダム試作2号機サイサリスなどで培った技術を注ぎ込み巨大でマッシブなボディと腰や脚のスカートフレア内のバーニア群、装甲裏の赤い内部装甲などの仕様で登場し、2022年の今の目で見てもスタイリングは通用するものではないでしょうか。今回のアップデートでは可動機構やスタイリングのさらなるブラッシュアップが図られ、より“ドム”らしいポージングが可能になっています。

【新旧MGドムを並べてみた】
向かって左が旧MG、右が新MGです。成形色の彩度も上がっています

 2020年末のガンプラEXPOにあわせて発表された新型MGドム。発売はいつだ?とずっとアンテナをはっていましたが2022年2月11日についに発売されることになりました。ファーストガンダム直撃世代やガンプラファン、もちろん筆者も色めきだった新MGドムをゲットしてきましたのですみずみまで堪能していきたいと思います。いけるぞ、新型のMGドムでもう一度ジェットストリームアタックだ!

パッケージを確認。新型MGドムの充実感を感じるたくさんのパーツがならぶ

 それではパッケージ内容を見ていきましょう。キットはA~W(C、N、P、Q、S、Vはありません)の20枚のランナーとエモーションマニュピレーター(手)、ポリキャップ2枚(うち1枚はMランナー)、組立説明書と水転写式デカールというなかなかのボリュームの構成になっていて作りごたえがありそうです。

 ランナーを細かく見ていくと1998年の汎用ポリキャップ、1999年MGドム、2008年MG高機動型ザクIIVer.2.0、2013年エモーションマニュピレーター、2019年MGドワッジ、そして2021年のこのMGドムのための新規金型ランナーのもので構成されたりとメーカー公式ともいえる“ミキシングキット”となっていて技術の積み重ねを感じさせてくれます。今キットを組まれる時はランナーにある開発時の年式表示を見てみるのも面白いと思います。

【パッケージ構成】
1999年版と似たポーズからさらに躍動感が増したボックスアートはキットの進化を感じさせる
2021年 新規金型のAランナー。胸部パーツがムラもなくよい成形色です。肩アーマーが1ピースパーツに!
1999年 主に脚部のBランナー。旧腹部のパーツがあります
1999年 装甲内側の赤いパーツがDランナー
1999年 紫色部分のEランナー
1999年 旧胸部パーツを含むFランナー
1999年 足裏とラケーテンバズーカが目を引くGランナー
1999年 脛フレア部のHランナー
1999年 腰部リアスカートが目立つIランナー。肩アーマーの旧パーツがあります
1999年 脚部フレームとフレア内3連バーニアのJランナー
1999年 外装のKランナー。半分ほどが置き換わります
1999年 装備類のLランナー
2008年 ジャイアントバズーカのOランナーはMG高機動型ザクIIVer.2.0のもの
2019年 外装パーツはMGドワッジのRランナー
2019年 ドム系フレームパーツのTランナー
2019年 新規金型の装備と腰フレームのUランナー
2013年 エモーションマニピュレーター
クリアーパーツのWランナー(2019年)、組立説明書とポリキャップ大(1998年)。小はMランナー(1999年)扱い。水転写式デカール