レビュー
東京マルイ「P-90プラス」レビュー
電動ガンスタンダードタイプの到達点! 驚異の実射性能と忠実再現の外観紹介
2023年6月23日 14:30
- 【電動ガンプラス P-90プラス】
- 5月17日 発売
- 価格:40,480円(税込)
- 全長:505mm
- 銃身長:247mm
- 重量:2,200g
- 弾丸:6mmBB(0.2~0.25g)
- 動力源:8.4Vニッケル水素1300mAhミニSバッテリー/MS・Li-Poバッテリー[スタンダードタイプ]
- 装弾数:68発
5月17日、東京マルイから「電動ガンプラス」シリーズ第1弾「P-90プラス」が発売された。
今回は電動ガンスタンダードタイプとしては初めて「MS・Li-Po バッテリー」対応となった「P-90プラス」のレポートをお送りする。
「P-90プラス」は、既発の電動ガンスタンダードタイプ「P-90」をベースにし、センサー類を集約したFET回路「PLUSシステム」を搭載した上位互換製品。この“FET回路「PLUSシステム」を搭載し既存製品をアップデートしたモデル”が、「P-90プラス」から始まる「電動ガンプラス」シリーズだ。既存製品のアップデートとは言ったものの、「PLUSシステム」の存在によって全く別物の実射性能を有する新製品となっている。
今回は新基軸「電動ガンプラス」シリーズ第1弾「P-90プラス」を、実物とエアガンの変遷、本体の外観、仔細に見ていく。
FN P-90と電動ガンスタンダードタイプ「P-90」の歴史を紐解く
今回発売された「P-90プラス」の元になった「P-90」は、ベルギーのFN社によるPDW(パーソナルディフェンスウェポン)である。PDWとは、SMG並みのコンパクトさで携帯性、秘匿性を確保しつつ、ボディアーマーに対し拳銃弾よりも貫通力がありながら、ライフル弾よりも低威力でターゲット以外へのオーバーキルを防ぐ専用弾と共に1980年代末に開発された。
「P-90」は、ドイツH&K社のMP7と並んで、PDWという新しい小火器のカテゴリーを創設した銃である。5.7×28mmという小口径高速弾を装填したマガジンを、ブルパップ式の機関部の上部に平行に組み合わせることで、コンパクトでありながら銃身長を稼ぎ、50発という驚異的なファイアーパワーを誇る。
P-90は左右のスイッチングを考えた対照的かつ人間工学をもとに独特のカーブを多用して構成された近未来的なデザインで早くからエアソフトガン化され、ゲームやアニメなどでも多数登場しているので、見覚えのある人も多いことと思う。筆者としてはアニメ「ガンスリンガー・ガール - IL TEATRINO -」が印象的だ。
一方で、専用弾であることや先進的な操作性にデザインなどが災いし実物のセールス的には苦戦が続いた。しかし1996年に起きた「在ペルー日本大使公邸人質事件」で、突入したペルーの特殊部隊がサプレッサーを装着した「P-90」を使用した画像が世界中で報道、注目された。その後、9.11事件やアフガニスタン、イラク戦争を経て徐々にPDWが普及していくこととなった。
そんな「P-90」だが、東京マルイが2001年に10周年モデルとして、電動ガン「P-90」を発売。シースルーマガジン内のカートリッジを再現し、照度を切り替えられるダットサイトを標準装備したその外観はリアルさと実用性を兼ね備えていた。また、工具無しでのレシーバーの分解を再現、搭載されたVer6メカボックスも熟成を重ねた完成度で、瞬く間にサバイバルゲームフィールドを席巻した。
その後、ダットサイトから拡張性の高いレイルシステムに変更しサプレッサーを標準装備した「P-90 TR」、連射性を高めた「PS90 HC」、「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン(GGO)」とコラボしたタイプなどバリエーション展開もされている。
そして今回は、電動ガンスタンダードタイプから新たに電動ガンプラスの第1弾としてFET回路「PLUSシステム」を搭載し、「MS・Li-Po バッテリー」対応にして近代化改修したモデル「P-90プラス」が発売された。
実物と電動ガンP-90の歴史を振り返ったところで、次項から傑作電動ガンスタンダードタイプ「P-90」の最新アップデート版「P-90 プラス」を詳しく見ていく。
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