レビュー
「HG スコープドッグ用拡張パーツセット1&2」レビュー
スコープドッグの魅力を倍増させるコクピットや武装がラインナップ
2023年12月6日 00:00
- 【HG スコープドッグ】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:10月21日
- 価格:2,750円
- 【HG スコープドッグ用拡張パーツセット1・2】
- 発売日:11月16日(2024年2月発送分が受注中)
- 価格:各1,760円
今年10月にBANDAI SPIRITSから発売されて好評を得たプラモデル「HG スコープドッグ」。その拡張パーツセットが、同社プレミアムバンダイのホビーオンラインショップにて販売され、1次予約分が11月に発送された。
作りやすさと可動を重視した「HG スコープドッグ」のディテールアップや装備武器の充実を目的としたキットで、「HG スコープドッグ用拡張パーツセット1」と「HG スコープドッグ用拡張パーツセット2」の2種類が同時発売。これを手に入れることで、「HG スコープドッグ」をより楽しめるというものだ。
今回はプレミアムバンダイで販売されたこの2つのキットを、弊誌にてレビューした「HG スコープドッグ」と組み合わせて制作してみたので、そのレビューをお届けしていきたい。
オミットされたコクピット開閉ギミックを実現。エフェクトパーツや各種武装も用意
1983年に放映が開始された「装甲騎兵ボトムズ」のAT(アーマード・トルーパー)「スコープドッグ」。劇中では主人公キリコ・キュービィが主に搭乗した機体で、同時にギルガメス軍の大量生産兵器としても描写されていた。その派生機体は多数存在し、本編のみならず、OVA作品でも活躍の場は多い。
「HG スコープドッグ」は最もスタンダードな「ATM-09-ST スコープドッグ」をキット化したものだ。全高約120mmのノンスケールキットで、可能な限りシンプルに設計され、作りやすさと可動を重視した内容で設計されている。
今回発売された「拡張パーツセット1」は、スコープドッグを描写するうえで外せないコクピット内部の再現やハッチの開閉ギミックを補完した上半身と搭乗パイロット、4種のハンドパーツ、そしてローラーダッシュのエフェクトパーツをセットにしている。一方「拡張パーツセット2」はスコープドッグの代表的な武装3種類を「HG スコープドッグ」向けに立体化。パイロットの立ち姿のフィギュアとマーキングの水転写式デカールを同梱したものだ。
“鉄の棺桶”のコクピットを再現した「拡張パーツセット1」。エフェクトも楽しめる
まずは「拡張パーツセット1」から作っていく。スコープドッグの上半身内部のコクピットを再現し、頭部バイザーとコクピットの開閉ギミックを備えているため、腕を除いた上半身だけで32パーツを使っている。それでも組み立てに難しいところはなく、小さなパーツはターレットレンズとパイロットのマスクぐらいだ。
劇中で“鉄の棺桶”と揶揄された設定そのままに、パイロットがほとんど動く余裕がなさそうな狭いコクピットを再現している。ハンドルの持ち手はパイロットの腕側に造形されているので、しっかり握った様子が再現できているぶん、パイロットを搭乗させずに組み立てるとハンドルがない状態になってしまうのは惜しいところ。
「HG スコープドッグ」本体は、以前弊誌のレビューで制作したものを使用した。流用するのは腕と下半身で、組み立て済みの場合は肩の関節パーツ4個も取り外す必要がある。コクピット内部が再現されたことにより、頭部と胸部の前後スイング機構はなくなったが、肩関節は同じ機構なので、武器を持つために前方に引き出すことが可能だ。
ハンドパーツは4つが付属。左右の握った拳は武器を持つための穴がなく、ジョイントが短めに設計されているため、前腕との隙間が目立たない。武器装備用の右手はトリガーに人差し指をかけた形状で、左手の平手は「HG スコープドッグ」に付属するものと同じだ。
拡張パーツを乗せたスコープドッグは、元のプロポーションと一見変わりがない。コクピットをオミットしたことで設けられた可動域は特殊なので、特別なポージングをする必要がなければ、この拡張パーツの上半身のまま飾っておいてもいいと思う。
エフェクトパーツは切り出すだけの簡単なものだが、これがあることでローラーダッシュ時のポーズが大きく映えるものとなる。湾曲した形状は旋回シーンを想定していて、置き方を変えれば超信地旋回をするシーンも楽しめる。「HG スコープドッグ」のみならず、他のプラモデルやアクションフィギュアでも役立ちそうだ。
(C)サンライズ