レビュー
ガンプラ「HGUC 1/144 ガンダムGP03 デンドロビウム」レビュー完成編
あるんだ……3号機が!超大型キットが21年の時を超え遂に完成
2023年12月22日 00:00
- 【HGUC 1/144 ガンダムGP03 デンドロビウム】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2023年12月15日(初販:2002年3月中旬)
- 価格:30,800円
- ジャンル:プラモデル
- サイズ:[ステイメン] 全高約125mm
- [オーキス] 約850(全長)x 470(全幅)x350(全高)mm※台座含む
前編に引き続き「HGUC 1/144 ガンダムGP03 デンドロビウム」後編に突入していきましょう。後編ではオーキスとドッキングする「ガンダムGP03S ステイメン」を組んでいくことになります。ステイメンは通常のガンダムタイプですけれどもHGUCシリーズとしては初期の頃のガンプラでもあります。この記事ではその実力を堪能していきたいと思います。
ステイメンとしては先に2001年4月にMG(マスターグレード)で発売。1991年映像作品の公開の時には設定されていなかった“コアファイター”が追加されたキットでした。その後2001年12月にHGUC版として単品発売もされました。HGUC版ステイメンには非変形版のコアファイターが付属。キットのナンバリングは“025”となっていましたが、この時点ではデンドロビウム発売の予告はなかったように記憶しています。
このキットはコアファイターの存在もそうですが、単体版を組んだ筆者は当時(21年前)のHGUCクオリティを超える設計だと感じたのを今でも覚えています。ステイメンの設定ではオーキスの武器コンテナから装備を取り出すために前腕部にフォールディング・アームを内装、リアアーマーにはオーキスとのドッキング機構を備えたバインダーを装備していて、それを実現していました。“最新HGはここまでやれるのか!!”と驚いたものです。まさかその後にデンドロビウムが控えているとは知らずに……です。
単体版発売後にデンドロビウム発売の知らせを聞いて、このキットの超越した設計がそのためでもあったのだ……と合点がいくとともにガンプラが進化とそんな大きなキットが企画・設計・発売されることでガンプラワールドがどんどん広がっていく様を感じられて、ドキドキワクワクがわいてきたのも懐かしい記憶です。それではデンドロビウムに付属するステイメンのレビューを進めていきましょう! オーキスとのドッキングが楽しみですね。
▼アームドベース・オーキスとドッキングするガンダムを組み立てる!
▼アーマーのないコンテナの武器換装は3秒以内に!デンドロビウム出撃
ステイメンのキット内容をチェック!
それでは再掲になりますがステイメンのキット内容をチェックしていきましょう。ランナーはA~E、PC-123+ポリパーツ、シールとなっています。成形品は計7枚と現在の感覚からすると少ない印象ではあります。メカフレームもそれほど多くないのですが折りたたまれる機構を持ったフォールディング・アームの存在がその後のガンプラシリーズの進化へつながる設計だったのではと感じられます。
組立開始。ステイメンはオーキスに包まれる雄しべ!
まずは脚部から組んでいきます。HGシリーズに本格的なメカフレーム構造が取り入れられていく前に登場したガンプラですのでそこまで凝りに凝った機構ではありませんので組み立てはそれほど難しくないです。これはステイメン全身にわたって同様の感覚です。
現在の視点から見ると簡素化されている感想もありますが、大腿部・膝関節・脛下・ソールといった各部を個別に組んで最後にドッキングさせていく手法だったり、関節類をカバーするメカフレームもあったりと当時のガンプラが都度進化してきた過程を垣間見ることもできて“後学”的な感覚も得られそうです。
腕部はステイメンの特徴である前腕の“フォールディング・アーム”です。読んで字のごとく、折りたためる腕であり主にアームドベース・オーキスのコンテナにある武装を取り出すために使われる装備です。前述のように当時としてはMGに搭載されて驚いた細かな機構を(正直できるとは思いませんでした……)HGに採用してきたことにとても驚いたものです。
頭部を組んでいきましょう。ステイメンの頭部の特徴はガンダムとしてのアンテナ2本にサブアンテナ2本を持っていることです。このサブアンテナは、表面上は2本ですがパーツとしては1つです。アンテナ基部の赤いパーツとともに細かいので飛ばさないように注意したい部分です。
ボディ本体を組んでいきましょう。見どころはテールバインダーを擁する腰部となっています。この時代のHGではフロントアーマー左右分割は考慮されていないので両方が同時に動きます。テールバインダーはボールジョイント接続でかなり広範囲に動かすことができ、しっぽのように後ろへ流したり、羽のように広げることで表情を付けることも可能です。
バックパックと各種装備を組んでいきましょう。前述のようにステイメンには後でコアファイターの存在が明らかにされましたが、デンドロビウム付属版にはコアファイターが付属しません。ですのでドッキングブロックを持つ一般的なバックパックのステイメンとして組まれることになります。
ステイメンの装備はビーム・ライフル、フォールディング・シールド、フォールディング・バズーカ、ビーム・サーベルがあります。シールドとバズーカは“フォールディング”と名づけられている通り、折りたたむことができます。
(C)創通・サンライズ