レビュー

「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス(キンケドゥ搭乗仕様)」レビュー

キンケドゥが乗るX1の新たな姿がMETAL BUILDで立体化。マンガさながらの大迫力エフェクトも魅力

【METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス(キンケドゥ搭乗仕様)】
開発・発売元:BANDAI SPIRITS
発売日:2025年6月25日
価格:44,000円
ジャンル:アクションフィギュア
サイズ:全高約180mm

 BANDAI SPIRITSの完成品トイブランド「METAL BUILD」で展開されている「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の新アイテム「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス(キンケドゥ搭乗仕様)」がついに筆者の手元に到着した。

 本アイテムは「プレミアムバンダイ」内の「魂ネイションズ」ストア限定商品として販売され、“はじまりのクロスボーン・ガンダム X1”として新装備とカラーリング表現を加えて立体化。昨年(2024年)末に企画担当者様のインタビューを実施し、「機動戦士クロスボーン・ガンダム」への愛と熱量を詰め込まれたアイテムとなっている。

「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス(キンケドゥ搭乗仕様)」

 「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス(キンケドゥ搭乗仕様)」は、「機動戦士クロスボーン・ガンダム」連載30周年を記念して「少年エース 2024年12月号」に掲載された特別読切「機動戦士クロスボーン・ガンダム 最初のX(クロス)」にて登場したモビルスーツ。本作は前日譚として、木星帝国(ジュピター・エンパイア)に対抗すべくベラ・ロナを筆頭とした「クロスボーン・バンガード」の結成に向けて、キンケドゥ・ナウ(シーブック・アノー)がかつて敵対していたザビーネ・シャルを引き入れるため決闘をすることとなる。

 その際にキンケドゥが搭乗したのが、「クロスボーン・ガンダム X1」に左肩部にのみ装備した追加装甲フルクロスユニットと試作武器ハイ・ビーム・ブラスターを装備した「クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス」だ。

 最大の特徴であるハイ・ビーム・ブラスターは右肩部にジェネレーターが設けられ、動力パイプを通じてエネルギーを供給。決闘用に使用されたが、最大出力時には大出力のビームを発生させた。

 「METAL BUILD」シリーズでは通常の「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1」や「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 フルクロス」が発売され、“クロスボーン・ガンダムX1”としては3つ目のアイテムであり、そのほかにも「クロスボーン・ガンダムX2」、「クロスボーン・ガンダムX3」、「クロスボーン・ガンダム X-0 フルクロス」が展開されてきた。

 「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス(キンケドゥ搭乗仕様)」では上述にあるは“はじまりのクロスボーン・ガンダム X1”とあるように、物語の時系列的には最初、ロールアウトしたばかりのような状態が表現されている。

 本稿ではそんな「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス(キンケドゥ搭乗仕様)」の魅力を紹介していく。

大迫力のビームエフェクトに多彩な武装が詰め込まれた内容物

 「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス(キンケドゥ搭乗仕様)」のパッケージから見ていこう。表紙には本アイテムが威風堂々と飾り、縁取りデザインや文字の書体も優美な雰囲気が感じられる仕様となっている。

 また、「METAL BUILD」のリニューアルパッケージ仕様で「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス(キンケドゥ搭乗仕様)」部分はツヤのあるニス引きが施されている。

 内容物も歴代の「METAL BUILD クロスボーン・ガンダム」シリーズ同様に豊富なラインナップとなっている。

 コア・ファイターをはじめ、近接武器のビーム・ザンバー、射撃武器のバスターガンに腕部のブランド・マーカー、暗器のヒート・ダガーやビーム・サーベルが付属し、各種ビームエフェクト、ビーム・シールドエフェクトや狙撃時のスコープを展開した頭部、弾頭パーツ、シザー・アンカー用のチェーンに交換用手首、専用台座が付属している。

 ここまでは「METAL BUILD クロスボーン・ガンダム X1」との共通装備となっているが、同商品についていたビリーやABCマントは収録されていない。

 フルクロスは左右肩部、胸部、襟元、スカルヘッド・ユニットのフル装備で収録されており、こちらは「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 フルクロス」にも付属していた装備だが、胸部装甲はドクロ造形のないものとなっている。

 そして、本商品の新規パーツとして右肩部に装備するジェネレーターユニットとハイ・ビーム・ブラスターが収録。そして、目を見張る巨大なエフェクトパーツも同梱され、大ボリュームのアイテムとなっている。

フィギュア本体とコア・ファイター、各種武装、エフェクトパーツ、交換用手首、交換用頭部
専用台座、補助支柱、各種ジョイントパーツ
フルクロス(左右肩部、胸部、襟元)、スカルヘッド・ユニット、ジョイントパーツ
ジェネレーターユニット、ハイ・ビーム・ブラスター、エフェクトパーツ
取扱説明書

 内容物を確認したところで、まずはコア・ファイターから紹介していこう。

 コア・ファイター本体左右にビーム・サーベルの柄を取り付けることで完成し、特徴的なフレキシブルバインダーは集束された状態やX字状に展開が可能。先端のノズルの角度調整はもちろん、付け根部分も角度調整ができ、モビルスーツ形態での表情付けが可能となっている。

 もちろん、機首部分を折りたたみ、ビーム・サーベルを支えるパーツを可動させることでフィギュア本体へのドッキング機構も再現できる。

【コア・ファイター】
コア・ファイター
本体左右のパーツにビーム・サーベルの柄を装着
ノズルは内側までしっかりと色分けがされている
特徴的なX字状に展開が可能
ノズル箇所にも可動が備わっている
根元部分も可動。フレキシブルバインダーを下方に向けることができる
フレキシブルバインダーにもゴールド、シルバーの部分塗装で豪華な色彩となっている
機首部分
ドッキング状態

 「クロスボーン・ガンダム X1」本体の準備として、腕部にブランド・マーカーの発生装置を装着、コア・ファイターを背面から差し込む。また、サイドアーマーはホワイトの縁取り部分が回転し、位置を変えることで黒い部分にジョイント穴を露出させることができる。そこにバスターガン、ビーム・ザンバーのジョイント軸を差し込むことでマウントが可能となっている。

前腕部のパーツにブランド・マーカーの発生装置を装着
背部にコア・ファイターをドッキング
サイドアーマーに武装を装着。右サイドにはバスターガンをマウント可能
左サイドアーマーにはビーム・ザンバーをマウント可能

 準備が整うと見慣れた「クロスボーン・ガンダムX1」が完成する。基本的なギミックである頭部のフェイスオープンやフロントスカートのシザーアンカー展開などは共通のものとなっている。

「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス(キンケドゥ搭乗仕様)」の本体
背面
バストアップ
丸みのある胸部に直線的な肩部アーマー。ゴールドのダクト造形と洗練されたデザインが再現されている
シャープな脚部造形
木星圏の重力にも対応する大推力のフレキシブルバインダーは大きく展開
膝関節や足首にはダイキャストの重厚感ある造形がうかがえる
頭部。額にはドクロレリーフが造形されている
最大稼働時のマスクの放熱機構(フェイスオープン)も再現
狙撃時に展開するスコープ付きの頭部
初期の「クロスボーン・ガンダムX1」を物語るクロスボーン・バンガードの紋章
肩部には偽装された型式番号「XM-X1」の文字
シザーアンカーにもなるフロントスカート
リアスカート。こちらは改修前の状態が再現され、スクリュー・ウェッブの造形はなし
アンクルガードにも細かいゴールドのラインが施されている

「クロスボーン・ガンダムX1」の新たな姿ハーフクロスを再現

 「クロスボーン・ガンダム X1」の左肩部にフルクロス、右肩部にジェネレーターとハイ・ビーム・ブラスターを装着することで「クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス」が完成する。

 ハイ・ビーム・ブラスターの装着は手首パーツで武器本体を持たせ、ドクロレリーフのあるパーツを一度外し、ジョイントパーツでブランドマーカーと武器のジョイントを繋げることで保持力を補強。再び、ドクロレリーフのあるパーツを元に戻して右手に持たせることが可能となっている。

【「クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス」へ換装】
フルクロスにスカルヘッド・ユニットを装着
「クロスボーン・ガンダムX1」の左肩部に装着
右肩部にジェネレーターを装着
右腕部にハイ・ビーム・ブラスターを装備
ドクロレリーフのあるパーツにジェネレーターの動力パイプを接続

 「クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス」の防御力と機動力を得るためのフルクロスの軽量化と決闘用に使用したハイ・ビーム・ブラスターを装備した新たな姿が見事に再現されている。

 「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 フルクロス」同様にフルクロスは肩部の付け根部分に可動軸を備え、表情付けができ、左腕のアクション表現をサポート。さらに内部の「METAL BUILD」オリジナル武装ヒート・カッターが仕込まれている。

 ハイ・ビーム・ブラスターは、ムラマサブラスターを思わせる多数のビーム発振器を備え、先端部はビームを発射することも可能となっている。内側にはグリップの展開や柄部分の展開とギミックも備わっている。そして、巨大なビームエフェクトを装着すると本体を優に超えるサイズとなり、マンガ的な大迫力のディスプレイが楽しめる。なお、エフェクトパーツ装着時は補助支柱による支えが必要となる。

 動力パイプには軟質パーツが使用され、ハイ・ビーム・ブラスターを振るうアクションなどに追従できるようになっている。ジェネレーターの動力パイプ付け根には可動軸が備わっており、自然な形で動力パイプの位置を調整することもできる。

「クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス」
背面
バストアップ
フルクロスは独自可動で大きく展開が可能
背面にも同じく可動が備わり、表情付けができる
右腕部に装備したハイ・ビーム・ブラスター
海賊の武器らしいドクロレリーフ
持ち手部分には展開ギミックを搭載。フォアグリップの展開もでき、最大出力で射撃姿勢も表現可能
動力パイプは軟質パーツで柔軟に動く
肩アーマーに被せたジェネレーターパーツによって、より厳ついシルエットに
ハイ・ビーム・ブラスターのビームエフェクト装着時。「クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス」本体を優に超えるものとなっている
「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 フルクロス」付属のムラマサブラスター(下)と比較

 大型の武装を備えた「クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス」だが、本体のダイキャストの強い保持力と可動によって様々なアクションポーズを取ることができる。

 ハイ・ビーム・ブラスターをダイナミックに振るうなどのダイナミックなアクションが楽しめる。

決闘に赴く「クロスボーン・ガンダムX1 ハーフクロス」
ハイ・ビーム・ブラスターを振り回すパワフルなポーズ
シザーアンカーのからめ手も使用可能
最大出力でビームを発射!