レビュー

「HG ヒュッケバイン(PTX-08R)」レビュー

『第4次スーパーロボット大戦』主人公機がHGに登場!鮮やかなカラーリングは驚異のパーツ分割で再現

【HG ヒュッケバイン(PTX-08R)】
発売元:BANDAI SPIRITS
価格:4,950円
発売日:2025年12月20日
ジャンル:プラモデル
サイズ:全高約150mm
鮮やかなスカイブルーの装甲が印象的な機体です。

 今回レビューするのは、『スーパーロボット大戦』シリーズを象徴するオリジナル機体「ヒュッケバイン」を立体化したプラモデルです。数多のバリエーションが存在する「ヒュッケバイン」の中でも、その元祖である『第4次スーパーロボット大戦』登場機体が「HG ヒュッケバイン(PTX-08R)」として12月20日に発売されます。

大型武装「ブラックホール・キャノン」も付属します。

『第4次スーパーロボット大戦』に登場した元祖ヒュッケバイン

 「ヒュッケバイン(PTX-08R)」は、『第4次スーパーロボット大戦』で初登場したパーソナルトルーパーです。前作『第3次スーパーロボット大戦』で姿を現した異星人勢力への対抗手段として地球連邦軍が開発した本機は、『第4次スーパーロボット大戦』で多大な戦果を挙げました。リアル系主人公が「ゲシュペンスト」から乗り換える後継機として登場し、スーパー系の主人公機「グルンガスト」とは対をなす存在です。

 キットでは、本機が装備する「ロシュセイバー」、「リープ・スラッシャー」といったパーソナルトルーパーの標準的な武装を再現しています。「ヒュッケバイン」を象徴する大型武装「ブラックホール・キャノン」も立体化しており、付属のスタンドを用いて両手持ちで構えることができます。

ロシュセイバーとリープ・スラッシャーも付属します。

丸みのあるデザインとスカイブルーの外装を忠実に再現したキット

 本キットのパーツ構成はHGシリーズらしく、少ないパーツ数でプロポーションと可動を両立しています。これまでの『スーパーロボット大戦OG』シリーズキットと同様にアクションベースが付属し、これだけでポージングを変えてディスプレイするなどプレイバリューの高いアイテムです。

「HG ヒュッケバイン(PTX-08R)」パッケージ
本キットには「アクションベース7」が付属します。

 本キットでは、一部のランナーが「HG ヒュッケバインMk-II」から流用されています。また、パーツの材質はほぼPSで、一部関節にはポリキャップが、付属のアクションベースにはABSが採用されています。

Aランナーは多色成形ランナーで、頭部外装や各部ダークブルーの装甲を構成します。
Bランナーは「HG ヒュッケバインMk-II」のランナーが流用されています。
C1ランナー、Hランナーはパーソナルトルーパー共通ランナーが採用されています。
L1ランナーは関節パーツの他、「ブラックホール・キャノン」本体のパーツを含みます。
L2ランナーは関節パーツの他、ハンドパーツを含みます。
M1、M2ランナーはスカイブルーの外装パーツを構成し、説明書ではMランナーとして記載されています。
M2ランナーも同様に、説明書ではMランナーとして記載されています。
O1ランナーは本体イエロー部分を構成し、O2ランナーは「リープ・スラッシャー」のエフェクトパーツとなります。
本キットにはクリアカラーの「アクションベース7」が付属します。

組み立てるだけでシャープな仕上がりとなる頭部パーツ

 本キットは対象年齢が15歳以上に設定されていることもあり、アンテナパーツなど、尖った箇所の安全フラッグがオミットされています。そのため、組み立てるだけでシャープな印象に仕上がります。また、センサー部やツインアイを構成するパーツはクリアパーツで成形されており、塗装もしやすい設計です。

パーツ状態での頭部パーツ。ツインアイやセンサー類を構成する内部パーツはクリアパーツによる成形です。
頭部はシャープな印象に仕上がりました。

イエローの色分けを最小パーツ数で再現した胴体パーツ

 胴体パーツの構造で特徴的なのは、完成時に各部に見られるイエローのダクトや襟部分が、わずか2パーツで色分けされている点です。本キットでは、差し色となるイエローのパーツを内部フレームを兼ねるパーツと一体化することで、少ないパーツ数での胴体の組み立てを実現しています。

組み立て前の胴体パーツ。イエローパーツは内部フレームを兼用しています。
胴体各部に点在するイエローのパーツが内部で一体化しているとは驚きです。

3種類のハンドパーツと二重関節によって自由なポージングができる腕部パーツ

 腕部には、開き手、握り手、武器持ち手の3種類のハンドパーツが付属し、様々なシチュエーションに合わせて選択できます。また、肘関節も二重関節が採用されており、可動域も十分です。

パーツ状態での腕部パーツ。ハンドパーツは3種類付属します。
完成した腕部パーツ。ハンドパーツの甲部分は開き手と武器持ち手で兼用です。
肘関節は二重関節により大きく可動します。
左腕も同じパーツ構成です。

三重関節で可動域が大きい脚部パーツ

 脚部は膝関節が三重関節のため、ふくらはぎが太ももに接するほど大きく可動します。脚部の色分けはイエローやホワイトの箇所も含め、パーツ分割で再現されています。イエロー部分のダクト内部は、シールによる色分けです。

パーツ状態での脚部パーツ。足首関節の一部以外は左右共通パーツです。
完成した脚部パーツ。イエロー部分のダクト内部はシールによる色分けです。
膝関節は三重関節により大きく可動します。
脚部も腕部と同様に左右対称形状となります。

フロントスカートの左右独立、一体可動が選択できる腰部パーツ

 腰部パーツはフロントスカートの可動が左右独立可動、左右一体可動を選択できます。左右独立可動を選択する場合は、フロントスカートの接続部をカットします。腰部パーツ下部にはアクションベース接続孔が設けられています。

組み立て前の腰部パーツ。フロントスカートはユーザーの好みで切断します。
ロシュセイバーはサイドアーマーにマウントします。
今回はフロントスカートは独立可動で組みました。

基部がボールジョイントで自由に可動するウイング・ユニット

 バックパックとなるウイング・ユニットは、基部にボールジョイントが採用され、自由に角度を調整できます。各部の色分けはシールで再現しています。

パーツ状態でのウイング・ユニット。シンプルな構造です。
ウイング・ユニットの基部はボールジョイントで自由に可動します。

 これで素体を構成するパーツは全て完成です。各部パーツの接続は股関節とウイング・ユニットが軸接続です。それ以外はボールジョイントで接続します。

一体化前の「ヒュッケバイン(PTX-08R)」。股関節とウイング・ユニットは軸接続です。
各パーツを一体化させ、鮮やかなスカイブルーの「ヒュッケバイン(PTX-08R)」本体が完成です。

 以上で「HG ヒュッケバイン(PTX-08R)」本体が完成しました。ここからは付属武装の組み立てに入ります。