レビュー

「はずる ディズニーヴィランズ」レビュー

ディズニーの「アラジン」「不思議の国のアリス」「白雪姫」から悪役3人を象徴するアイコンが美しい立体パズルに

【はずる ディズニーヴィランズ ジャファー/ハートの女王/女王】
発売元:ハナヤマ
発売日:2026年8月29日
価格:各3,630円
ジャンル:立体パズル
サイズ:高さ約50mm~60mm

 ハナヤマは同社が展開する立体パズル「はずる(HUZZLE)」シリーズの新商品、「はずる ディズニーヴィランズ」3種類を8月29日に発売する。商品名にある通り、テーマはディズニー作品に登場する「ヴィランズ(悪者たち)」。その中でも人気の高い、「ジャファー」、「ハートの女王」、「女王」の3人を象徴するアイコンを立体パズルに仕立てたものだ。

「はずる ディズニーヴィランズ ジャファー/ハートの女王/女王」。8月29日発売。価格は各3,630円

 触って遊べる立体パズルとしての楽しさと、インテリアとしても楽しめる造形・仕上げの美しさを備えた「はずる」シリーズ。キャラクターIPとのコラボ商品は、「ゼルダの伝説」や「ポケットモンスター」などのゲーム作品や「ウルトラマン」などがラインナップされてきたが、今回はディズニーキャラクターの悪役=ヴィランズという、ファンのツボをくすぐるモチーフをチョイスしている。

 本稿では「はずる ディズニーヴィランズ」3種類の製品版と同等のサンプルをハナヤマから提供いただいたので、そのレビューをお届けしていこう。

ファンからの人気も高い、3人のヴィランズを象徴するアイコンを立体化

 新旧ディズニー作品の中で、物語には欠かせない存在の悪役たち。彼らは「ヴィランズ」と呼ばれ、悪者だけど憎めないコミカルさを備え、作品によっては主役の存在を食ってしまうほどのインパクトを残したキャラクターも多い。ディズニーのパークでは彼らを主役としたショーが行われ、さまざまなグッズが販売されるなど、ファンの間でも高い人気を誇っている。

「はずる ディズニーヴィランズ」パッケージ。左から「ジャファー」、「ハートの女王」、「女王」。パッケージにはそれぞれのキャラクターイラストがあしらわれている
本体はブリスターに収められている。従来通り「はずる」本体以外の同梱物はなく、解法を知りたいときは公式サイトからの申し込みが必要だ

 今回「はずる」で取り上げられたのは、ヴィランズの中でも人気・知名度ともに高い3人だ。「アラジン」のジャファー、「不思議の国のアリス」のハートの女王、「白雪姫」の女王であり、キャラクター本人ではなく、それぞれを象徴するアイコンの形を立体化している。

アラジンを陥れる魔法使いジャファー。コブラが抱く魔法のランプを取り出そう

 ジャファーは「アラジン」に登場するアグラバーの大臣だ。国王サルタンの忠臣だがその王座を狙っており、野望を叶えるために魔法のランプを手に入れようとする。コブラの杖を持った魔法使いでもあり、物語のクライマックスでは大蛇に変身してアラジンを苦しめた。

「はずる ディズニーヴィランズ ジャファー」パッケージ

 この「はずる ディズニーヴィランズ ジャファー」は、ジャファーが持っているコブラの杖が蛇の姿となり魔法のランプに巻き付き、鎌首をもたげた造形となっている。コブラはガンメタル、ランプはゴールドのカラーリングだ。前者は光沢、後者は半光沢という質感の異なる仕上げになっており、コブラが主役ということを主張しているようにも見える。

ジャファーの本体。コブラには継ぎ目もあるが見えづらい仕上げとなっている
重量は実測で約120g

 コブラはしっかりとランプに巻き付いているが、ランプの持ち手の部分を持つと動くことがわかる。これをどうにかして取り外す設計で、機械的な仕掛けのない純粋な“知恵の輪”的な設計となっている。

コブラの胴体がランプに複雑に絡んでいる。設計はパズル作家のアキオ・ヤマモト氏

 ハナヤマ準拠の難易度(最高は★6)は★2で、比較的易しめの設定。筆者が弊誌のレビューでこれまで触れてきた「はずる」製品は、ほぼ全てが機械的な仕掛けのものだった。そのため、この「ジャファー」のような、シリーズの原点ともいえる金属パーツをほどく設計は逆に新鮮でもあった。

ランプにはわずかにクリアランスが設けてあり、持ち手を持って特定の方向に動かすとわずかに動く。これをきっかけに解いていくことになる

 知恵の輪がどういうものかはなんとなく理解していて、ランプが動く方向を意識しながら「こういう感じかな……」と動かすことで比較的早い時間で解くことができた。解いて「はい終わり」ではなく、この手の立体パズルは元に戻すまでが工程であり、逆の手順で無事戻すこともできている。

解いた状態のジャファー。単独でも形になっているのがいい

意地悪なトランプの国の女王。左右色の違うハートを半分に割ろう

 「不思議の国のアリス」に登場するハートの女王は、主人公のアリスが訪れるトランプの国の女王だ。ハートをモチーフとしたドレスを着ている大柄の女性で、ハートの持つイメージとは裏腹の残忍な性格の持ち主。気に入らない者は「首をはねよ!」と極刑を命じる。

「はずる ディズニーヴィランズ ハートの女王」パッケージ

 「はずる ディズニーヴィランズ ハートの女王」は、真ん中にラインが入ったハート形の立体物に、女王のトレードマークでもある小さな王冠が乗っている。これは女王が着ているドレスに見られるハートがモチーフだ。ハートは半分がピンク、半分は黒の光沢のあるメタリックで、黒いほうには斜めのラインが入っていて、その形や質感などからどことなくチョコレートのようにも見える。付属のハート型の台座を使うことで立てて置くことも可能だ。難易度は★3。

色が半分違うハートに小さな王冠が乗っている。ハートの女王のドレスのハートがモチーフのようだ
専用のハート型の台座が付属している
台座なしの実測重量は約102g。ちなみに台座は約12gだった

 色の違うハートは、真ん中で半分に割れることを意味しているが、引っ張ってもねじっても動くことはない。解くカギとなるのはもう一つのパーツ、王冠である。具体的な言及は避けるが、ハート側は動かず王冠は動くので、これをどうにかすることが解法に繋がっているようだ。

ハートの中央には分割線がある
光沢のあるハートに対して、王冠は半光沢の金属質な質感がある
解法のカギとなるのは王冠。色々試してみていただきたい

 前述のジャファーとは大きく違う機械式の構造なので、写真ではわかりづらいが、実物を触ってみると気づくことがあるはず。それがきっかけとなって、筆者も無事解くことができた。解いてみるとわかるその構造は非常に面白いものだった。

解いた状態のハートの女王。内部構造はネタバレになるのでモザイクをかけている

世界一の美しさを自負する白雪姫の継母の女王。毒リンゴを割ることができる?

 ディズニー初のカラーアニメーションとして知られる「白雪姫」に登場する女王は、白雪姫の継母であり魔女でもあり、魔法の鏡で自身が最も美しい女性であることに固執する。成長した白雪姫の美しさに嫉妬し、家来に殺害を命じるも失敗。森に逃げ去った姫を再び亡き者にしようと、自らが老婆に化け、毒リンゴを姫に食べさせようと計画するのだ。

「はずる ディズニーヴィランズ 女王」パッケージ

 「はずる ディズニーヴィランズ 女王」のモチーフは女王が作った毒リンゴであり、ディズニー公式のイラストにも女王がそれを手にしている様子が描かれている。リンゴにドクロのような形で毒が被っている不吉な形ながら、ちょっとコミカルで可愛く感じてしまうのはディズニーヴィランズのアイコンとしてのゆえんであろう。

見た目はドクロのようだが、ヘタがあることでリンゴということがわかる
重量は実測で約122g

 リンゴは横側に分割線が入っている。ハートの女王と同じく機械的な仕組みにより、この線から割れることは間違いなさそうだが、リンゴ本体を動かしても手応えはない。造形でもう1か所目立っているのがリンゴのヘタの部分だ。これをどうにかすることが解法に繋がっているようだが、難易度★4ということもあって簡単にはいかなかった。

リンゴに被った毒の造形は周囲が映り込むほどの美しい鏡面仕上げだ
ヘタの部分がポイントになっていることは間違いない

 今回の3つの中で、筆者が唯一解くことのできなかったパズルで、公式の解法を確認してもしばらく解くことができなかった。その構造を改めて知ると、よくこんな設計を思いつくものだと感心させられた。考え方を変えないと恐らく解くことができないので、色々と試してほしい。

解いた状態の女王。前後が半分に割れる

 歴史のあるディズニーの名作のヴィランズにスポットを当て、彼らをイメージさせるアイコンを立体化した今回発売のシリーズ。そのモチーフを知っていても知らなくても、見て、触って楽しめる立体物としてのクオリティが光っている。

立体パズルとして触って楽しむことが前提なので、さほどデリケートな扱いは必要ない

 特にジャファーはヘビとランプの形そのものが立体パズルの設計に直結しているのが素晴らしく、筆者は解いたあとも何度か外して戻すという行為を楽しんでいた。残りの2つもジャファーとは異なる設計が非常にユニークなので、いわゆる知恵の輪とはまた違う手応えを味わってみたい人はぜひ挑戦していただきたい。