特別企画
“質感を活かした塗装”でガレージキットのアスカの魅力を表現する!
2020年12月29日 12:13
生地の異なる服の塗り分け
ガレージキットは色ごとのバーツ分割はされていないため色を塗り分けるためにマスキングテープを使用した塗り分けが必須となります。ここでは服の塗り分けを例にして、塗り分け方法を紹介していきましょう。
今回のシャツに関しては肌と同じツヤ消し処理にしています。原型での服のしわが細かいので、クリアでの質感を変えなくても、違いは感じられると判断しました。
服のまだら模様を見せるために「スポンジチッピング」と言う手法を使っています。この塗り方は戦車のサビ表現などを使う手法で、荒いスポンジに塗料をつけて、軽く押してつけてランダムなパターンを色づけるものですが、服のまだらを表現するのに良いかなと思ってやってみました。デカールとも相性が良く、良い雰囲気になったかと思います。
車のボディ風の“キャンディ塗装”で、ギターを塗る
ギターの配色ですが見本写真の木目調も良いのですが、個人的な好みの色で塗っていきたいと思います。そこで今回はパールを効かせたブラックで仕上げることにしました。塗装工程を写真で紹介します。
ギターの塗り方は「キャンディ塗装」と呼ばれるものに近い、クレオスの「Mr.カラーGX スーパークリアーⅢ」を厚く塗り、光沢を強めにする手法を意識しました。車のボディなどを表現する手法です。
フィギュアの要! アイの塗装
ガレージキット制作において最も大切で、難しいアイの塗装を行なっていきます。ガレージキットのアイにおいて、最近のキットでは水転写デカールによる色分けが主流となっています。
しかし、本キットにはアイの水転写デカールは付属していません…(現在生産されている再販版にはアイの水転写デカールが付属しているらしいので安心してください)。そのため、今回は筆塗りにてアイを仕上げていきます。アイとはその名の通り、“目”の塗装です。フィギュアにおいて大事な要素で、ほんの少しずれてしまっただけで雰囲気が変わってしまう。ここは一番苦労した所です。
後述しますが、アイは失敗しても修正ができるよう、エナメル系の塗料を使っています。筆で白目、まつげと眉毛、そして虹彩、黒目と塗っていきます。アイは特に練習が必要で、場数を踏むことで上達する要素です。
筆者はアイにはタミヤの「エナメルカラー」を使っています。それ以外の部分の塗装はラッカー塗料です。アイにエナメルを使うのは、「失敗してエナメル溶剤で落としても、ラッカー系塗料に影響が少ない」というところにあります。
目だけやり直しができるのです。ちなみに、まつげに関しては今回3回も直しました。何度も消せるエナメルが筆者は好きですね。
今回は見本写真やポーズを参考に、ちょっとにらみつけるような、性格のきつさもイメージしながら仕上げてみました。雰囲気は出ているでしょうか?