特別企画

【年末特別企画】HOBBY Watchライター陣が選ぶ2020年オススメ「ミリタリー」

 今年からお世話になりました、こもとめいこ♂です。新人ですが51歳です。おたく・サブカル全般が得意分野ですが、HOBBY Watchでは「エアソフトガン超入門」他のエアガン関係と、「タミヤのRCカーに挑戦! コミカル アバンテを組み立てる」などRCカー関連を主に担当しました。

 エアガンに関しては、ユーザーとして35年、業界にいた事もあるので、歴史や事情を踏まえて書く様にしています。特に読んでいただきたい記事はやはり「エアソフトガン超入門」です。長期連載となった事もありますが、東京マルイ広報の島村優氏に、書けない事も含めて色々お話をお伺いしたので、なんとかその面白さを伝えようと考えました。ぜひ読んでください。

 今回は敢えて「グレネード」や「ウォーターガン(水鉄砲)」という通常のエアソフトガンの定義からちょっとずれる、“ミリタリーアイテム”という視点を強めて選んでみました。色々なエアソフトガンが発売されていますが、視野を広げるとさらにユニークなアイテムがある、というところを厳選しています。楽しんでいただければと。

2020年オススメ「ミリタリー」その1:「RGD-33スタイル スプリング式インパクトグレネード」

発売日:2020年7月
価格:2,300円(税別)
全長:約155mm
重量:約80g
メーカー:ChaosAirsoft

 いきなりガンではなく、スプリング式でBB弾を周囲にバラ撒くハンドグレネード(手榴弾)ですが、オススメです。以前から、スプリング式のハンドグレネードはありましたが、オリジナルデザインが多く、今夏に旧ソ連製の柄付き手榴弾「RGD-33」を模した形で発売されました。

 使い方は、まず三つ叉に分かれた弾頭部の羽根を押しながらバネを縮め、柄の中にある重りを固定して安全装置をセットし、安全ピンで留めます。次にBB弾をザラザラ注いで蓋をしたら準備完了。安全ピンを抜き、転がしたり投げたりして衝撃を与えると、重りが動いて安全装置が解除され、羽根が三つ叉に開き、その勢いで羽根に載っていたBB弾を周囲に飛散させます。それにより、周囲2~3mにBB弾のシャワーを浴びせられます。

 筆者は以前から、スプリング式のハンドグレネードを3つ愛用してきました。ガス式の方がポピュラーですが、ガスを大量に消費する為、懐にも環境にも優しく無いので、筆者はもっぱらスプリング式です。

 スプリング式の良いところは、ランニングコストが低いところ。ガスを使わないのは勿論ですが、BB弾も選ばないところが大きな利点。1度撃ったBB弾は、弾詰まりの原因になるので再使用してはいけないのですが、スプリング式のハンドグレネードならばバレルの中を通る訳ではないので、ターゲットの中から容器に移してフィールドに持っていけば再利用出来るのでとても懐に優しいのです。

 まあ、懐に優しいと言いつつ「3つも持っててまた買ったのか」という事でもありますが、旧ソ連製の「RGD-33」型と聞いては買わないわけにはいきません!ハッキリ言って細部は玩具っぽいですし、リアルなフォルムと引き換えに羽根が小さくなり、飛距離は短く、総弾数は減り、実用性は低下しています。

 しかし、それが些末な事に思える程、この柄付きのフォルムが良いのです! なお海外製品にありがちですが、様々なルートから輸入されていますので、発売日と価格は筆者購入時のものなので悪しからずご了承ください。

【RGD-33スタイル スプリング式インパクトグレネード】

2020年オススメ「ミリタリー」その2:「ガスブローバックハンドガン グロック17 Gen.4」

発売日:2020年5月28日
価格:16,800(税別)
全高:約202mm
重量:709 g
メーカー:東京マルイ

 2000年に「グロック26」を発売して以来、度々マイナーチェンジを行ってきた東京マルイのガスブローバック、グロックシリーズ。最もポピュラーな「グロック17」は、2006年にガスブローバック化され、今回その新世代「グロック17 Gen.4」ガスブローバックとして14年振りにフルモデルチェンジされました。

 以前の「グロック17」と異なり今回は実銃を採寸したリアルサイズとなり、グリップの新規チェッカリング、大型化したマガジンキャッチ、第4世代で初めて採用された脱着式グリップバックストラップなどの変更点も含めてリアルに再現しています。実射性能も、「グロック19」の新型ブローバックエンジンを受け継ぎ、より迫力あるブローバックと効率的な作動を実現しています。

 筆者は、東京マルイから2006年に発売された「M1911A1」他数挺のガスブローバックハンドガンを持っています。この「1911A1」は完成度が非常に高く、非常に満足出来る「GIコルト」で、「ガスブローバックはこれがあればもう良いだろう」と思っていました。

 そういった訳で、今年ガスブローバックハンドガン グロック17 Gen.4」のインタビューをした時も、「以前のグロック17の形を変えたリニューアルなんだな」という認識でした。しかし、実際にトリガーを引いた瞬間の「ガンッ」という強烈な反動に、14年という年月でガスブローバックがどれだけ発展したかを思い知らされる事になったのです。

 「男子三日合わざれば刮目して見よ」という言葉がありますが、まさにガスブローバックハンドガンを見直した瞬間でした。実射性能は無論ですが、バックストラップを4種類付属させるコダワリも流石東京マルイだと唸らされました。外箱も含め、やはり東京マルイのパッケージ力は年度を代表する製品に相応しいと思います。

【ガスブローバックハンドガン グロック17 Gen.4】

2020年オススメ「ミリタリー」その3:「Fullcock Realfoam Water Gun ワイルド7 3インチショートバレルウッズマン」

発売日:2020年4月
価格:3,200円(税別)
全高:約194mm
メーカー:Fullcock

 これまで、「ブラックラグーン」の「ソードカラス」、フルコック「キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series」のパーカッションリボルバー「パースエイダー/カノン」といった、キャラクターの愛銃を驚きのディティールでウォーターガンにしてきたフルコック。

 第6弾となったのが、望月三起也先生の名作「ワイルド7」から、リーダー飛葉大陸の愛銃 「3inch ショートバレルウッズマン」です。これまでモデルガン化された事はありましたが、いずれも実銃のウッズマンのモデルガンをベースにショートバレル化した物。この製品では、エルフィンナイツプロジェクトの髙木亮介氏の設計で望月先生の描く独特のフォルムを見事に再現、かつてない飛場モデルとなっています。

 筆者にとって、「ワイルド7」は特別に思い入れがある作品です。望月三起也先生の筆致は今見ても惚れ惚れしますし、ガンアクションが好きになったのも、バイクはホンダ党になったのも、「ワイルド7」の影響です。

 望月三起也先生の銃のチョイスは独特で、「飛場ちゃん」のウッズマンはバレルを短くして抜き撃ちに特化したという設定で、なんとフロントサイトが省かれています。本製品はその独特のフォルムを再現していて、握れば気分は完全に「飛場ちゃん」です。CB750に跨がりたくなります。

 また、短く切り詰めたウッズマンの飛距離を伸ばすエクステンションバレルはシリーズ初期のエピソード「緑の墓」で登場。実際には無理があり、本製品でもあまり飛距離は伸びないという事の様ですが、有無を言わさぬ説得力が流石です。

 また、最終エピソード「魔像の十字路」で、洗面台の棚から取り出してねじ込み、音も無く連射して待ち構える暗殺者を瞬く間に全滅させたシーンが甦るサプレッサーは恐らく初のモデル化。こちらもファンとしては真似をしたくなる心憎いアイテムです。「新ワイルド7」でのスーパーウッズマンも合わせて製品化されており、ファン感涙の製品と言えます。

【Fullcock Realfoam Water Gun 3インチショートバレルウッズマン】

2020年オススメホビー記事!

 繰り返しになりますが 「エアソフトガン超入門」です。試行錯誤しながらの構成となりました。最大のオススメポイントは、エアソフトガンの知識の基礎となる、コッキング、ガス、電動という3種類のパワーソースそれぞれの特徴、利点をお伝えできた事だと思っています。

 それを東京マルイが製品にどう活かしていったかを改めて知る事が出来て、個人的にも為になるインタビューとなりました。製品の実射も行なって、特に「VSR-10」で超初心者のカミさんがバシバシ命中させる動画は面白く撮れていると思います。

 そして2021年の期待製品は、何と言っても、東京マルイの「ガスブローバックマシンガン AKM」です! 来年発売されたら何としても入手してレポートを書くべく、「AKM貯金」をしております!

筆者の心を強く掴んだ、東京マルイの「ガスブローバックマシンガン AKM」。現在発売日は未定だ。発売が待ち遠しい